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書籍


下部消化管の内視鏡による手術を学べる1冊
新刊
DS NOW 9
下部消化管の腹腔鏡下手術

下部消化管の腹腔鏡下手術
担当編集委員    渡邊 昌彦  

定価  10,500円(5%税込)
A4判  136ページ
オールカラー,イラスト300点,写真10点
2010年7月刊行
ISBN978-4-7583-1154-0



■編集委員
 上西紀夫  後藤満一  杉山政則  渡邊昌彦

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内容紹介
本書では若手外科医が「下部消化管の内視鏡手術」を安全かつ確実に行えるように,エキスパートたちが手技のポイント・注意点・Dangerous Pointをイラストを中心に丁寧に解説。経験豊かなエキスパートからの指南書でもある。

序文
 お陰さまでDS NOWの「No.1小腸・結腸外科標準手術」,「No. 5直腸・肛門外科手術」は好評を博してまいりました。一方,巷では腹腔鏡下大腸切除が普及し定型化も進みました。そこで,この新しい手術に特化したDS NOWのような解りやすい手術書の要望がたくさん寄せられました。
 なぜ腹腔鏡下大腸切除がここまで一般化したのでしょうか。その理由は大腸の支配血管は処理が比較的容易であり,小さな創から腸管を露出すれば従来通りの切除・吻合が可能なために,内視鏡外科手術の中で最も一般外科医が受け入れやすかったことにあります。本法の利点は低侵襲性だけではなく,拡大視効果による精緻なリンパ節郭清や神経温存,さらに術後癒着の低減などにあります。しかも,大腸癌に対する腹腔鏡下手術の長期予後が開腹手術と遜色のないことが臨床試験やメタアナリシスによって立証され,本法の普及に拍車をかけたといえます。本書では定型化のもとに良好な成績を報告してきた執筆者らに,腹腔鏡下大腸切除手技のエッセンスを解りやすく解説してもらいました。
 各項で体位と固定,ポート位置,器械,機器など基本的事項を詳しく紹介してあります。手技に関連する外科解剖のポイントについては,簡略化された図で必ず記しています。なぜなら開腹手術と視点の異なる腹腔鏡下手術では,局所的に独特かつ詳細な解剖学的理解が求められるからです。無血管野の正しい剥離層を展開・維持するには,胎生期に遡る臓器や膜構造への理解が必要です。とくに直腸の剥離・授動の項での,安全性と根治性を保つための骨盤内解剖の解説は圧巻です。また結腸右半切除や横行結腸切除では,最も重要な血管分枝のヴァリエーションや周囲臓器との関連性についても詳しく記してあります。またこれらの解剖に関してはNo. 1やNo. 5を改めてひも解いて頂くと,さらに理解が深まることは請け合いです。この手術を始める上で初心者が必ず苦慮する視野展開につきましては,ランドマークを示しながら執筆者らが長い年月をかけて見出したコツに多くの紙面を割いています。結腸右半切除の回結腸動静脈,S状結腸切除・前方切除の下腸間膜動静脈など,ランドマークの把持・挙上を用いた代表的な視野展開は,実際の腹腔鏡画像を再現するよう努めています。
 最初,私たちは指導者の手技をコピーすることから手術を覚えたものです。これから腹腔鏡下大腸切除を初められる方も,まずは先人の技を模倣して頂きたいと思います。開腹手術と比べて腹腔鏡下手術はまだまだ歴史が浅く,手術器具も発展途上にあります。本書ではほぼ標準的な手技を紹介していますが,各々の執筆者は紆余曲折を経て手技を定型化してきました。そこで初心者は本書から基本手技を学び実行し,その後も繰り返し本書を見直すことでこの手術の理解を深めて欲しいと思います。一方,経験者は本書を参考に執筆者から取り入れるべき手技を見出し,ご自分の手技にさらに磨きをかけてもらいたいものです。これまで様々な腹腔鏡下手術に関する本が出版されてきましたが,恐らく本書が最も充実した最新の手術書であると確信しています。本書が世界の最先端を走っている我が国の腹腔鏡下大腸切除が,さらに安全に普及するための一助となることを期待してやみません。最後にお忙しい中,細かな私の注文に応えてくださった執筆者の先生方と,メジカルビユー社の諸氏に心から感謝申し上げます。
 2010年6月

渡邊昌彦
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