Urologic Surgery Next 8

陰茎・陰嚢・アンドロロジーの手術

陰茎・陰嚢・アンドロロジーの手術

■担当編集委員 髙橋 悟

定価 13,200円(税込) (本体12,000円+税)
  • A4判  184ページ  オールカラー,イラスト250点,写真135点
  • 2021年3月25日刊行
  • ISBN978-4-7583-1337-7

陰茎・陰嚢・アンドロロジーの手術手技を豊富なイラストと写真でエキスパートが解説!

近年めざましい進歩を遂げた泌尿器科手術の最前線を,第一線で活躍するエキスパートがオールカラーの豊富な写真・イラストとともにわかりやすく解説した『Urologic Surgery Next』シリーズ。
第8巻では最新の陰茎・陰嚢・アンドロロジーの手術をイラスト,写真を用いてわかりやすく解説。「手術のアウトライン」を掲載し,手術の全体像を俯瞰でき,「Advanced Technique」や「DO NOT」の囲み記事で,若い術者が手術をする際のポイント,禁忌事項・注意点が一目でわかる。

■シリーズ編集委員
荒井陽一/髙橋 悟/山本新吾/土谷順彦


序文

「Urologic Surgery Next」シリーズ 刊行にあたって

 近年の泌尿器科手術の進化はめざましい。既に普及しているエンドウロロジー,腹腔鏡手術は,機器の進歩と相まってさらに洗練されてきた。近年,手術支援ロボットの導入により泌尿器科手術はさらに大きく変貌した。前立腺全摘術の多くがロボット支援下に行われ,腎部分切除術や膀胱全摘術にも適応が拡大されてきている。このような背景を踏まえて,現在の泌尿器科手術の実際をまとめた新たな手術シリーズとして「Urologic Surgery Next」シリーズを刊行することとなった。
 本シリーズでは,これまで「Urologic Surgery」シリーズ全12巻(2000〜2002年),「新Urologic Surgery」シリーズ全8巻(2009〜2011年)が刊行され,いずれも好評を得てきた。最初のシリーズの刊行は泌尿器腹腔鏡手術の多くが保険収載されていなかった時期であり,第1巻としてエンドウロロジー,第2巻として泌尿器腹腔鏡手術が上梓されている。次の新シリーズは臓器別・疾患別の構成となり,低侵襲手術の普及を反映して,各巻にエンドウロロジー,腹腔鏡手術,開放手術が併記して解説されている。
 前シリーズ刊行後の2012年は,ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術が保険収載され,文字通り本邦におけるロボット手術元年となった。その後のロボット手術の普及は急速であり,標準手術の一つとして定着している。腹腔鏡手術においては,泌尿器腹腔鏡技術認定制度の発足後10年以上が経過し,より洗練された標準術式として進化してきた。細径尿管鏡の開発などによりエンドウロロジーもさらに進化を遂げている。今後,手術開発と教育は新たな局面を迎えていると言えよう。
 今回,シリーズ3作目として発刊される「Urologic Surgery Next」シリーズでは,最近の手術の進歩を踏まえ,以下の編集方針にて企画された。
1 . Urologic Surgeryシリーズの中でも進化した術式を重点的に解説する。
2 . 主にアプローチ別に構成し,必要な解剖,基本手技,トラブルシューティングなどを充実させる。
3 . 主要な術式では,テーマ・ポイントを絞った手術手技の解説を設ける。
4 . オープンサージャリーを一つの巻にまとめ,到達法,代表的な術式,血管処理,などを詳述する。
5 . これまでのシリーズと同様に,イラストを駆使して視覚的にわかりやすい記述とする。
 執筆は第一線で活躍されておられる若手の術者にお願いした。本シリーズが多くの泌尿器外科医の日々の研鑽に役立てられることを願っている。

2018年3月
編集委員
荒井陽一
髙橋 悟
山本新吾
土谷順彦

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序文

 泌尿器外科は治療対象がとても広い。すでに『Urologic Surgery Next』シリーズは7巻が刊行され,今回のNo.8は「陰茎・陰嚢・アンドロロジーの手術」である。本巻に掲載された術式は毎週のようにする手術ではないが,おそらく泌尿器科医なら年間数例は施行,あるいは専門施設に紹介する術式が含まれている。また,精巣摘除術は泌尿器科医として最初に行う術式の一つかもしれない。そう考えてみると,これらの手術の標準的手法をイラスト,写真で分かり易く解説する本書は,手術を行う前や患者説明の際に術式を確認するのに有用であり,若手からベテラン泌尿器科医に至るまで手元に置いて欲しい一冊である。
 ちなみに,本書が網羅する領域は前シリーズ『新Urologic Surgery』には設定されていなかった。本書では「陰茎癌の手術」を充実させた。希少癌である陰茎癌はこれまで治療の標準化が必ずしも充分ではなかったが,近々日本泌尿器科学会から『陰茎癌診療ガイドライン』が刊行される予定である。そこで同ガイドライン作成委員の先生方にお願いして,「陰茎部分切除術」,「陰茎全摘術」,「リンパ節郭清術」を詳説して頂いた。また,決してまれではない前立腺全摘術後の重症腹圧性尿失禁に対応すべく,「人工尿道括約筋植込術」と「人工尿道括約筋植込術後のトラブルシューティング」を追加した。読者の先生方には,ぜひこれらの手術を特殊なものとみなさず,積極的に手技を習得して一人でも多くの患者を救ってもらいたいと思う。さらに,最近本邦でも行われつつある「性同一性障害に対する手術」を取り上げた。本手術を自身で行わなくても患者を専門施設に紹介する際に,本項はきっと役立つと思うので,「喰わず嫌い」にならずに精読して頂ければ幸いである。その他,「EDの手術」,「持続勃起症の手術」,「男性不妊症の手術」はイラストに加えて実際の術中写真や顕微鏡下術野写真などを使用して,とても分かり易いものになっている。
 本書が若手泌尿器科医はもとより,多くの先生方に愛読されれば,望外の喜びである。ご多忙の中,丹念に詳述して下さった分担執筆者の先生方に深謝申し上げる。

2021年1月
髙橋 悟
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目次

I 陰茎癌の手術
 陰茎部分切除術  山口隆大,神波大己
 陰茎全摘術   木村友和
 リンパ節郭清術   春日 純,湯村 寧,矢尾正祐

Ⅱ 人工尿道括約筋
 人工尿道括約筋植込術   海法康裕
 人工尿道括約筋植込術後のトラブルシューティング  増田 均,横山みなと

Ⅲ ED の手術
 ペロニー病の手術,血行再建術,陰茎プロステーシス手術   永尾光一

Ⅳ 持続勃起症の手術   佐々木春明

Ⅴ 性同一性障害に対する手術   舛森直哉

Ⅵ 精巣・精巣上体の手術
 高位精巣摘除術,両側精巣摘除術   山口健哉
 精巣上体摘除術   沼畑健司

Ⅶ 男性不妊症の手術
 顕微鏡下精索静脈低位結紮術   白石晃司
 顕微鏡下精管精管吻合術   木村将貴
 顕微鏡下精管精巣上体吻合術   日比初紀
 顕微鏡下精巣内精子採取術(micro-TESE)   小堀善友
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