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第11回 ゼロから始める時短イラストへの挑戦 発動篇

門前の小僧習わぬ経を読む。
勧学院の雀は蒙求を囀る。
A saint's maid quotes Latin.


ふと思ったのです。
11回に渡ってこうして記事を作成しているワタシですが,三木さんによるY本さんへの指導には毎回同席しています。
Y本さんはイラストを描くという大事なお仕事があるので,三木さんに質問したり記事のネタを引き出そうと意見をもらったりを担当しているのもワタシです。

……もしかしてワタシの画力も上がっていたりするのでは?

古人曰く,人は自分のおかれている環境によって無意識に影響を受けるそうです。
1年近くイラストの指導を隣でみていたワタシが美術3になっていたところでなんの不思議がありましょうか(反語表現)。
英会話教材の宣伝とかで「聞くだけで英語脳がぐんぐん育つ」って書いてあるのみたことありますし,全然おかしくない。
そして,もしそれが真実であったならこんな楽な上達法もないですよ。完璧ですよ1年かかるって点に目をつぶれば。

ワタシ
「(ふむーん。こんな感じかな……? いやこれ結構アリなのでは)」
三木さん
「……!!!???(絶句)」
ワタシ
「よし,なにもなかった。Y本さんもなにもみていない。いいね?」
Y本さん
「アッハイ」
ふー、冒頭からよくわからないノイズが入ったような気がしないでもないですが,仕切り直して前回の続きと参りましょう。
『時短イラスト』をテーマに,お二人には「彩色まで込みで1時間」を目標にイラストを作製いただいているわけですが,現在のところどんな塩梅でしょうか。
Y本さん
「うーん,骨の線が決まらないんですよねえ」
三木さん
「Y本さん,線を意識しすぎてかたちが疎かになってますよ。解剖図で正しいかたちを確認しましょう。ランドマークがちゃんと出せていません。
大腿骨の軟骨はそんな恵方巻きみたいではないですよ」

Y本さん
「すみません,さっき餅のような軟骨をみてしまった影響かもしれません」
ワタシ
「ノイズです」
ノイズです。
大事なことなので二度いいました。
三木さん
「かたちを直しながら練り消しで余計な線を取っていきましょう。消しゴムよりきれいに取れます。それに,消しゴムは柔らかい鉛筆の線を消すときに紙を汚してしまうので,これくらいかたちが決まってきたなら練り消しのほうが線の整理に向いています」
ワタシ
「そういえばありましたね練り消し。小学生のときにトルコアイスのように伸ばしていた記憶しかないんですが,使い方にコツとかあります?」
Y本さん
「懐かしい。香りつきのやつとかありましたよね」
三木さん
「私は,自分で使うときは三分割にちぎっていますね。押し付けるようにして線を消して,汚れた部分は内に押し込んできれいな部分を使います。
その際にエッヂを作ってやるといいですよ」

ワタシ
「おっと,またノイズが。オホホホホ」
Y本さん
「おー,すっごい消えますね練り消し」

ワタシ
「Y本さん,その今年飯能にテーマパークができそうな面構えのブツはいったい」
Y本さん
「膝の骨だよってわかるようにつけてみました」
ワタシ
「アウトかなー,アウトのような気がするなー」
三木さん
「こういうの美術の授業でありましたよねえ。木炭と練り消し代わりの食パンでデッサンしませんでしたか」
Y本さん
「いいえ?」
ワタシ
「版画なら?」
三木さん
「時代ですかね……クロッキーで1分間デッサンとかもあったんですが」
ワタシ
「15分彩色も大概ですけど1分間で人物画とかいけるんですか?」
三木さん
「できますよ,やってみましょうか」
とここで突然の似顔絵タイムに突入。
休日の公園とかに似顔絵描きの人いますけど,プロに描いてもらうのってはじめてだなあ。
三木さん
「む……む,む……」
ワタシ
「ぼちぼち時間ですけど間に合いそうです?」
三木さん
「……描きづらい頭されてますね」
ワタシ
「は?(威圧)」
Y本さん
「1分です」

三木さん
「……」
ワタシ
「……」
Y本さん
「……」
Y本さん
「……これ事故では?」
ワタシ
「三木さんのきれいな線画載せて次回へのつなぎにしておく」

つづき(第12回)は3月20日公開予定です。