産婦人科手術

産婦人科手術 No.20

産婦人科手術 No.20

■編集 日本産婦人科手術学会

定価 7,700円(税込) (本体7,000円+税)
  • B5判  188ページ  1色(一部カラー)
  • 2009年5月29日刊行
  • ISBN978-4-7583-1058-1

日本産婦人科手術学会機関誌。特集「骨盤底からのアプローチ」

日本産婦人科手術学会機関誌。
2008年11月24日に「婦人科疾患:骨盤底からのアプローチ」をテーマとして金沢で開催された第31回日本産婦人科手術学会のクリニカルワークショップ,特別講演,一般講演,企画記事などを掲載している。


序文

手術学会 巻頭言
金沢大学医学系研究科・産婦人科学
井上正樹

 婦人科領域の手術,特に子宮頸部癌の手術は,かつては,権威者の特権のように扱われ,各大学がその術式を競い合い,教授を頂点とした流派を形成するがごとき状況でした。しかし,今日では多くの若い人達がそれぞれ創意工夫を凝らし手術に挑んでいます。手術が民主化されたと言えるでしょう。治療成績が手術者個人の力量で左右されることが少なくなったとも言えるでしょう。術式や治療成績に関する情報が透明化されたのもその一因でしょう。かつては手術以外に頼るすべはありませんでしたが,現在では有効な放射線治療や抗癌化学療法が開発され,これらの併用が手術単独治療以上の治療成績を上げることが明らかになってきたことも大きな要因です。現在では優れた治療成績を維持しながら,臓器機能を如何に温存するかが求められています。がん患者でも任よう性温存を希望し,その願いを叶える社会的要求が増しています。われわれ会員や医療従事者はこれらに機敏に対応する必要があるでしょう。良性疾患においては任よう性温存手術が第一次的に求められる治療となっています。
 また,高齢社会に突入した我が国では,骨盤底筋群の老化による機能障害に対しても手術的なアプローチが必要となるでしょう。
 技術は元来個人から個人へと伝承されるものですが,学術集会を通じてあるいは様々の情報媒体を介して,多くの技術を学び,技を競い合うことが必要です。 目的とするとこことは苦しむ患者さんの願いに応えて,患者さんに役に立つ医療を展開するためにです。
 本書は平成20年11月24日に金沢で開催しました第31回日本産婦人科手術学会の内容をまとめたものです。日常診療に役立てていただければ幸いです。
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目次

巻頭言 第31回日本産婦人科手術学会 会長  井上正樹
 
骨盤底からのアプローチ
 腟式子宮全摘術における無結紮術式の試み  寒河江悟ほか
 より安全な膣式子宮全摘術をめざして—我々の行うcoring techniqueの工夫—  林 嘉彦ほか
 腟式子宮全摘術と経腟的膀胱損傷修復  安藤正明ほか
 従来法を主体とした骨盤底弛緩修復術  西 丈則
 性器脱に対しての手術療法について—従来法とTVM法の比較—  井谷嘉男ほか
 当院における従来法を主体とした骨盤臓器脱手術の治療成績  角 俊幸ほか
 上部腟管固定術に併用するメッシュを用いた前腟壁支持強化法  古山将康ほか
 骨盤臓器脱に対するTension-free Vaginal Mesh (TVM)手術-導入からのLearning Curveを中心として-  明楽重夫ほか
 当科におけるTVM(tension-free vaginal mesh)手術101例の検討  加勢宏明ほか
 TVM手術による骨盤底再建の意義,新たな問題点とその対策  草西 洋
 全子宮脱に対する腟式/腹腔鏡併用術式(VH+Anterior and Posterior Repair & Laparoscopic Sacral colpopexy)  安藤正明ほか
 
特別講演
 胎児外科治療の手術手技とその課題  千葉敏雄
 
一般講演
 経会陰仙棘靱帯穿刺手技と固定処置の工夫  中田真木ほか
 
投稿論文
 経腟的子宮筋腫核出術の検討  林田志峯ほか
 
企画記事
 膀胱損傷修復時の留意点  吉澤 剛ほか
 開腹手術時の腹膜縫合に関する全国調査  平松祐司ほか
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