骨折 プレート治療マイスター

改訂第2版

骨折 プレート治療マイスター

■編集 澤口 毅

定価 19,800円(税込) (本体18,000円+税)
  • B5変型判  384ページ  オールカラー,イラスト480点,写真300点
  • 2023年3月27日刊行
  • ISBN978-4-7583-1899-0

プレート治療のスタンダードが待望のアップデート!

全身の骨折,特にプレート治療の頻度が高いものを部位別に列挙し,基礎的な知識(解剖・読影・整復など)とプレート治療において最も大切な「プレートをどこに置くか」「固定用のスクリューをどこにどの向きで入れるか」などの手技を精緻なイラストと共に詳説。
改訂にあたって,「肘脱臼骨折」の項目を追加し,掲載するインプラントはすべて現行の最新機種に更新,さらにプレートが複数ある場合には,それぞれの特徴を示してプレート選択の助けになるよう解説を加えた。


序文

ー改訂第2版ー 序 文

 骨折治療は手術療法だけでも整形外科手術件数の約半数を占めています。現在では骨折の多くが高齢者骨折となり,骨の脆弱性を考慮した治療が必要となっています。大腿骨近位部骨折だけでも年間約24万例発生し,多くの方は介護が必要となり社会的問題になっています。昨年4月からは高齢者大腿骨近位部骨折の早期手術に対して保険加算が認められ,よりよい骨折治療が求められています。 2012年に『骨折 プレート治療マイスター』初版が出版されてから,すでに10年以上が経過しました。その間に,多くの先生方に本書を活用いただきましたことに感謝申し上げます。現在では骨折状態の詳細な評価による理解が深まり,また数多くのインプラントが開発され,骨折治療の成績はますます向上しています。初版では種々のロッキングプレートについて記載しましたが,その後多くの種類のアナトミカルロッキングプレートが開発されて,骨折状態による洗練された固定が可能となりました。そのため,骨折状態を深く理解した治療が求められています。
 第2版では初版に加えて,肘関節脱臼骨折と近年急増しつつある大腿骨人工関節周囲骨折を追加しました。また,初版以降新たに登場したプレートの使用法が加わりました。しかし,いかにインプラントが進歩しようとも,正確な画像評価と骨折分類,手術適応の吟味,綿密な手術計画,局所解剖の熟知,各プレートの特徴の把握,術前準備,手術体位,手術アプローチ,整復と固定のコツ,後療法,合併症予防などをよく理解して手術を行うことが重要です。以上の点に関し,第一線で活躍中の多くのエキスパートの先生方に執筆をお願いし,詳しく述べていただきました。そのため,初心者からベテランの先生まで満足していただける内容に仕上がったと思います。
 初版でも述べましたが,骨折状態の正しい評価を行い,術前計画をしっかりと立てて,解剖を熟知して手術を行うことが成功の鍵です。本書はプレート固定に関する実践的マニュアルです。皆様には本書と姉妹書の『骨折 髄内固定治療マイスター』を活用され,よりよい骨折治療を行っていただくことをお願いいたします。最後に非常に多忙ななか,ご執筆いただいた先生方に厚くお礼申し上げます。

2023年2月
福島県立医科大学外傷学講座,新百合丘総合病院外傷再建センター 
澤口 毅
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目次

■上肢
鎖骨骨折  倉田慎平,仲川喜之
上腕骨近位部骨折  塩田直史
上腕骨骨幹部骨折  小林 誠
上腕骨遠位端骨折  松村福広
肘頭骨折  重本顕史
肘関節脱臼骨折  工藤俊哉
前腕骨骨幹部骨折  中村誠也
橈骨遠位端骨折  善家雄吉,酒井昭典
手指の骨折  高群浩司

■体幹
仙骨骨折プレート固定法  白濵正博
仙腸関節プレート固定法  澤口 毅
寛骨臼骨折  澤口 毅

■下肢
大腿骨近位部骨折(転子部骨折頚部骨折)  正田悦朗
大腿骨骨幹部骨折(人工関節周囲骨折)  岩井信太郎,澤口 毅
大腿骨遠位部骨折  峰原宏昌
脛骨近位部骨折  前 隆男
脛骨骨幹部骨折  野田知之
下腿遠位部骨折(Pilon骨折)  宮本俊之
足関節骨折(果部骨折)  前原 孝
踵骨骨折  佐藤 徹
足の骨折  松井健太郎
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