研修医完全マスター!

ベッドサイド診療ベーシックポイント

ベッドサイド診療ベーシックポイント

■編集 神戸市立医療センター中央市民病院

定価 5,280円(税込) (本体4,800円+税)

いつもそばに置いておきたい,研修医にもっとも役に立つ知識をコンパクトにまとめた1冊

研修医が日常遭遇する頻度の高い疾患について,病棟において研修医がするべきこと(Do!)してはいけないこと(Don't)を簡潔にまとめた。「ラーニングポイント」「指導医からのアドバイス」の欄を設け重要ポイントがひと目でわかるようにし,また,吹き出しを用いて,知っていると役に立つちょっとした知識やコツ等を盛り込んだ。
研修医にもっとも役に立つ知識をコンパクトにまとめた1冊である。

  • B5判  276ページ  2色
  • 2008年3月17日刊行
  • ISBN978-4-7583-0022-3

序文

 本書は神戸市立医療センター中央市民病院が全国の研修医諸君に発信する4番目の解説書である。すなわち,研修全般,救急,および外科に続く内科系の実践書である。
 病棟に配属され,これから受け持つことになっている患者さんにどのように対応するか,不安を抱いている研修医はぜひ最初の診察および診療録記載の項を読んでいただきたい。患者さんに出会い,診察を済ませ,診療録の記載をするという初期診療を自信を持って行うことができるであろう。
 次いで当面必要な処置を頭に入れ,最後に各疾患を理解ししかるべき検査・治療を始めれば病棟診療は無事にスタートし軌道に乗る。
 このように本書は,研修医諸君の病棟診療に対する不安を解消し,自然に溶け込めるように構成されている。初期研修医に対しては必ず上級医が指導にあたるが,その指導を仰ぐ前に,本書の該当項目を読んでおくことをお勧めする。指導医との対話はレベルの高いものになり,疾患に対する理解および処置・治療をしっかり頭に刻み込むことができる。新しい患者さんの受け持ちをするたびにこの作業を繰り返せば,ほぼすべての分野が網羅され,内科系医師としての充実した診療能力を身につけることになる。また,一度経験した疾患の患者さんを受け持つことになった場合,やはり本書をもう一度読むことをお勧めする。最初とは違った新しい発見があり,また理解の仕方が違ってくるであろう。
 本書は主として初期研修医と対象としたものであるが,疾患の各論は後期研修医にも対応した内容にした。初期研修を終え,これから専門医を目指して診療にあたるわけであるが,ここで初心に帰って本書に目を通すことをお勧めする。自分の知識,理解に思いがけない欠落を発見し,その埋め合わせをしていただくことがあれば本書の目的が達成され,われわれ一同も幸せを感じる次第である。

2008年2月
神戸市立医療センター中央市民病院
副院長/免疫・血液内科部長 高橋隆幸
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目次

ベッドサイドで行う身体診察の仕方    
 身体診察の重要性  高橋隆幸 
 身体診察を始める前の注意  高橋隆幸 
 スクリーニング的/実践的身体診察  高橋隆幸 
 小児診察のしかた  山川 勝 
 診療録の書き方(総論)  西尾利一 
 診療録の書き方(各論)  西尾利一 
 POSによる診療記録の作成  西尾利一 
疾患・病態別 病棟診療のポイント    
 神経系疾患   
  脳塞栓  山上 宏
  アテローム血栓性脳梗塞  小林潤也
  脳出血・くも膜下出血  山上 宏
  非痙攣性てんかん重積状態(NCSE)  吉村 元
  結核性髄膜炎  幸原伸夫
  Parkinson病  幸原伸夫
  多系統萎縮症(MSA)  葛谷 聡
  単純ヘルペス脳炎  幸原伸夫
  脱髄性末梢神経障害(GBSとCIDP)  幸原伸夫
  多発性硬化症  川本未知
 循環器疾患   
  慢性心不全の急性増悪  木原康樹
  うっ血性心不全  民田浩一
  心筋梗塞への急性期対応  北井 豪
  急性心筋梗塞患者の回復期と心臓リハビリテーション  山根崇史
  不安定狭心症  尾田知之
  狭心症(PCI目的の短期入院とピットフォール)  山室 淳
  心臓突然死とICD  江原夏彦
  急性大動脈解離  加地修一郎
  弁膜症と術前評価  谷 知子
  弁膜症・心筋疾患と抗凝固療法  田辺一明
  下肢血行障害とフットケア  木下 愼
  肺塞栓症(対応と予防)  片山美奈子
 呼吸器疾患   
  気管支喘息  石原享介
  喘息発作  石原享介
  慢性閉塞性肺疾患(COPD)  石原享介
  肺結核  石原享介
  肺炎  林 三千雄
  間質性肺疾患  富井啓介
  自然気胸  石原享介
  胸膜炎  石原享介
  肺癌  西村尚志
 消化器疾患   
  胃・十二指腸潰瘍  岡田明彦
  胃癌・食道癌  占野尚人
  炎症性腸疾患  河南智晴
  大腸癌・ポリープ  河南智晴
  慢性肝炎  猪熊哲朗
  肝硬変・食道静脈瘤  木本直哉
  肝臓癌  木本直哉
  急性膵炎・慢性膵炎  高田真理子
  膵臓癌・胆道癌  井上聡子
  消化管出血  藤田幹夫
 糖尿・内分泌・代謝疾患   
  糖尿病  石原 隆
  低血糖  石原 隆
  Basedow病  石原 隆
  甲状腺腫瘍  石原 隆
  二次性高血圧(副腎)  石原 隆
 血液・免疫疾患   
  急性白血病  高橋隆幸
  悪性リンパ腫  高橋隆幸
  多発性骨髄腫  高橋隆幸
  再生不良性貧血  高橋隆幸
  骨髄異形成症候群(MDS)  高橋隆幸
  全身性エリテマトーデス(SLE)  高橋隆幸
  後天性免疫不全症候群(AIDS)  高橋隆幸
 腎臓疾患   
  急性糸球体腎炎  鈴木隆夫
  慢性糸球体腎炎  鈴木隆夫
  ネフローゼ症候群  鈴木隆夫
  糖尿病性腎症  鈴木隆夫
  腎性高血圧  鈴木隆夫
  急性腎不全  鈴木隆夫
  慢性腎不全  鈴木隆夫
 小児疾患   
  小児感染症(とくに化膿性髄膜炎)  春田恒和
  気管支喘息  岡藤郁夫
  心疾患(先天精神疾患と川崎病)  宮越千智
  血液疾患(特発性血小板減少性紫斑病)  宇佐美郁哉
  神経筋疾患(熱性けいれん)  辻 雅弘
  消化器(嘔吐・腹痛)  田場隆介
 最低限必要な皮膚所見   
  水疱性類天疱瘡  大郷典子
  薬疹  大郷典子
  丹毒・蜂巣炎  大郷典子
 精神疾患患者との対話および診察    
  認知障害(認知症とせん妄)  三田達雄,松石邦隆
  統合失調症  北村 登,松石邦隆
  うつ病  松石邦隆,北村 登
  神経症性障害,ストレス関連障害および身体表現性障害  三田達雄,北村 登
病棟で必要となる基本的治療    
 抗生物質1  林 三千雄 
 抗生物質2  倉田雅之 
 酸素吸入  富井啓介 
 輸液1(小児)  田村卓也 
 輸液2(成人)Na代謝異常における輸液  田路佳範 
 輸液2(成人)K代謝異常における輸液  田路佳範 
 輸液2(成人)Ca代謝異常における輸液  田路佳範 
 輸液2(成人)酸塩基平衡異常時の輸液  田路佳範 
 輸血  松下章子 
 高血糖治療  岩倉敏夫 
 食事療法1(糖尿病)  松岡直樹,岩本晶子 
 食事療法2(腎疾患)  吉本明弘 
 食事療法3(心疾患)  吉本明弘 
 栄養不良の改善  東別府直紀 
    
コラム    
 医師として研修医・医学生に伝えたいこと  古川 裕 
 診察および診療記録記載励行はあなたを医療紛争から守ってくれる  高橋隆幸 
 形をまねるだけならサルにでもできる  幸原伸夫 
 ある若い呼吸器内科医の独白  石原享介 
 消化器内科医をめざす医師へのエール  猪熊哲朗 
 指導医への相談  石原 隆 
 HIV感染者に対する偏見  高橋隆幸 
 トンズラ菌  大郷典子 
 精神科医に向いている?  三田達雄 
 知識の蓄積は創造・応用能力を損なう???  高橋隆幸 
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