新 目でみる循環器病シリーズ 3

心臓電気生理検査

心臓電気生理検査

■編集 大江 透

定価 9,900円(税込) (本体9,000円+税)
  • B5判  218ページ  2色(一部カラー)
  • 2006年7月7日刊行
  • ISBN978-4-7583-0125-1

臨床心臓電気生理検査の日ごろの疑問解決のために必須の一冊

本書は,臨床心臓電気生理検査の考え方と基本的な方法をまず解説し,以下にそれぞれの対象となる不整脈における実際の方法を解説していただき,より心臓電気生理検査自体をを理解していただいたうえで,個別の疾患に望むように項目立てをしている。また,実際の方法においては,確定診断,治療方針の決定,部位の同定,などについて解説いただいた。
本書を通じて,本検査の臨床的意義,考え方,限界と具体的な方法の理解に役立てていただけると思われる。


序文

 臨床心臓電気生理検査は,多くの研究者の努力によりここ25年間で飛躍的に進歩した。この著しい進歩を可能にしたのは,1.カテーテル電極を用いて心腔内電位を記録する方法,2.心臓に電気刺激を加えて発作を誘発する方法,3.頻拍中の心内マッピング法の開発によると思われる。当初は,徐脈性不整脈患者を対象に心臓電気生理検査を行っていたが,最近では頻脈性不整脈に対して施行されることが多くなった。特に,カテーテルアブレーションが普及するようになってからは,アブレーション前の検査として施行する場合が多くなった。本書では,まず臨床心臓電気生理検査の考え方と基本的な方法を説明していただき,次に個々の不整脈における実際の方法を解説していただいた。実際の方法では,以下の4項目:1.不整脈の確定診断,2.治療方針の決定,3.至適カテーテルアブレーション部位の同定,4.特殊な疾患・病態における電気生理検査について各々解説していただいた。不整脈の確定診断としては,徐脈性不整脈,上室性頻脈,およびwide QRS頻拍の電気生理検査による鑑別診断と確定診断の方法を解説していただいた。治療方針決定としては,有効薬剤の選択,至適ペーシングモードの選択,および植込み型除細動器の植え込み適応について解説していただいた。至適カテーテルアブレーション部位の同定としては,上室性不整脈ではWPW症候群,房室結節リエントリー性頻拍,心房頻拍・心房粗動,および心房細動における同定法,また心室頻拍では器質的心疾患に合併する瘢痕関連性心室頻拍,左室起源特発性心室頻拍(ベラパミル感受性特発性心室頻拍),および流出路起源特発性心室頻拍における同定法を解説していただいた。最後に,特殊な疾患・病態における臨床心臓電気生理検査として,QT延長症候群,Brugada症候群,失神患者,および心停止蘇生患者に対する電気生理検査の臨床的意義と方法について解説していただいた。
 執筆をお願いした先生は,いずれも今日臨床心臓電気生理検査の第一線で御活躍されている方々なので,この検査に対する皆様の日頃抱いている疑問が解明されることが期待されます。また,本書を通じて,臨床心臓電気生理検査の臨床的意義,考え方,限界および具体的な方法のご理解に役立てば幸いに存じます。

平成18年6月
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科循環器内科教授
大江 透
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目次

I 臨床電気生理検査の基礎
  臨床電気生理検査の基礎  (村川裕二)  
II 確定診断としての臨床電気生理検査
  徐脈性不整脈  (松本万夫)  
  上室性頻脈  (野田 誠,鈴木文男)  
  wide QRS頻拍  (清水昭彦)  
III 治療法決定としての臨床電気生理検査
  有効薬剤の選択  (池主雅臣,阿原静枝,佐藤希光)  
  至適ペーシングモードの選択  (石川利之)  
  心臓電気生理学的検査と植込み型除細動器  (栗田隆志)  
IV カテーテルアブレーション部位決定としての臨床電気生理検査−カテーテルアブレーションの至適部位を決める指標を中心に−
  WPW症候群  (小林洋一)  
  房室結節リエントリー性頻拍  (脇本博文,沖重 薫)  
  心房頻拍・心房粗動  (庭野慎一 )  
  心房細動  (熊谷浩一郎)  
  瘢痕関連性心室頻拍  (中川 博)  
  左室起源特発性心室頻拍(ベラパミル感受性)  (野上昭彦)  
  流出路起源特発性心室頻拍  (夛田 浩)  
V 特殊な疾患・病態の臨床電気生理検査
  QT延長症候群  (清水 渉)  
  Brugada症候群  (櫻田春水)  
  原因不明の失神患者  (西崎光弘)  
  心停止蘇生患者  (庭野慎一)  
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