心血管インターベンションエキスパート 1

エキスパートに必要なカテーテル治療の基本

エキスパートに必要なカテーテル治療の基本

■編集 濱嵜 裕司

定価 6,050円(税込) (本体5,500円+税)
  • B5変型判  148ページ  2色(一部カラー),写真300点
  • 2012年3月19日刊行
  • ISBN978-4-7583-0217-3

カテーテルのプロフェッショナルを目指すエキスパートシリーズ,ついに発刊

本巻では,カテーテル治療のエキスパートになるために必須な冠動脈造影の読み方等,基本的な内容の中で特に重要な事項を厳選して解説。カテーテルの選び方等,教科書には載っていないドクターの生の声を多数掲載している。


序文

 近年,循環器疾患に対する診療においてカテーテルを用いた侵襲的治療“インターベンション”が中心的な役割を担っています。血管病変に対するインターベンションは冠動脈のみならず末梢血管,腎動脈,頸動脈にも治療が行われるようになり,不整脈領域に関してもカテーテルアブレーションが行われています。さらに弁膜疾患においても大動脈弁や僧帽弁疾患に対する治療器具の開発が進み,その導入が目前という状況になっており,今後もますますその重要性は高まるものと考えられます。
 カテーテル治療は,技術の成熟および器具の改良により治療手技が簡便になり,広く普及していますが,いまなお個々の医師の技量により,その結果が大きく異なってしまうという側面があることは否定できません。循環器疾患に対するカテーテル治療は生命に直結するものが多く,それに携わる医師は常に最良の治療が提供できるエキスパートとなるように技術および知識の向上を絶え間なく行っていく必要があると考えます。そこで『心血管インターベンションエキスパート』は,冠動脈インターベンション,末梢血管インターベンションおよび不整脈に対するカテーテルアブレーションの領域で,一通りの技術を習得した医師が心血管インターベンションのエキスパートになるために,さらなるステップアップを行ううえで必要と思われる知識や技術を習得するためのシリーズ書籍として企画,作成されました。
本書におきましては冠動脈インターベンションに焦点をあて,冠動脈インターベンションのエキスパートになるために必要な知識および技術的なコツを取り上げました。執筆に関しましては編者が常日頃ご指導いただいている日本を代表するカテーテル専門医の先生方にお願いし,各先生方のエキスパートたる“引き出しの奥の知識やコツ”を惜しみなく提示していただくことで内容的には素晴らしい書籍ができたと自負しております。これから冠動脈カテーテル治療のエキスパートを目指す多くの先生方にも,日本を代表するエキスパートの“引き出しの奥の知識やコツ”を活用していただき,エキスパートへの道の一助としていただければ編者としては幸いです。

平成24年2月

昭和大学医学部内科学講座循環器内科学部門講師
濱嵜裕司
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目次

冠動脈造影法の読影 エキスパートはこう読む 寺本智彦,朝倉 靖 
 冠動脈造影(CAG)の一般的留意事項/当院で主に用いられるルーチン撮影の角度/経皮的冠動脈形成術(PCI)を前提とした冠動脈造影/慢性完全閉塞病変(chronic total occlusion:CTO)/今後の展望

カテーテルが挿入困難な場合①橈骨動脈穿刺 吉町文暢 
 穿刺の問題/血管径と解剖学的なバリエーション/橈骨動脈や上腕動脈の屈曲蛇行/腕頭動脈の蛇行と大動脈からの分岐位置/どうしても橈骨動脈よりのデバイス挿入が困難な場合

カテーテルが挿入困難な場合②大腿動脈穿刺 濱嵜裕司 
 治療施行のための最適なモダリティ選択/手技の着目点/術中の注意点

ガイドカテーテルはこう選ぶ・こう使う①橈骨動脈穿刺 舛谷元丸 
 ガイディングカテーテルの選択/Ikariタイプガイディングカテーテル

ガイドカテーテルはこう選ぶ・こう使う②大腿動脈穿刺 及川裕二
 ガイディングカテーテルの要素/右冠動脈/左冠動脈

ガイディングカテーテルエンゲージが困難な場合 那須賢哉 
 手技時間の短縮,造影剤量の節約,合併症の予防のために重要/エンゲージの方法その1:ガイドワイヤーを冠動脈内に先行して挿入させる方法/エンゲージの方法その2:診断カテーテルを使用する方法/エンゲージの方法その3:ガイディングカテーテルのカーブを熱処理によって変更する

ガイドワイヤーはこう使う・こう曲げる①狭窄病変 松原徹夫 

ガイドワイヤーはこう使う・こう曲げる②慢性完全閉塞アンテグレード 五十嵐康己
 マイクロカテーテルの併用/ダブルベントシェーピングについて/ガイドワイヤーの選択/CTO内でのワイヤー操作/パラレルワイヤーテクニック/偽腔から真腔へのIVUS guided penetration/今後の展望

ガイドワイヤーはこう使う・こう曲げる③慢性完全閉塞レトログレード 木村祐之,土金悦夫 
 症例提示:56歳,右冠動脈慢性完全閉塞他院失敗症例/結果

マイクロカテーテルの使い方 村松俊哉 
 マイクロカテーテルの意義と種類/antegrade approachにおけるマイクロカテーテル/retrograde approachにおけるマイクロカテーテル

アンカーバルーンテクニックの極意 辻 貴史,許 永勝 
 アンカーバルーンテクニックの概念/アンカーバルーンテクニックの基本手技/アンカーバルーンテクニックのメリット/アンカーバルーンテクニックのコツと注意点/アンカーバルーンテクニックの応用

親子カテーテルの極意 舩津篤史,中村 茂
 Introduction/治療施行のための最適なモダリティ選択/手技の着目点/身につけておきたい手技・知識

バルーンはこう選ぶ・こう使う 中村正人 
 バルーンの種類と一般的な特徴

ステントはこんなに違う 挽地 裕 
 ステントの基礎知識/ステンレス製ステント/コバルト合金製ステント/プラチナ合金製ステント

ステント拡張法 川﨑友裕 
 至適ステント拡張のための,留置時の着目点

ステント留置後の側枝への対応 柴田剛徳 
 側枝へのコロナリーガイドワイヤーへのリクロス/ストラットの拡張/double stent

ロータワイヤーへの交換法 矢嶋純二 
 ロータワイヤーへの交換のための最適なモダリティ選択/手技の着目点/身につけておきたい知識,不確実な手技

ロータブレータの冠動脈内での進め方 上野勝己
 ロータブレーターburr(バー)操作:基本となる考え方/ロータブレーターburr操作:間歇的アブレーションの利点/ロータブレーターburrによるアブレーションの実際

血栓吸引・末梢保護の極意 土井 宏,桜田真己 
 血栓吸引/まとめ/末梢塞栓と末梢保護
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