こんな感染症に注意!

外来で知っておくべき知識はこれだ!

こんな感染症に注意!

■編集 吉田 敦
千原 晋吾
中山 久仁子

定価 4,180円(税込) (本体3,800円+税)
  • A5判  272ページ  2色(一部カラー)
  • 2012年3月16日刊行
  • ISBN978-4-7583-0365-1

日常診療で即役立つ,感染症診療の基本となる1冊

本書は,一般内科医がおさえておくべき主な感染症をとりあげ,感染症状のある患者を診た際どういう思考でどのような手順で診察を進めたら良いかを考える「I-こんな患者をみたらどう考える?」と,それらを個別の疾患別に考える「II-疾患をどう診るか」の2つの章に分けている。
教科書的な記述は成書にゆずり,診断に必要な内容のみを掲載し,各項目の初めに「この症状,所見に注目」「ここがポイント」「感染・伝播経路」「病原体分類」などを提示し,項目内容でなにが重要なのかわかりやすく説明している。
また,診断に不可欠な検査と検査所見,鑑別ポイントを含め,診断確定から治療まで,臨床に即して記述し,治療については通常の処方から悪化例までをケアしている。欠かせない必要な内容については,「Caution!」「Point」「Memo」などの囲みを用いて解説。


序文

 「感染症は初期対応が勝負である」といわれますが,確かに病歴の聴取から始まり,病原微生物を予測し,感染症としての(仮)診断を立て,検査,そして治療を開始するという共通の過程のほとんどは,初期対応のなかで行われます。その段階でしっかりしたアセスメントを行っておけば,後に行うことはとても楽になるといえるでしょう。
 実際には,この初期対応は外来受診時に行われることが多いものです。まったく初診の患者さんであることもありますし,他疾患でフォローされている患者さんかもしれません。いずれにしても一般外来,救急外来で,専門とする臓器や診療科にかかわらず,感染症をうまくアセスメント,マネージメントできることが望まれています。しかしこれを限られた時間のなかで行うことは,上級医でも非常に難しく,誰もが悩むことなのです。
 本書は,外来での感染症へのアプローチに焦点をあて,多くの診療科の先生方から診療のコツをご執筆いただく形式をとっています。その患者特有の基礎疾患・状態を加味した注意点についてもご執筆いただき,外来や当直中の短い時間にざっと目を通せるように努めました。紙面の都合上,述べられる内容には限りがありますが,感染症の外来診療に関するこのような試みが,将来,専門・非専門にかかわらず,外来での感染症診療のレベルアップにつながれば,著者一同,これ以上の喜びはありません。そして今後,変化の激しい感染症に対処できるよう,この領域での知識と経験が蓄積・総括されていくことにも期待しています。
 執筆,編集中いつも温かな励ましを下さり,出版にご尽力いただいたメジカルビュー社編集部の吉田富生氏には,この場をお借りして御礼申し上げます。

平成24年2月
吉田 敦
千原晋吾
中山久仁子
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目次

I こんな患者を診たらどう考える?
■症状
 外来診療での情報収集法 (野中 彩)
 発熱患者の診かた
  ①病歴と臨床徴候からの鑑別 (中山久仁子)
  ②見逃してはいけない感染症 (清田雅智)
  ③フォーカスが不明の場合 (清田雅智)
  ④緊急対応の仕方 (清田雅智)
 呼吸器症状のある場合 (糸山 智)
 尿路症状のある場合 (藤田崇宏)
 消化器症状のある場合 (中村権一)
 神経症状のある場合 (渡辺珠美)
 皮膚・軟部組織病変 (吉田 敦)
 眼症状のある場合 (亀井千夏)
 耳・鼻症状のある場合 (和田哲郎,廣瀬由紀,田渕経司,原 晃)
 骨・関節症状がある場合 (北薗英隆)
 リンパ節腫脹がある場合 (和泉宏昌)
 口腔・歯科感染症 (藤澤隆一)
 性感染症を疑うとき (吉田穂波,吉田 敦)
 HIV感染症を疑うとき  (川田真幹)
 咬傷への対応 (松田直人,松田真理)
■疾患罹患患者
 担癌患者での注意点 (仲村祐子)
 リウマチ性疾患での注意点 (前澤玲華)
 妊婦,産褥婦での注意点 (吉田穂波)
■年齢層別
 小児での注意点 (福島啓太郎)
 高齢者での注意点 (森 伸晃)
■外来での基本的知識と注意点
 海外渡航者の注意点  (中山久仁子)
 外来で注意すべき寄生虫疾患 (林 尚子,千種雄一)
 外来で行う微生物検査 (山本芳尚,吉田 敦)
 外来で気をつけるべき感染対策 (奥住捷子,吉田 敦)
 ワクチンの基礎知識 (中山久仁子)

II 疾患をどうみるか
感冒(かぜ症候群) (中山久仁子)
咽頭炎,扁桃腺炎 (中山久仁子)
中耳炎,鼻副鼻腔炎 (和田哲郎,廣瀬由紀,田渕経司,原 晃)
インフルエンザ (松崎博崇,川上真樹)
気管支炎 (舘脇正充)
肺炎 (舘脇正充)
結核 (吉田 敦)
クループ(咽後膿瘍を含む) (今高城治)
頸部膿瘍,Ludwigアンギーナ (藤澤隆一)
百日咳 (中山久仁子)
麻疹,風疹,水痘,流行性耳下腺炎 (今高城治)
伝染性単核球症 (貫井陽子)
感染性腸炎 (吉野麻衣)
虫垂炎,腹腔内感染症 (石塚 満, 窪田敬一)
Appendix:外科手術後患者での注意点 (石塚 満, 窪田敬一)
肝炎,肝膿瘍 (四柳 宏)
血管内感染症(鑑別の仕方) (大沼 哲)
関節炎 (北薗英隆)
糖尿病の足(加瀬浩之,助川敦子,作田亜有子,笠井貴久男)
皮膚膿瘍,丹毒,蜂巣炎,壊死性筋膜炎(吉田 敦)
白癬,疥癬(中山久仁子)
腎盂腎炎,尿道炎,前立腺炎 (藤田崇宏)
急性HIV感染症 (塚田訓久)
梅毒  (水澤昌子)
クラミジア,淋菌感染症 (吉田 敦,吉田穂波)
髄膜炎 (岩波正興)
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