眼科インストラクションコース 5

打倒! 加齢黄斑変性

打倒! 加齢黄斑変性

■担当編集委員 白神 史雄
前田 直之

定価 10,450円(税込) (本体9,500円+税)
  • A4変型判  176ページ  カラー(一部2色)
  • 2005年10月28日刊行
  • ISBN978-4-7583-0709-3

加齢黄斑変性を打倒するためのコツを把握できる!

本書は,大きな2つの章から成り立つ。「まず敵をよく知ろう」の章では,敵(加齢黄斑変性)の実態を知ることを目的として,疫学から診断法までを解説。「さあ,打倒するぞ!」の章では,敵を打倒(治療)する方法を,1.非滲出型,2.滲出型,3.両眼瘢痕期に対するケア,の3つに分けて解説。特にPDT(光力学療法)について,大きくとりあげている。
執筆者の意見をより濃く出した「My Opinion」や,1点に焦点をあてた「Focus」を交えながら,全般にわたって本書の特徴である「ふきだし」を中心として解説。

■シリーズ編集委員
白神史雄/前田直之/谷原秀信/黒坂大次郎


序文

 眼科インストラクションコースの第5弾は,光線力学的療法(PDT)の登場によって最近注目を集めている加齢黄斑変性をとりあげました。私が入局した当時は,加齢黄斑変性(当時は老人性黄斑変性症,滲出型は老人性円板状黄斑変性症)の症例を見ることは少なく,またこの疾患を研究している眼科医はほんのわずかでした。ところが,人口の高齢化や食生活の変化?によってこの四半世紀の間に,わが国でも明らかに患者数は増加し,またPDTの登場によって治療の適応範囲が拡大し,また容易に治療が可能になったことで,PDT専門医の資格を取得してこの疾患を扱う眼科医が急速に増えてきました。と同時に,研修医や一般の眼科医にも,一般臨床の場でこの疾患に遭遇したときに,専門医に紹介するべきか否かを,また患者にどういった治療が可能であるかを詳しく説明する必要があります。特に,PDTの1回のコストが約38万円で本人の負担も結構な額になることや治療後の急激な視力低下が数%は生じることなどから,気軽に専門医へ紹介という訳にはいかず,事前にある程度説明を行なっておかなければならない状況になっています。
 さて,この『打倒!加齢黄斑変性』は,前述の現在の状況にマッチするように内容を構成し,執筆者もベテランの先生から期待の若手まで,項目に応じてぴったりの先生を選びました。まず治療を行う前に必ず知っておかなければならない疫学,病態,新分類や最新の画像診断などを読んでいただきます。その後に実際の治療の項目に移りますが,最初に今話題のサプリメントに関して推進派と慎重派の意見をそれぞれ採り上げ,サプリメントに対して立場を決めかねている先生には大いに参考になるでしょう。PDTに関しては,一般的な内容以外に,PDT専門医にとっても興味ある情報をということで,「Focus」 という項目を設けて,実際の適応や再治療の決定に関して,いろいろな先生方に意見を述べていただきました。そのほか,一般眼科医がどういった症例をどういった時期に専門医へ紹介すればよいのかを,『専門医への紹介 手遅れにならないために』という題目で,また,従来からの外科的治療や今後の抗新生血管薬治療などの話題について,それぞれの経験豊富な先生方に「My Opinion」として意見を述べていただきました。
 研修医の先生からPDT専門医の先生までみんなこの本を読んで,

        加齢黄斑変性を打倒しよう!

2005年9月
白神史雄
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目次

■特集−打倒!加齢黄斑変性
○まず敵をよく知ろう
 疫学:高齢社会で増加傾向に
  [My Opinion]遺伝子解析の現状,またその行方は?
 病態:非滲出型と滲出型
 HRA やOCT画像を読んでみよう
 治療と直結した脈絡膜新生血管の分類
 特殊な病態 ポリープ状脈絡膜血管症と網膜内血管腫状増殖
○さあ 打倒するぞ!
非滲出型に対する治療
  進行をいかにストップさせるか
 [Focus]サプリメント 推進派
 [Focus]サプリメント 慎重派
滲出型に対する治療
 加齢黄斑変性に対する熱レーザー光凝固(光凝固)の適応と実際
  [My Opinion]Macular Photocoagulation Studyよ さようなら。
 光線力学的療法
  光化学反応ってなに?
  実際の方法
  過去の臨床試験の概要
  ベネフィットとリスク
   [Focus]PDTの適応 視力向上を狙う!
   [Focus]PDTの適応 視力維持を狙う!
   [Focus]PDT再治療 疑わしきは治療する
   [Focus]PDT再治療 疑わしきは様子をみる
   [Focus]米国におけるAMD治療の現状
 抗新生血管薬治療
  [My Opinion]新しい抗新生血管薬の登場で今後どう変わる?
 黄斑下血腫を黄斑部から取り除こう
  [My Opinion]新生血管抜去術の行方は?
 PCVから視機能を守ろう!
 網膜内血管腫状増殖(RAP)の攻略
  [My Opinion]専門医への紹介 手遅れにならないために
○両眼瘢痕期に対するケア
 読書に対するロービジョンケアでQOLを向上させよう!
 精神面からのケア

■速報−眼科クリニックIT化の現状
 眼科クリニックIT化
 岐阜大学の場合
 福井赤十字病院の場合
 海谷眼科の場合
 ハマダ眼科の場合
 ささもと眼科の場合

Appendix
 眼科用電子カルテシステムについてのあり方
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