新ナースのための眼科学

ナーシングポイント105

新ナースのための眼科学

■編集 大橋 裕一
山田 昌和

定価 4,620円(税込) (本体4,200円+税)
  • B5判  252ページ  オールカラー,イラスト100点,写真250点
  • 2011年3月28日刊行
  • ISBN978-4-7583-0741-3

オールカラーでリニューアル! 現場で役立つ眼科看護に必要な知識をわかりやすくまとめた1冊

「ナースのための眼科学」から10年,オールカラーでリニューアルし,現代のナース・コメディカルスタッフに対応した眼科看護の教科書。医師,看護師,視能訓練士が執筆し,現場でナースに必要と考えられる知識をわかりやすく解説。
原則として見開きで項目を完結させており,オールカラーでビジュアルに訴える紙面づくりとなっている。また,「実際に患者さんに説明してほしい内容」を具体的に掲載。該当する箇所は本文中に赤文字で示した。「トラブルシューティング」や「ナーシングポイント」などの囲み記事も充実させ,大事なポイントが一目でわかるようになっている。


序文

 「眼科は特殊でとっつきにくい」という意識が看護師にもあるようだ。確かに眼科では血液検査や放射線検査などのオーダーは少なく,眼科外来で行われる検査が多くを占める点で診療の流れも他の科とは異なっている。用いられる治療薬も点眼薬が主体であり,大部分の手術が局所麻酔の中,顕微鏡手術として行われる。眼科で扱う領域は眼球とその付属器と狭く小さい代わりに,ほとんどの検査や治療を眼科内で行う自己完結型の医療になっている。治療の手段も,薬物療法など内科的なものと手術など外科的なものが混在しており,外科系とも内科系とも色分けしにくい。
 このような眼科への苦手意識を払拭するために企画したのが本書である。本書は大きく3部に分かれており,どの項目から読んでもよいように,105のナーシングポイントが見開きになっている。最初は,ナースに必要な眼科の知識で基礎編である。これだけは知っておきたい眼科のエッセンスをコンパクトにまとめてある。眼球の構造や機能,代表的な目の症状と疾患,介助の基本など必須の知識が1時間で読めるようにしてあるので,眼科を学ぶ際にまず読んでおきたい部分である。2番目は眼科診療の仕組みについて,外来診療,病棟,手術室の場面別に示してある。各々の場面で何に注意してどうしたらよいか具体的なアドバイスが満載されており,眼科で行う様々な検査についても述べてある。実際に検査を担当しなくとも,検査の目的・手技について患者さんに説明できるようになっておきたい。3番目は看護に役立つ眼の病気の知識で疾患編である。眼の病気にどのようなものがあり,どのような治療法が取られるのか,概要がわかるようにしてある。手軽な眼科疾患辞書として活用していただきたい。
 日本は世界一の長寿国である。「見る・聞く・歩く」が健やかに老いるための必要条件とされているが,我が国では164万人が視覚障害を有し,その半分は70歳以上の高齢者である。高齢化社会の進行とともにその数は200万人に達すると推定されており,眼科医療が社会に果たす役割もますます大きくなってくる。本書が,眼科スタッフとして胸を張り,自信を持って動き回るための一助となれば幸いである。
 最後に,本書の編集・出版にあたり多大なご尽力をいただいたメジカルビュー社の榊原優子様に深謝の意を表する次第である。

2011年3月
山田昌和
大橋裕一
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目次

略語一覧  

I ナースに必要な眼科の知識  
  眼球の構造
  眼球周囲の構造
  ものが見える仕組み
  視機能とその評価法
  屈折異常と眼疾患
  眼の症状
  代表的な眼の病気(1)眼瞼,結膜
  代表的な眼の病気(2)角膜
  代表的な眼の病気(3)白内障
  代表的な眼の病気(4)緑内障
  代表的な眼の病気(5)網膜疾患
  代表的な眼の病気(6)眼科救急疾患,これは急ぐ
  眼の病気の代表的な治療法(レーザー)
  眼の病気の代表的な治療法(手術)
  点眼薬の種類と点眼の基本
  眼科患者の介助の基本

II 眼科診療の仕組み  
外来  
 外来総論 
  眼科外来患者の特性と介護ポイント
  診療システムとナースの役割
  受付でのトリアージ
  検査用の点眼薬
 検査室での検査 
  屈折検査
  視力検査
  角膜検査
  眼鏡処方
  コンタクトレンズ処方
  眼圧検査
  視野検査
  色覚検査
  両眼視・眼球運動検査
  眼底写真と蛍光眼底検査
  超音波検査
  電気生理学的検査
  3次元眼底画像解析装置
 診察室での検査と処置 
  細隙灯顕微鏡検査
  眼底検査
  外来で行う基本処置
  外来処置とその介助
  外来小手術とその介助
  レーザー治療とその介助
  病棟往診とその介助
  ショックへの対応
  院内感染防止対策
病棟  
  診療システムとナースの役割
  眼科入院患者の特殊性と介護ポイント
  術前のオリエンテーション,術前準備
  術後管理
  点眼と服薬の指導
  退院時のオリエンテーション
手術室  
  眼科手術の特徴とナースの役割
  外来手術について
  術前準備
  白内障手術の看護ポイント
  網膜剥離手術の看護ポイント
  硝子体手術の看護ポイント
  緑内障手術の看護ポイント
  角膜移植の看護ポイント
  斜視と眼瞼の手術の看護ポイント
  手術器具の管理のポイント

III 看護に役立つ眼の病気の知識  
眼瞼・結膜・涙器  
  眼瞼の形態・運動の異常(1)眼瞼下垂
  眼瞼の形態・運動の異常(2)内反症,外反症
  眼瞼の形態・運動の異常(3)眼瞼けいれん,顔面けいれん,兎眼
  アレルギー性結膜炎
  感染性結膜炎
  ドライアイ
  涙道閉鎖と涙嚢炎
角膜・強膜  
  角膜上皮障害
  角膜ヘルペスと眼部帯状ヘルペス
  コンタクトレンズと眼障害
  感染性角膜炎
  角膜変性疾患とPTK
  角膜内皮障害
  角膜移植手術
  屈折矯正手術
白内障と緑内障  
  閉塞隅角緑内障
  開放隅角緑内障
  緑内障の治療
  白内障
  白内障手術
  術後眼内炎
網膜・ぶどう膜  
  ぶどう膜炎I:内因性
  ぶどう膜炎II:感染性
  飛蚊症
  網膜循環障害
  糖尿病網膜症
  黄斑部疾患
  網膜剥離
  網膜剥離手術
  硝子体手術
  光線力学療法(PDT)と硝子体内注射
  未熟児網膜症
神経眼科・小児眼科  
  斜視
  弱視
  こどもの屈折異常
  心因性視力障害
  眼球運動障害
  視神経炎
  脳神経疾患
機能的疾患・機能異常  
  色覚異常
  夜盲
  老視
  眼精疲労とテクノストレス症候群
眼外傷・中毒  
  眼外傷
  薬物腐蝕
  中毒性疾患
その他知っておきたいこと  
  ロービジョンケア
  遮光眼鏡や拡大鏡
  視覚障害者の認定
付録  
  眼の手術一覧
  眼のレーザー治療一覧
  主な点眼薬一覧
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