OS NOW Instruction No.20

下肢の難治性骨折・病態に対する手術

日常診療で困ったときのこの一冊

下肢の難治性骨折・病態に対する手術

■担当編集委員 安田 和則

定価 12,100円(税込) (本体11,000円+税)
  • i_dvd.jpg
  • A4判  164ページ  オールカラー,イラスト250点,写真160点,DVD-Video付き
  • 2011年10月28日刊行
  • ISBN978-4-7583-1019-2

難治性の下肢骨折手術をカラーイラストとDVDでしっかりマスター!

日常診療で難治性骨折に遭遇する機会は多くはないが,患者を目の前にした際,適切な処置,治療ができるように備えておくことは重要である。“偽関節”“感染”という難しい状況において“創外固定”“血管柄付き骨移植術”を駆使して行う手術手技が詳細されている。
“下肢の難治性骨折”の手術法をまとめて理解できる1冊である。

■シリーズ編集委員
岩本幸英/安田和則/馬場久敏/金谷文則


序文

 新シリーズ「OS Now Instruction No.20:下肢の難治性骨折・病態に対する手術」の企画を担当させていただきました。下肢は常に荷重・歩行という過酷な力学的環境にさらされています。また循環や神経系に関する解剖学的特徴,筋に被覆されずに皮下に存在する骨組織が多いこと,重力の影響を受けやすいことなどから,循環障害や治癒機転の抑制が起こりやすい環境にあります。したがって下肢の骨折や骨病変には,急性期から治療困難な病態に直面する重傷例や,治療経過中に重篤化あるいは治癒の遷延化を来たして治療に難渋する症例が少なくありません。そして,そのような場合には,最終的に大きな後遺障害が残る可能性が増加します。したがって,その治療にあたる整形外科医には最初から万全を期してそれらを阻止する配慮をすることはもちろんのこと,不可避的にそのような病態になったときにはそれを速やかに診断し,適切な治療を効果的に行うための実践的知識と技量が求められます。一方,視点を変えて見るならば,これらの治療を成功裏に行うことのできる医師は,整形外科医をおいてほかにありません。下肢の難治性骨折・病態に対する的確な治療は,整形外科医に求められる重大な使命の一つであり,ひいては整形外科のアイデンティティの一部をなすものと考えられます。
 本特集では「膝関節周辺の難治性骨折・病態に対する治療」,「下腿の難治性骨折・病態に対する治療」,「長管骨の偽関節に対する治療」,「長管骨の感染症に対する治療」の4つの大きなテーマを設け,各領域の第一線でご活躍中の専門家に,長年にわたって磨かれた手技の概要とコツ,あるいは最先端の治療法や考え方などについての執筆をお願いしました。大変ご多忙のなかご快諾をいただき,知識や技術のみならず,心のこもったご執筆を賜った著者の諸先生に,この紙面を借りて厚く御礼を申し上げます。
 本特集の内容には初期治療に当たる整形外科医に必須の知識や技術だけでなく,治療後の経過にさまざまな問題が起こったときの考え方,さらにはその治療に関する最新の知識と技術が詳述されています。豊富なイラストと動画(DVD)は手技のコツをよく理解する補助になるものと信じております。この書が「日常診療で困ったときのこの一冊」として,第一線の救急治療にあたる諸先生から第二次治療にあたる諸先生まで,広い範囲の整形外科医の皆様の日々の臨床のお役に立つことを祈って,巻頭言とさせていただきます。

2011年9月
安田 和則
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目次

膝関節周辺の難治性骨折・病態に対する治療
 floating kneeに対する手術  小原 周
 血管損傷を伴う膝周囲骨折に対する手術  土田芳彦
 高齢者の膝関節周辺骨折に対する手術  山崎修司,ほか
 小児膝関節周辺骨端線損傷(陳旧例)に対する手術  大関 覚

下腿の難治性骨折・病態に対する治療
 下腿開放・粉砕骨折に対する創外固定:ピン刺入の至適部位と基本手技  中瀬尚長
 骨欠損を伴った脛骨開放骨折に対する創外固定の応用  松原秀憲,ほか
 脛骨遠位端粉砕骨折に対する創外固定の応用  田代宏一郎
 下腿粉砕骨折に伴うコンパートメント症候群の手術  内野正隆,ほか

長管骨の偽関節に対する治療
 長管骨の偽関節に対する低出力超音波パルス療法の実際  神宮司誠也
 長管骨の偽関節に対する手術の基本  渡邊孝治,ほか
 長管骨の偽関節に対する血管柄付き骨移植術  藤  哲,ほか
 偽関節治療への創外固定の応用  渡部欣忍,ほか

長管骨の感染症に対する治療
 下肢開放骨折の術後感染に対するロッキングプレートと自家海綿骨移植による手術:皮弁術の併用  川上亮一
 慢性骨髄炎に対する閉鎖式局所持続洗浄療法  川嶌眞之,ほか
 骨髄炎・感染性偽関節に対する創外固定の応用  渡部琢哉,ほか
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