先達の轍に学ぶ

産婦人科の過去から未来へ

産婦人科の過去から未来へ

■著者 佐藤 和雄

定価 5,500円(税込) (本体5,000円+税)
  • B5判  200ページ  
  • 2011年8月16日刊行
  • ISBN978-4-7583-1073-4

人類の出現・進化のときから現代まで,世界と日本の産婦人科科学・医療の歴史を学ぶ

本書の主軸は産婦人科学の歴史であるが,もちろん医学全体の発達のうえに成り立っているものであり,したがって医学の歴史であり,あるいは産婦人科学からみた人類の歴史と言ってもよいかもしれない。
佐藤和雄先生の博識ぶりは目を見張るものがあり,医学をはじめとした自然科学から,歴史や文学といった人文科学,さらには映画,落語等々の文化全般に至るまで実に幅広い。臨床に50年以上にわたって携わり,見てきた産婦人科の歴史は,実に面白く,読者を惹きつける魅力を持っている。
大きな進展を遂げた戦後の産婦人科医学の足跡を,時代と共に歩んできた医師が内側からそして時代を超えさらに世界的な視野に立って記した本書は,現在臨床を担う医師達に誇りとともに力を与えるであろうし,若い医師や学生らには未来への夢を描かせることになり,またさらに時代を経たときに多くの人々にとっての礎となると思われる。
多くの人々に是非とも一読してほしい一冊である。


序文

巻頭言

 第51回本産科婦人科学会総会(1999年)を日本大学医学部産婦人科学教室が担当することになったことを記念して『産婦人科20世紀の歩み』(メジカルビュー社刊)を上梓したが,このたびの本書では,さらに時代を遡って,人類の出現と進化に伴った時間の流れのなかで,産婦人科がどのような歴史を辿ったかを記述することを意図した。この途方もなく永い時間を費やして分娩介助法から産科婦人科学と名づけられる学問に進化したが,それが科学として,また医療としてどのような変貌を遂げたのか,その軌跡を歴史として遺すことも意味あることと考え本書を上梓した。
 科学史を繙くと,19世紀末になると,それまで単なる手技であった技術が“科学”という名の手段によって科学技術という全能的なものへと進化し,20世紀初頭には人間を改良できるとの錯覚をもち始め,優生学という現代の感覚からみて,きわめて非倫理的な学問まで生み出すようになった。このような科学技術の進歩は,ラジオ,テレビ,自動車,航空機,コンピュータ,さらには“第2の火"とよばれる原子力・原子爆弾の開発(第二次世界大戦終結のためという大義名分のもとに行われたのだが),分子生物学などのきわめて先進的な道具(技術)の出現をもたらした。
 このような科学技衝の進歩発展を背景にして,産科婦人科学も学問として,また医療技術として,原始的な姿から高度なものへと脱皮・変貌を遂げてきている。人類の出現時から分娩は最も基本的な生理現象の1つとして存在し,それをいかに安全・無事に介助・処理するかが,人類の進化・存続の大命題として課せられてきた逃れられない宿命ともいえるものであった。
 進化に伴い人類に知恵または叡智とよべるような特異機能が備わるにつれて,哺乳類にとって最も原始的な,基本的生理現象の取り扱い方法,特に母体の安全・無事を少しでも保障するような方法・技術が,ここ150年くらいの間に開発され,分娩介助学とよべるような形へと発展し,それが1つの医療技術として産科学とよばれるようになった。
 20世紀初頭における産科学は子宮という密室にいる胎児へのアプローチができなかったため,上述したようにもっぱら母体を中心とした分娩の介助学で,分娩の機序,産褥母体の管理が中心的課題であった。しかし,20世紀も後半になると,産科学は胎児心拍の解析を嚆矢として,さらに超音波という探索手段の利用によって,あたかも胎児を子宮から取り出し,母体から独立した個体としてみることができるようになり,母体よりも胎児の状態を中心においた周産期学へと変貌を遂げた。
 ロンドンのSt.Thomas病院から不治の病として退院した患者のために1721年に設立されたGuy病院の医師として働いていたブライト(Richard Bright:1789-1858年)は,それまですべての疾患について全身を単位として捉え処置されていた患者の症状を分類し,それらを個々の器官にあてはめることによって,現在腎臓病として分類されるBright病を発見し,疾病の診断学の基礎を築いた。その方法を応用してホジキン(Thomas Hodgkin:1798-1866年)Hodgkin病を,アジソン(Thomas Addison:1793-1860年)はAddison病を発見した。このような診断学の開発・発展が女性疾患の発見・分類の理解に繋がり,婦人科学の出現をみ,産科学とは異なる発展の歴史を歩んだ。
 婦人科学は腫瘍学,生殖内分泌学,手術学や感染症学へと分化し,さらに免疫学の発展は妊娠現象の解明を命題とした生殖免疫学を生み出した。婦人科腫瘍学は癌研究発展の影響のもとに病因,診新,治療に大きな変化がもたらされているが,パパニコロウ(G.N.Papanicolaou:1883-1962年)によって開発された細胞診は,子宮癌の早期発見の手段として大きく花開いている。ヴェルトハイム(E.Wertheim:1864-1920年),岡林秀ー(1884-1953年)によって確立された子宮癌の根治手術は放射線療法,化学療法の開発・発展によりさらにその意義を深めた。さらに,zurハウゼン(Harald zur Hausen:1936年生まれ,2008年ノーベル賞受賞)によるhPV(human papilloma virus)と子宮頸癌の関連の発見は,頸癌予防のワクチンの開発に繋がった。卵巣癌治療の困難さは癌治療の集学的方法という総合化へ向かわせている。20世紀末に至り達成された絨毛性疾患患者の激減は,疾患の発見・管理・治療の合理性を見事に証明し,これに捧げられた先達の努力には脱帽するのみである。
 生殖内分泌学は内分泌学の進歩によって,女性の生理と妊娠現象について,受精,着床,妊娠維持の解明など幾多のbreak-throughをもたらしている。なかでも超高感度ホルモン測定法である放射性免疫測定法の開発は内分泌学の姿を一変させた。家畜の領域での技術をヒトに応用したステプトウ (P.Steptoe:1913-1988年),エドワード(R.Edward:1925年生まれ,2010年ノーベル賞受賞)による体外受精・胚移植の成功は,それまで神の摂理の元にあった妊娠現象をヒトが操るところまで引き下げ,不妊治療に革命をもたらしたが,他方ヒトの生殖という生物学的問題にきわめて難しい倫理的解答を求めるという難題を課した。妊娠現象の調節は人類にとって昔からの夢であったが,内分泌学の進歩によるピルというきわめて成功率の高い避妊法の出現は,人口の爆発を抑える方法として人類にとって福音とよべるものである。
 抗生物質の発見により性病とよばれた梅毒,淋病は少なくなったとはいえ,AIDSを始め性感染症といわれるものの多彩さは,現代の感染症の姿そのものであり,抗生物質という伝家の宝刀の弱点を知らされる思いがする。
 人類の歴史とともに歩んできた産科学,婦人科学がどれだけ進歩し,人類に恩恵を与えたか,現在それを計ることは難しい。歴史は常に後世の人々によって評価されるもので,同時代の人間による過剰な自己採点は過誤となるからである。
 本書はできるだけ事実を伝えるよう努めたが,学問的な科学史一辺倒ではなく,読み物として楽しんでいただけるよう配慮した。産科婦人科学のすべてを網羅することは不可能で,各領域での医療技術の進歩を中心に据えて文献を集め,歴史の流れを展望した。わが国の先達の業績はできる限り引用するように努めたが,きわめて不十分であろうと心配している。その他種々の点にわたる不備は執筆者の力不足であり,ご容赦願いたい。
 終わりに,本書の発刊のために絶大なる尽力をされたメジカルビュー社 原 鎮夫氏,清沢まや氏,および膨大な資料を編集し,まとめられた編集室槙の槙 信行氏に深甚の謝意を表したい。

2011年6月吉日
喜寿を前にして
佐藤和維
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目次

I 21世紀の今求められていること   
 分娩に医療は必要か  
  ヒトのお産に医療は必要か 
  ヒトの分娩はなぜ難産なのか 
   直立二足歩行
   胎児の頭蓋が大きい
   分娩には他人の介助が必要
  難産というリスクはどこからきたのか 

II 文明が誕生しそして繁栄し   
 四大文明発生時期の産婦人科学  
  メソポタミア文明と医療 
  古代エジプト文明と医療 
  古代中国文明と医療 
  インダス文明と医療
 古代における産婦人科学 
  ギリシャの医療
  ヘレニズム文明とアレクサンドリア
  ローマ帝国での医療
 ゲルマン民族国家の成立から中世へ向けて 
  西ローマ帝国の終焉から十字軍の登場
  サレルノ医学校の功績
  イスラム世界と産婦人科学
 中世前期から中期における産婦人科学 
  中央集権国家の設立とスコラ哲学下の大学成立と産婦人科学
  イタリア解剖学からみた産婦人科学
 中世中期から後期の産婦人科学 
  ルネサンスと16世紀の産婦人科学
  絶対主義的政治下の産婦人科学
 近世の産婦人科学 
  19世紀の産婦人科学 
   消毒が生んだ悲劇
   麻酔薬をめぐる悲劇
   帝王切開術
   わが国における産婦人科学の黎明

III 激動の20世紀を振り返って   
1.内分泌の解明がもたらした産婦人科学の進歩   
 ホルモンにたどり着くまでの道  
  刺激し活性する物質の発見 
   最初に確認されたホルモン “セクレチン”
   最初に単離されたホルモン “アドレナリン”
 ホルモン解析バトルの勃発  
  アミノ酸主体の蛋白ホルモンからアミノ酸が組み合わされたペプチドホルモンへの道 
   子宮収縮作用のオキシトシンと血圧上昇に関係するバソプレシンの発見
   下垂体ホルモン放出ホルモンをめぐる決闘
   乳汁分泌を促進する“プロラクチン”の発見
   幻のホルモン“インヒビン”の発見
   FSH放出促進物資“アクチビン”の発見
   困難をきわめた副甲状腺ホルモンの解明
   血中カルシウム低下作用を有する“カルシトニン”の発見
  コレステロールを材料とするステロイドホルモンの発見 
   性ホルモンの発見
   女性ホルモンと男性ホルモン
   体内で生成されるビタミンDの発見
  精液中にある子宮収縮物質プロスタグランジンの登場 
   PG研究の広がり
 ホルモン測定に腐心した人々  
  最初にスタートした生物学的測定法 
   卵胞刺激ホルモン(FSH)
   黄体形成ホルモン(LH)
   性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)
   プロラクチン(PRL)
   成長ホルモン(GH)
   副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
   卵胞ホルモン(エストロゲン)
   黄体ホルモン(ゲスターゲン)
   男性ホルモン(アンドロゲン)
  より精度を増す化学的測定法 
    エストロゲン定量法
   アンドロゲン定量法
   プロゲステロン定量法
   コルチコステロイド定量法
   17-ketosteroids(17-KS)定量法
   ステロイドホルモンの放射免疫検定法
   カテコラミン定量法
  ガスクロマトグラフィの歴史 
  定量法の完成型として登場した免役学的測定法 
   イムノアッセイ
   ゴナドトロピンの定量法
   甲状腺刺激ホルモン(TSH)と成長ホルモン(GH)の定量法
   副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の定量法
   副甲状腺ホルモン(PTH)の定量法
   プロラクチン(PRL)の定量法
   その他のホルモンの定量法
 ホルモンのもつ恒常的作用の解明  
  ホルモンレセプターの発見 
   概念としてのホルモンレセプター
   レセプター実在の証明への道
   レセプターの構造決定への道
  cAMPの発見 
  情報伝達の特異性としての刺激伝達物質 

2.妊娠と免疫の関係   
 生殖免疫を自己と非自己の観点からみると  
  二度なし現象が免疫 
  免疫の例外たる妊娠 
  生殖免疫学の定義 
 血液型不適合妊娠の研究からRh式血液型の発見へ  
  Rh式血液型の発見 
  妊娠におけるRh− 
  胎児溶血性疾患の重症度 
 遺伝子を司る染色体の研究  
  メンデルに始まる近代遺伝学 
  最初に染色体を観察したのは 
  着実に進歩した染色体異常症の研究 
   ターナー症候群
   クラインフェルター症候群
   ダウン症候群
  染色体異常の出生前診断はどこまで可能か 
  胞状奇胎の本体 
 性決定遺伝子の存在に注目  
  ライオンの仮説 
  一次的性決定因子 
  H-Y抗原 
 不妊症治療の歴史とその未来  
  端緒についた不妊症研究 
   基礎体温
   荻野式の誕生
   超音波検査
  治療段階に入った不妊症 
   ゴナドトロピンによる治療
   排卵誘発剤“クロミッド”の出現
  生殖補助医療(ART)の進歩 
   人工授精
   体外受精・胚移植(IVF-ET)
   顕微授精
   クローンへの道
  草食系男子増殖時代の男性不妊症 
   人工授精
   体外受精・胚移植(IVF-ET)
   顕微授精
   オーダーメイド治療の出現
 男女同権時代の避妊  
  ピルの歴史 
   第一世代ピルの発達
   第二世代ピルの出現
   第三世代ピルの出現
  子宮内避妊器具(IUD)の歴史 

3.産科・周産期における動向   
 分娩監視モニタリングが発生した必然  
  第一歩となる聴診器の出現 
  胎児心拍に対する関心 
  胎児心拍を連続的に記録するには 
  超音波ドプラ法による胎児心拍 
  分娩監視装置の開発 
  胎児well-beingの診断と管理 
  超音波の実用化がもたらしたもの 
   超音波実用化への歩み
   超音波の医学への応用
   プローブの歴史
   超音波の産科・婦人科領域への応用
   超音波発展期の問題と動向
   安全性の確立
 妊娠高血圧症候群(PIH)  
  子癇と亡霊 
  蛋白尿 
  高血圧 
  浮腫 
  妊娠中毒症 
   妊娠中毒症という言葉に対する疑問
  妊娠高血圧症候群(PIH)への道程 
  PIHの定義・分類 
   診断
   名称
   定義
   病型分類
   症候による亜分類
   PIHの取扱・治療のガイドラインの対象および責任について
  今後に向けて 
 子宮収縮抑制剤,分娩誘発剤開発の道  
  子宮収縮抑制剤の歴史 
   わが国におけるβ2-刺激剤の開発
  分娩誘発剤の歴史 
   オキシトシン
   プロスタグランジン(PG)
 NICUの歴史  
  未熟児医療の始まり 
  わが国の新生児医療 
  保育器の歴史 
  わが国の保育器の歴史 
  母乳・人工栄養とチューブ・フィーディング 
   母乳か人工栄養か
   チューブ・フィーディング
  未熟児医療の要になる呼吸管理 
   レスピレーターの歩み
   人工サーファクタントの開発
   ECMO
  未熟児網膜症 
  インタクト・サーバイバルへの道 
 母子健康手帳の歴史  
  妊産婦手帳時代 
  母子手帳の成立 
  母子健康手帳の成立 
  海外での活躍 

4.完全克服にはまだまだ遠い腫瘍   
 人類の宿敵“癌”との闘い  
  黎明期の歩み 
  生化学と遺伝学を武器に挑んだ癌遺伝子学 
  熾烈をきわめたヒト癌遺伝子の発見 
   ヒト癌遺伝子の分離レース
   急速に進歩した増殖因子の発見バトル
   次の興味は癌抑制遺伝子の発見
   ゲノムの不安定性と発癌
 ワクチン開発にまで至った子宮頸癌  
  細胞診 
  コンピュータを最大限に活かしたTBSの導入 
  コルポスコープによる視診 
  子宮頸癌の病因が解明された瞬間 
  国際進行期分類の完成 
  侵襲的手段からスタートした治療が非侵襲的手段へ 
  子宮頸癌は撲滅されるのか 
 増加傾向にある子宮体癌  
  医原性癌? としての一面 
  前癌病変の認識 
  治療の変遷 
   手術療法
   ホルモン療法
   化学療法
   放射線療法
  わが国における子宮体癌の治療 
 最も古く,最も新しい卵巣癌  
  卵巣癌の組織分類 
  診断 
   超音波診断による福音
   腫瘍マーカー
  手術療法の変遷 
   cytoreduction surgeryの概念
   ステージングの定着
  化学療法 
 克服された絨毛性疾患  
  太古の昔から認識されていた胞状奇胎 
  絨毛性疾患の分類の変遷 
   UICCの分類(1965年)
   わが国における分類
  病因論の変遷 
  腫瘍マーカーによる診断 
  絨毛癌診断スコアの活用 
  治療法の変遷 
  治療に向けて 

5.手術療法の変遷   
 婦人科悪性腫瘍に対する手術療法の歴史  
  子宮広範摘出術の変遷 
   ヴェルトハイム術式
   ラツコー術式
   岡林術式
   超広汎子宮全摘術
   骨盤臓器摘出術
 小侵襲への腹腔鏡下手術  
  腹腔鏡の進歩と変遷 
  婦人科領域における腹腔鏡下手術の歩み 
 産科手術の代表−帝王切開術  
  帝王切開術の術式 
   腟式帝王切開術
   腹式帝王切開術
  帝王切開術の歴史 
 地域ごとの宗教観が根底にあった麻酔と無痛分娩  
  麻酔の歴史 
   モルヒネ
   エーテル
  無痛分娩 
   薬物を用いた無痛分娩
   薬物を用いない無痛分娩
   無痛分娩の現状
 輸血の深淵  
  血液の循環 
  輸血への道 
  わが国での輸血 
  輸血技術の周辺 
  現在最も期待される自己血輸血 
   回収式自己血輸血(IAT)
   貯血式自己血輸血(PAT)
   希釈式自己血輸血(HAT)
   自己血輸血の将来

6.今なお増える新種感染症とその他の問題   
 比較的最近に注目された感染症  
  サイトメガロウイルス(CMV) 
  単純ヘルペス(HSV) 
  ヒトパルボウイルス(HP/B19) 
  水痘帯状疱疹ウイルス(VZV) 
  成人T細胞白血病ウイルスI型(HTLV-I) 
  ヒト免疫不全ウイルス(HIV) 
  クラミジア・トラコマティス感染症 
 風疹からくる先天異常との闘い  
  風疹の歴史 
  風疹の胎児診断 
  予防接種の動向 
  2003年11月施行の感染症法改正に伴う更新 
  今後の課題 
 感染症としての肝炎  
  肝炎の歴史 
  B型肝炎の発見 
   B型肝炎と母子感染
   B型肝炎の予防ワクチン開発の経緯
  A型肝炎ウイルスの発見 
  C型肝炎の登場とC型肝炎ウイルスの発見 
 抗菌薬,抗生物質の歴史  
  ペニシリンが大きな福音となるまで 
   消毒の概念
   梅毒の流行
   梅毒征服への第一歩
   梅毒の特効薬「世を救う砒素」
   サルファ剤の発見
  ペニシリンの福音 
  ストレプトマイシンの開発 
  ペニシリン後の抗生物質の動向と耐性菌の問題 
   ペニシリン後の抗生物質の動向
   耐性菌の問題
 避けては通れぬサリドマイドの悲劇  
  サリドマイド事件 
   発端
   経過
  サリドマイド福祉財団「いしずえ」の活動 
  再び脚光を浴びるサリドマイド 
 生殖発生毒性試験ガイドラインへの道  
  薬事制度の見直しと強化 
  生殖発生毒性試験のガイドライン 
   検査法
   結果の解析

IV 未来へ向けて   
 科学と権威  
  科学が権威をもつまで 
   言語と学問
   科学として定着する学問
   科学と技術の合体・融合
   科学に裏打ちされた起業家の登場
  権威の前に科学は 
  為政者と科学 
  海軍と陸軍による権威と科学 
 科学と倫理 
  火の獲得
  科学に求められるお行儀
  professionに与えられるhonorarium
  第2の火の獲得:倫理性を獲得した科学
  第3の火の獲得:技術の異次元への門出
  生殖医療に対する倫理性
  巨悪の根元“優生思想”
  キャスティング・ボードは誰の手に
  “ヒポクラテスの誓い”を思い起こす
  われわれの「回避できない義務」
 生殖医療の倫理と2010年ノーベル生理学・医学賞への雑感 
  今求められる生殖医療の倫理とは
  2010年のノーベル賞に想う

未来への飛翔のために  
「われわれは知らねばならない。きっと知るだろう」

 人名索引
 事項索引
 総合年表
 略語一覧
 参考文献一覧
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