OGS NOW 20

腹腔鏡・子宮鏡手術[応用編]

悪性腫瘍手術および合併症の予防・対処法

腹腔鏡・子宮鏡手術[応用編]

■担当編集委員 竹田 省

定価 13,200円(税込) (本体12,000円+税)
  • A4判  224ページ  オールカラー,イラスト100点,写真150点
  • 2014年11月4日刊行
  • ISBN978-4-7583-1233-2

保険収載された腹腔鏡による悪性腫瘍手術についても詳細に解説された産婦人科医必携の書

産婦人科における腹腔鏡手術も多くの施設で行われており,その手技の習得はもはや産婦人科医として欠かせないものになった。2014年,腹腔鏡による悪性腫瘍に対する手術が保険収載されたことにより,ニーズは高まる一方である。しかしながら,腹腔鏡手術の手技の難易度は変わることがなく,手術手技を少しでも向上させたいと考える産婦人科医は少なくない。
前号(No.19)の基本編ではアプローチ法や患者管理,器具の特性,基本的な術式などを学ぶことができ,応用編である本書では悪性腫瘍に対する手術や腹腔鏡・子宮鏡に特有の合併症対策を,一つ一つの項目を丁寧に学ぶことができる。
経験豊富な術者による“手術のコツと注意点”を中心に,豊富なイラストでわかりやすく解説しており,まさに今必要な1冊である。

■シリーズ編集委員
平松祐司/小西郁生/櫻木範明/竹田 省


序文

 内視鏡手術は低侵襲が求められるだけに,合併症が発生したりうまくいかないと患者からの不満やクレームの矛先は医療者に向けられる。拡大視できるメリットがあるものの視野からはずれた場所でのトラブルや内視鏡独特の思わぬ合併症もあり,その回避や対策,対処法は極めて重要である。三大学附属病院に勤務し,重篤な腹腔鏡下手術の合併症を間近に見てきた経験から,その予防と処置が若い人達の技術習得の妨げにならないようにしたいものである。
 内視鏡は,「木を見る」ことは得意であるが,「森をみる」ことは不得手である。目標と隣接臓器との関係やその裏側の情況を触知し,把握・確認することが不得手であり,習得技術レベルによって,手術適応を含めその対応は異なってくる。
 名人芸をそのまま,まねをしても,思い通りに行かないことになる。難しい症例にチャレンジすればするほど大血管損傷,腸管損傷,尿管損傷,膀胱損傷など経験するようになる。
 最近は開腹手術で解剖を十分理解してから腹腔鏡手術に移行することは少なくなり,いきなり腹腔鏡手術からスタートすることも多くなってきている。合併症回避には解剖実習やcadaverによる局所解剖の理解および止血法,縫合法,剥離法などのトレーニングは極めて重要になる。『OGS NOW No.19[基本編]』を読み,内視鏡手術トレーニングを開始し,レベルアップしてきた先生方には,『No.20[応用編]』はさらなる研修に役立つと思われる。
 産婦人科領域における内視鏡手術は急速に普及し,適応疾患も異所性妊娠,卵巣嚢腫,子宮筋腫,子宮内膜症などの手術から,骨盤臓器脱手術,子宮鏡手術,da Vinci手術など多岐にわたるようになってきている。2014年より子宮体癌腹腔鏡下手術は保険適応になり,婦人科腫瘍専門医やそれを目指すものに於いても腹腔鏡下手術は必須の修練技術となってきている。
 効率的に確実・安全な手術手技マスターには『基礎編』『応用編』を傍らに置き,術前,術後に紐解いて戦略を練り,その結果を省みてどんどんレベルアップして戴きたいと願っている。経験豊富な先生方に上達のポイントとなるところを解説していただいた。
 益々のレベルアップを期待してやまない。
 「死而後已(死して後已む)」 生涯修練あるのみ。

平成26年10月
竹田 省
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目次

腹腔鏡 悪性腫瘍
 手術総論  舟本 寛
 子宮体癌手術,リンパ節郭清術  寺尾泰久ほか
 子宮頸癌手術 広汎子宮全摘術,リンパ節郭清術  金尾祐之ほか

腹腔鏡 合併症
 総論 初心者が起こしやすい合併症,熟練者が起こしやすい合併症  伊熊健一郎ほか
 腹腔鏡特有の合併症 気腹法  丸山正統
 腹腔鏡特有の合併症 吊り上げ法  和氣清美ほか
 臓器別合併症とその対策
  血管系:大血管損傷  安藤正明ほか
  腸管系  奥 久人ほか
  泌尿器科系  明石祐史ほか
 術式特異的な合併症とその対策
  total laparoscopic hysterectomy;TLH  羽田智則ほか
  laparoscopic myomectomy;LM  熊切 順
  laparoscopically assisted myomectomy;LAM  山田昌代ほか
  子宮内膜症手術  甲賀かをりほか

機器特異的な合併症
 総論  山本泰弘
 パワーソースによる熱損傷  地主 誠ほか
  組織破砕器(モルセレーター)による損傷リスク  和田真一郎ほか

熟練者に学ぶ手術手技 合併症回避のためのテクニック
 切開・剥離法  松本 貴
 止血法 Tips集  菊地 盤

子宮鏡特有の合併症
 総論  林 保良ほか
 子宮粘膜下筋腫  齊藤寿一郎ほか
 合併症の視点から捉えた子宮内膜ポリープの子宮鏡手術  可世木久幸
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