新Urologic Surgeryシリーズ 7

小児泌尿器科手術

小児泌尿器科手術

■担当編集委員 柿崎 秀宏

定価 13,200円(税込) (本体12,000円+税)
  • A4判  184ページ  オールカラー,イラスト400点,写真60点
  • 2010年9月28日刊行
  • ISBN978-4-7583-1256-1

小児泌尿器科手術を究める

腎・上部尿路,尿管膀胱移行部,膀胱,尿道,外陰部,精巣・陰嚢の各部の代表的な小児疾患の手術手技を豊富なイラストでエキスパートが解説。成人とは異なり,将来のQOLに重大な影響を及ぼす小児の泌尿器科疾患の手術を安全・確実に行うための泌尿器科臨床医必携の書である。

■シリーズ編集委員
松田公志/中川昌之/冨田善彦


序文

 この度,新Urologic Surgeryシリーズ第7弾として「小児泌尿器科手術」が刊行される運びとなった。担当編集委員として,本書の刊行はこの上ない喜びである。多忙の中,時間を割いて頂いた各執筆者には,この紙面を借りて心より深謝したい。小児泌尿器科は,泌尿器科医にとって重要な領域のひとつであり,泌尿器科専門医取得のための後期研修プログラムにおいて,必修とすべきとの意見が多い。その一方で,小児泌尿器科は泌尿器科医と小児外科医の境界領域にあり,小児泌尿器科手術を手がける小児外科医も少なくない。小児泌尿器科手術は,腎・尿路の解剖と生理,内外性器・生殖腺の発生と分化に関する十分な知識に裏打ちされた医師のもとで行われるべきであり,その意味において,小児泌尿器科手術は,やはり泌尿器科医が行うべき手術である。
 小児泌尿器科手術には,大別して2つの側面がある。一つは,包茎や停留精巣,陰嚢水腫のような頻度の高い疾患に対する手術で,手術手技も比較的シンプルであり,泌尿器科専門医の誰もが習得すべき手技である。もう一つの側面は,尿道下裂に対する形成術や性分化疾患に対する女性化外陰形成術などのような難易度の高い手術であり,これらの難易度の高い形成手術は,小児泌尿器科手術の経験が豊富な泌尿器科医(例えば小児病院や大学の小児泌尿器科グループに所属する泌尿器科医)が行うべき手術である。本書は,頻度の高い手術から難易度の高い手術まで,小児泌尿器科手術の重要な疾患を取り上げており,これから小児泌尿器科手術を学ぼうとする医師にとっても,既に小児泌尿器科手術を相当に経験している医師にとっても,手術手技の習得と向上を可能にする図説テキストとして大いに役立つことを期待している。また,本書では,腹腔鏡下腎盂形成術,鏡視下尿管膀胱新吻合術などの低侵襲手術も取り上げており,これらの新技術を学ぼうとする医師にとっても,有意義な解説書となることを確信している。
 本書はあくまで手術手技の解説書として編纂されたものであり,本書で取り上げた各疾患の手術適応については,別のテキストでしっかりと学ぶ必要があることは言うまでもない。本書が活用されて小児泌尿器科手術に情熱を注ぐ泌尿器科医が増え,ひいては小児泌尿器科手術のレベルが向上することを願って止まない。

2010年9月
柿崎秀宏
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目次

I 腎・上部尿路に対する手術    
  腎盂形成術(開放手術)  松本富美,島田憲次
  腹腔鏡下腎盂形成術  小島祥敬,林祐太郎,郡健二郎
  上半腎摘除術  上仁数義
  尿管皮膚瘻術  白柳慶之
II 尿管膀胱移行部・膀胱に対する手術    
  VURに対する尿管膀胱新吻合術  山崎雄一郎
  経膀胱的腹腔鏡下逆流防止術(Cohen法)  河内明宏,内藤泰行,三木恒治
  巨大尿管症に対する手術  佐藤裕之
  膀胱皮膚瘻造設術  田中 博
  膀胱拡大術  和田直樹,柿崎秀宏
  膀胱頸部形成術(尿失禁防止術)  井川靖彦
  尿膜管の手術  山口孝則
III 尿道に対する手術    
  内視鏡的切開術(尿道弁,尿道狭窄,尿道憩室)  三井貴彦
IV 男子外陰部形成術    
  包茎,埋没陰茎,翼状陰茎に対する手術  辻 克和
  遠位型尿道下裂に対する形成術  林祐太郎,小島祥敬,水野健太郎
  近位型尿道下裂に対する形成術  杉田良文
V 女子外陰部形成術    
  女性化外陰形成術  守屋仁彦,三井貴彦,田中 博,中村美智子,野々村克也
  腸管利用造腟術  野口 満,魚住二郎
VI 精巣・陰嚢内容に対する手術    
  精巣固定術  高橋正幸,須藤泰史,金山博臣
  非触知精巣に対する腹腔鏡手術:腹腔鏡下精巣固定術  多田 実,川嶋 寛
  陰嚢水腫・精索水腫に対する手術  吉野 薫
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