脳神経外科研修 診療心得

脳神経外科研修 診療心得

■編集総括 森田 明夫

定価 3,520円(税込) (本体3,200円+税)
  • B6判  168ページ  2色
  • 2014年10月10日刊行
  • ISBN978-4-7583-1554-8

「経験則ゼロ」で臨床に出る前に,本書を読んで防げるミスは未然に防ごう!

脳神経外科の研修医や専修医が覚えるべきことは多岐にわたる。初めての臨床で何に注意すればいいのか? 手術の前に必要な検査は? 患者家族への説明で必ず言っておくべきことは? 手術の流れは? 術後管理で気をつけることは?
本書は,臨床に出る前にこれだけは押さえておきたい「診療心得」を,コンパクトにまとめた書籍である。
Ⅰ章で患者対応や診療録記載の重要性を述べ,Ⅱ章では手術総括として,どの手術でも共通して確認しておくことを紹介。Ⅲ〜Ⅸ章で,実際の脳神経外科手術を,基本手技,脳腫瘍,脳血管障害,血管内治療,脊椎・脊髄手術,機能的脳神経外科手術,頭部外傷に分け,それぞれの手術適応や患者家族への説明指針,手術手技や術後管理をわかりやすく箇条書きで紹介している。また,付録として各種薬剤やガイドラインを掲載している。
脳神経外科医として臨床に出る前にまず最初に読んでほしい1冊である。


序文

 “The needs of the patient come first.”
 Mayo Clinicのprimary mission&valueである.医師として,脳神経外科医としてこれを真の意味で成し遂げるのは並大抵のことではない.
 本書は私がNTT東日本関東病院および日本医科大学付属病院,関連施設の脳神経外科でまず専修医が知っておくべき基本的心得,臨床業務マニュアルとして読んでもらっているメモをまとめたものである.両施設の先生方にお願いして文章や図表をまとめてもらった.したがって本書は私が最近在籍した施設のLocal ruleの集大成であり,本書のみを読んでも十分な知識が身に付くわけではない.臨床的業務には各施設のいわゆるLocal rule(お作法)があり,これは合わないという事項も数多くあるかもしれない.
 ただ,知っておいてほしいのは,臨床業務というのは,いつでも危険,事故と隣り合わせであり,それをいかに防ぐかという経験則の積み重ねがきわめて重要であるということである.
 本書は一般の教科書と異なり,われわれが間違いを避けるためにしてきたこと,また他の施設の情報から共有した工夫を記載したものである.ぜひ,そのエッセンスを明日からの臨床に取り入れてほしいと思う.例えばバーホールをいまだに手回しドリルで開けている施設.ある施設で起こった事例では,どんなに経験を積んでも間違いが起こりうることが実証されている.ぜひ文明の利器を利用してほしい.
 学術的な進歩や技術の進歩は著しい.特に臨床業務においては多種のガイドラインが邦文のもの,英語のもの数多く出版され,すべてを知識として覚えるのは困難であろう.本書はそれに代わるものではないので,ぜひ教科書,アップデートした論文からの知識,そしてガイドラインなどはいつもタブレット端末などに入れて持ち歩き,本書の内容は頭と心に置いて臨床業務にあたってほしい.
 本書が少しでも良い医療の実践に役立つことを願っている.

2014年8月
日本医科大学大学院脳神経外科学大学院教授
森田明夫
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目次

Ⅰ.脳神経外科診療心得
 
Ⅱ.手術総括
 
Ⅲ.基本手技
 慢性硬膜下血腫
 水頭症・VPシャント
 腰椎ドレーン留置
 
Ⅳ.脳腫瘍
 テント上腫瘍
 後頭蓋窩腫瘍
 下垂体腫瘍
 
Ⅴ.脳血管障害
 くも膜下出血(SAH)
 SAH初期治療指針
 脳梗塞減圧開頭術
 脳内出血
 STA-MCAバイパス術
 頚動脈内膜剥離術(CEA)
 未破裂脳動脈瘤クリッピング術
 High flowバイパス術
 
Ⅵ.血管内治療
 脳動脈瘤コイル塞栓術−破裂脳動脈瘤
 脳動脈瘤コイル塞栓術−未破裂脳動脈瘤
 頚動脈ステント留置術(CAS)
 脳動静脈奇形(AVM)塞栓術
 硬膜動静脈瘻(dAVF)塞栓術
 脳腫瘍血管塞栓術
 急性期血行再建術(機械的血栓回収術)
 脳血管攣縮に対する血管内治療
 
Ⅶ.脊椎・脊髄手術
 頚椎前方固定術
 頚椎後方除圧術
 腰椎後方除圧術

Ⅷ.機能的脳神経外科手術
 経シルビウス裂選択的扁桃体海馬切除術
 迷走神経刺激術(VNS)
 脳深部刺激術(DBS)
 三叉神経痛に対する微小血管減圧術
 顔面痙攣に対する微小血管減圧術
 
Ⅸ.頭部外傷
 頭蓋内圧(ICP)管理
 急性硬膜外血腫
 急性硬膜下血腫
 
付録
 薬剤
 スケール・判定基準
 必携ガイドライン・Milestone論文
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