新NS NOW 20

専門医を目指す医師のための器具の使い方と基本手技

脳神経外科専門医に求められる技

専門医を目指す医師のための器具の使い方と基本手技

■担当編集 森田 明夫

定価 13,200円(税込) (本体12,000円+税)
  • A4判  214ページ  オールカラー,イラスト178点,写真325点
  • 2020年1月27日刊行
  • ISBN978-4-7583-1843-3

手術の基本に立ち返り,器具の使い方と基本手技をマスターしよう!

シリーズ最終巻として締めくくるにあたり,手術の基本に立ち返る意味を込め,専門医になるために必要な基本手技を取り上げ,実際の手術手順に沿って基本となる器機の扱い方や注意点などを解説する。

■シリーズ編集委員
森田明夫/伊達 勲/菊田健一郎


序文

 専門医に望まれる手術技術レベルとはどのようなものであろうか? 一般的には,「前方循環の脳動脈瘤のクリッピングが安全にできること」を目安としてきた。しかし,現在,脳動脈瘤の治療はコイルが約半数で実施されるようになり,また細分化されたサブスペシャリティが生まれ,それぞれの領域で,全てをマスターすることは非常に困難な時代となった。いわゆる多様化した脳神経外科専門医である。その中でも今回の書籍は,脳神経外科医として一人前と言われるためには,この程度はマスターしてほしいという基礎技術(少しadvanceなものも含まれるが)を再度その道のスペシャリストに著作してもらったものである。特にその中で道具の使い方にも焦点を当てて記載してもらっている。
 道具については,自著の章にも記載したが,適材適所,そして使い慣れたものを持つこと,そして正しい使い方をすることが重要である。私は以前米国留学中にワシントンのLN Sekhar教授のもとで修行をする機会を得た。その時,英語の未だ(すでに在米6年を経ていたが)不得意な自分を,彼が認めてくれたきっかけは,ZEISSの顕微鏡の完璧なバランスであった。それまで彼の元のレジデントもフェローも誰も顕微鏡をきちっとバランスを取ることができず苦労していた。私がバランスを取ると非常に使い勝手よく,手術がスムースに進むと大好評を得た。いわゆる秀吉の温わらじである。機器の(特に電化)使い方を熟知し,エキスパートになることは,手術の上達の第一歩である。
 本書にはそのようなGimmicksが随所に記載されている。必ず明日の手術に役立つ知識を得られると思う。

 さて,今回『新NS NOWシリーズ』は全20巻で一旦終了となる。脳神経外科の手術に役立つ知識を出し尽くした感がある。共同で編集を担当していただいた伊達勲教授,菊田健一郎教授に感謝したい。また臨時編集を担当していただいた三國信啓教授,吉村紳一教授,斉藤延人教授,黒田敏教授にも深く感謝いたします。皆様の多大な努力で本シリーズの質を一段高くしていただいたと思う。また編集を担当してくださったメジカルビュー社の安原氏,苅谷氏,矢部氏には特に感謝である。本シリーズが長く脳神経外科のエキスパートを志す先生方に愛読されることを祈念する。脳神経外科の治療は,観血的手術以外にも日進月歩である。新しい側面からの,次期シリーズがどのようなものになるのかも楽しみである。

日本医科大学脳神経外科大学院教授
大学院医学研究科長
森田 明夫
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目次

脳神経外科手術における企画と道具特性理解と使い慣れの重要性:プランと知識・慣れが手術の成功を生む  森田明夫
美しい創部のための切り方・縫い方  岡崎 睦
器具と機器は使いよう  森迫拓貴,ほか
ドリルの使い方と頭蓋底アプローチ  松島 健,ほか
小児シャント手術のノウハウ  荻原英樹
L-Pシャントの極意  渡辺 玲,ほか
頚部手術とCEA  堀 恵美子,ほか
前頭側頭開頭の基本手技①:体位・開頭  水成隆之
前頭側頭開頭の基本手技②:硬膜内マイクロ操作  瀧澤克己
前頭開頭とinterhemispheric approach  村井保夫,ほか
頭部外傷手術の基本と術後ケア  横堀將司,ほか
脳梗塞はこう治療する:脳血管内治療と急性期治療  青木淳哉
内視鏡下血腫除去術  山本拓史
後頭蓋開頭の基本手技  魚住洋一,ほか
Microvascular decompression(MVD)の基本  畑山 徹
経鼻アプローチの基本手技・セットアップ  渡邉 督
経鼻アプローチの発展系:内視鏡下経鼻頭蓋底手術  阿久津博義
脊椎の手術体位と頚椎椎弓形成術  張 漢秀

シリーズ わたしの手術記載
 ① 手術イラストの描き方:応用編  馬場元毅
 ②顔面痙攣手術例  本郷一博
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