診療放射線技師 スリム・ベーシック

放射線計測学(改訂第2版)

改訂第2版

放射線計測学(改訂第2版)

■編集 福士 政広

定価 5,170円(税込) (本体4,700円+税)
  • B5判  272ページ  2色(一部カラー),イラスト250点,写真20点
  • 2018年9月24日刊行
  • ISBN978-4-7583-1918-8

診療放射線技師が知っておくべき放射線計測学を学ぶ,はじめの一歩!

本書は,「放射線計測学」を初めて学ぶ診療放射線技師養成校の学生を対象としたテキストである。
国家試験の出題傾向や,国内の放射線計測の現状に基づいた加筆修正を行うとともに,授業でより使いやすい1冊となるように解説や例題を充実させている。
シリーズの特徴である,①ストーリー性のある記述で初学者でも読み進め理解できる,②多くの図表や囲み記事で視覚的にポイントを理解できる,③巻頭の「学習到達目標」と項目の最後にある「おさらい」で講義や自己学習の状況を把握できる,という点も初版から引き継がれ,“教えやすく,学びやすい”1冊となっている。


序文

編集の序

 2009年7月に講義用テキスト『診療放射線技師 スリム・ベーシック』シリーズの1冊として本書『放射線計測学』の初版が刊行されてから,早いもので約9年が経過しました。その間に国家試験出題基準の改定もあり,また多くの養成校でご活用いただく中で,学生がより学びやすく,かつ教員が講義でより使いやすくなるようにとの観点から,改訂第2版を刊行する運びとなりました。
 本シリーズの特徴は,初版に引き続き,先ずはとっつきやすく,楽しく学べることを基本に据え,学生の心を引きつけるための工夫として冒頭に「Introduction」を設け,それを一読することにより「これからどのようなことを学ぶのか」,また「本書の全体像を明確に把握できる」ように楽しく読み通せる内容を全巻にそれぞれ盛り込みました。
 各論では,「基本・原理」をしっかりと理解できるようストーリー性を持たせた構成とし,ビジュアル感覚豊かな学生や若手教員に敬遠されないよう,スリムだけれど内容は充実した講義用テキストとするべく心掛けてあります。学生にとって重要な「どうすれば短時間に効率良く確実に理解できるか」を追求するため,図・表・イラストや例題,欄外の解説を駆使し,また学習のモチベーションを維持するために「ここで学んだことが実際の臨床現場にどうつながっていくのか」をイメージできる記述も適宜盛り込みました。巻頭には「学習到達目標」を,各章末には「おさらい」を配置し,学生側も教員側も学習状況を把握しやすくしています。
 本書『放射線計測学』の改訂に当たっては,国家試験の出題傾向や,国内の放射線計測の現状に基づいた加筆修正を行い,例題もさらに充実しました。 本書の不備な点については,読者の皆様のご教示をお願いできれば幸甚であります。
 発刊に当たり,本書の編集にご協力いただいたメジカルビュー社のスタッフの方々に感謝致します。

2018年8月
首都大学東京 福士政広
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目次

0章 Introduction   [佐藤 斉]
 1.放射線計測の基本
  0 放射線計測学の基礎は?
  1 放射線計測の理論は?
  2 放射線の計測機器は?
  3 放射線測定技術
  
1章 放射線計測の基礎   [佐藤 斉]
 1.放射線計測の目的と対象
  1 「放射線種」とは?
  2 「放射線のエネルギー」とは?
  3 「放射線の量」とは?
  4 「放射能」とは?
  5 「放射線防護量」とは?
 2.放射線に関する量と単位
  1 「放射線場の量(ラジオメトリック量)」とは?
  2 「相互作用係数」とは?
  3 「線量測定量(ドジメトリック量)」とは?
  4 「放射能」とは?
  5 「放射線防護量」とは?
 ➡ おさらい
  
2章 放射線計測の理論
 1.放射線検出の基本原理  [南 一幸]
  1 放射線の種類と発生源
  2 光子と物質との相互作用
  3 物質内における光子の減弱
  4 電子と物質との相互作用
  5 重荷電粒子と物質との作用
  6 中性子と物質との相互作用
 2.吸収線量  [前川昌之]
  1 二次電子平衡
  2 ブラッグ・グレイの空洞原理
 3.測定値の処理  [前川昌之]
  1 誤差の原因と種類
  2 統計処理と測定精度
 ➡ おさらい
  
3章 放射線の計測装置
 1.電離箱  [杉野雅人]
  1 電離現象を利用した検出器とは?
  2 「電離箱」とは?
  3 電離箱に放射線が入射するとどうなるの?
  4 代表的な電離箱とは?
  5 その他の電離箱
  6 電離箱にかかわる補正とは?
 2.比例計数管  [杉野雅人]
  1 なぜ「比例計数管」とよばれるか?
  2 比例係数管の中ではどんなことが起こっているの?
  3 「ガスフロー型比例計数管」とは?
  4 「中性子測定用比例計数管」とは?
 3.GM計数管  [杉野雅人]
  1 「GM計数管」とは?
  2 「GM計数管の構造は?
  3 「不感時間・分解時間・回復時間」とは?
  4 GM計数管の計数率特性とは?
  5 「GMサーベイメータ」とは?
 4.シンチレーション検出器  [杉野雅人]
  1 「シンチレーション検出器」とは?
  2 「シンチレータ」とは?
  3 「光電子増倍管」とは?
  4 代表的な「シンチレーション検出器」について
 5.半導体検出器  [杉野雅人]
  1 固体に放射線が入射すると?
  2 半導体検出器の放射線検出原理とは?
  3 半導体検出器の特徴とは?
  4 代表的な半導体検出器とは?
  5 その他の半導体検出器とは?
 6.熱蛍光線量計  [杉野雅人]
  1 「熱蛍光線量計(TLD:thermoluminescence dosimeter)」とは?
  2 代表的な素子(熱蛍光物質)と特性とは?
  3 TLD素子の特徴とは?
 7.蛍光ガラス線量計  [杉野雅人]
  1 「蛍光ガラス線量計」とは?
  2 蛍光ガラス線量計の特徴とは?
 8.OSL線量計  [杉野雅人]
  1 「 OSL線量計(OSLD:optically stimulated luminescent dosimeter)」とは?
  2 OSL線量計の特徴とは?
 9.画像記録媒体  [倉石政彦]
  1 写真乳剤の放射線検出原理とは?
  2 イメージングプレートとは?
  3 原子核乾板
  4 オートラジオグラフィとは?
  5 ラジオクロミックフィルムとは?
 10.固体飛跡検出器  [倉石政彦]
  1 「固体飛跡検出器の計測原理」とは?
  2 「固体飛跡検出器の使用例」
  3 今後の開発
 11.電子式線量計  [倉石政彦]
  1 「電子式線量計の検出原理」とは?
  2 「個人被ばく線量計」とは?
  3 「管理システム」とは?
 12.化学線量計  [倉石政彦]
  1 「化学線量計の計測原理」とは?
  2 「鉄線量計(フリッケ線量計)」とは?
  3 「セリウム線量計」とは?
 13.その他の線量計  [倉石政彦]
  1 「チェレンコフ検出器」とは?
  2 「霧箱」とは?
  3 その他の飛跡検出器:「泡箱」「放電箱」「スパーク箱」とは?
  4 ゲル線量計とは?
 ➡ おさらい
  
4章 放射線測定技術   [佐藤 斉]
 1.線量の測定
  1 線量の測定とは?
  2 照射線量の測定
  3 空気カーマの測定
  4 吸収線量の測定
  5 熱量計による線量の測定
  6 個人被ばく線量の測定
  7 空間線量分布の測定
 2.放射能の測定
  1 放射能の測定とは?
  2 GM計数管・比例計数管による放射能測定
  3 シンチレーションカウンタによる放射能測定
  3.放射線エネルギーの測定
  1 γ(X)線エネルギーの測定
  2 β線(電子)エネルギーの測定
  3 α線エネルギーの測定
  4 加速器エネルギーの測定
 ➡ おさらい
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