OGS NOW basic 8

明日からできる悪性腫瘍の手術−リンパ節郭清(開腹・腹腔鏡・ロボット)

明日からできる悪性腫瘍の手術−リンパ節郭清(開腹・腹腔鏡・ロボット)

■担当編集 万代 昌紀

定価 11,000円(税込) (本体10,000円+税)
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  • A4判  184ページ  オールカラー,イラスト80点,写真150点
  • 2021年11月1日刊行
  • ISBN978-4-7583-1988-1

解剖から手術を理解して,リンパ節郭清に挑戦しよう!

若手産婦人科医を対象に「基本的に身につけなければならない手技」を解説し,“十分な理解に基づく手術”をマスターできる実践的シリーズ。緻密で美しいイラストにより読むだけで手術をシミュレートできるビジュアル重視の紙面に加え,スマートフォン等でアクセスできる本文とリンクした動画をストリーミング配信。解説は簡潔かつ初心者フレンドリーで,今さら聞けないような事柄についても丁寧に記載し,助手などの補助的な立場の手術参加者にもより役立つ作りとしている。
第8巻では,婦人科腫瘍手術に必須のリンパ節郭清の技術を,解剖からはじめて開腹・腹腔鏡・ロボットの各術式ごとに解説。


序文

OGS NOW basicの刊行にあたって

 この度,産婦人科手術書OGS Now の姉妹編としてOGS NOW basic を刊行することになりました。OGS Nowはわかりやすいイラストを用い,各手術のストラテジー,コツ,ピットフォールなどの項目を設け,従来の手術書の行間に書かれていた内容を解説してもらいました。これは,より安全な術式を効率よくマスターしてほしいとの思いからでた発想であり,2010年から2015年にかけて全24 巻発刊し,今も多くの先生方に愛読していただいております。
 今も昔も,多くの産婦人科手術に対するストラテジーには大きな変化はありませんが,この10 年間に腹腔鏡手術やロボット手術が急速に発展し,パワーデバイスや周術期管理なども年々進歩してきています。このような現況を踏まえ,OGS NOW は継続して刊行していきながら,それをさらに補い,主に卒後10 年位までの若い先生を対象とした手術入門書として,up-to-dateな内容を盛り込み,基本的な術式をよりわかりやすく解説する書籍としてOGS NOW basicを発刊することにしました。
 本シリーズでは,OGS NOWの編集方針は継承しつつ,次のような編集方針で企画していきます。
1)卒後10年位までの若い先生を主たる対象とする。
2) 難易度の高い手術は「OGS NOW」を参照してもらい,難しいテーマはできるだけ取り扱わない。
3)その手術に必要な解剖知識を記載する。
4)各操作の理解を助けるために必要な短い動画をつける。
4)麻酔や合併症対策も記載する。
 多くのup-to-dateな内容を取り入れていくと同時に,鏡視下手術で得られる画像,解剖を掲載しますのでベテランの先生方にも役立てていただけるものと思っています。
 手術はScienceを基盤にしたArt です。本シリーズではこのtechnical skillをわかりやすく解説します。また,よい外科医と呼ばれるのにはtechnical skill に加え,non-technicalskillを備えておく必要があります。これについてもコラム等で可能な限り伝えていきたいと考えています。
 OGS Now 全24 巻とともに,年4冊発刊予定であるOGS NOW basicも手元においていただき,手術前後に必ず該当項目を読んで修練し,手術の達人そしてbest Surgeonを目指してほしいと思います。

2020年3月吉日
編集委員 平松祐司 岡山市立総合医療センター顧問,岡山大学名誉教授
竹田 省 順天堂大学医学部産婦人科学講座特任教授,母子愛育会愛育研究所所長
万代昌紀 京都大学医学研究科婦人科学産科学分野教授
小林裕明 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科生殖病態生理学教授

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序文

 婦人科手術において単純子宮全摘術をマスターしたら,次の目標はリンパ節郭清,特に骨盤内リンパ節郭清になる。広汎子宮全摘術を行うためには必須の手技であり,子宮体癌を含む婦人科悪性腫瘍手術を行ううえで欠かせない技術である。ところが,単純子宮全摘術の入門書は数多くあれど,リンパ節郭清をビギナー向きに詳しく説明した解説書は少ない。リンパ節郭清を行うのは,そもそも上級者である,という前提に立ったような,やや素っ気ない解説書が多かったように思う。
 しかしながら,リンパ節郭清を初めて行う機会は誰にでもある。手術のビギナーでなくても,リンパ節郭清のビギナーは必ず,存在する。さらにリンパ節郭清の介助に入る機会はさらに多いはずだ。そのとき,初心者でもわかりやすい,しかも本格的な手術手技の解説書があれば,ずいぶん,理解が進み,せっかくの勉強の機会を最大限に生かせるのではないだろうか。
 婦人科で扱うリンパ節郭清の範囲は骨盤内リンパ節郭清と傍大動脈リンパ節郭清に分けられ,現在,これらの手術の手段は,開腹から腹腔鏡,さらにロボットへと確実に移行しつつある。したがって本書では,それぞれに対する手術手技を別項目として解説した。また,その前提となる骨盤解剖に関しては特に詳細に項を設けて解説した。さらに,複雑な手技の中でできれば避けて通りたい,あるいは,起こってしまったら適切に対処したい,腸管・尿路・大血管への合併症についても収載した。
 リンパ節郭清は上級医にとってもやさしい手術ではない。まったく知識をもたないビギナーに一から指導しろというのは酷である。一方,ビギナーにとっても難しい場面ではおいそれと上級医に声をかけて質問しにくいであろう。本書がそのような初心者と指導者のストレスを少しでも減らし,スムーズな手技の習得に役立てば幸いである。

2021年11月
万代昌紀
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目次

リンパ節郭清を始める前に  [万代昌紀]
骨盤リンパ節郭清に必要な解剖知識  [砂田真澄]
術前準備と合併症対策・周術期管理  [寺尾泰久]
骨盤リンパ節郭清
 開腹  [ 田中京子ほか]
 腹腔鏡  [万代昌紀]
 ロボット  [ 横山良仁 ]
傍大動脈リンパ節郭清
 解剖と開腹下郭清  [平嶋泰之]
 腹腔鏡下・腹腔内アプローチ  [関山健太郎 ]
 後腹膜腔アプローチ  [干場 勉]
 ロボット  [小林裕明]
センチネルリンパ節生検を使用した手術  [矢幡秀昭]
外科領域における鏡視下側方郭清  [大野 龍ほか ]
尿管・腸管の取り扱いにおける注意点・工夫  [堀江昭史]
大血管損傷時の対応  [安彦 郁 ]
ノンテクニカルスキルを学ぶ手術におけるリーダーシップ  [平松祐司]
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