- 新刊
- 整形外科
新OS NEXUS No.15
小児の骨折と手術
[Web動画付]
![小児の骨折と手術[Web動画付]](../database/cover_image/book/X/ISBN978-4-7583-2165-5.jpg)
定価 13,200円(税込) (本体12,000円+税)
- A4判 168ページ オールカラー,イラスト200点,写真100点
- 2025年8月3日刊行
- ISBN978-4-7583-2165-5
電子版
序文
このたび,「新OS NEXUS:専攻医が経験すべき手術」のシリーズNo.15として,『小児の骨折と手術』を企画・編集させていただきました。
本書では,小児骨折の中からいくつかの術式をピックアップして手技をわかりやすく解説することと同時に,まずは読者に「小児の外傷・骨折全般の特殊性を理解していただく」こと,その上で「小児の成長に配慮した個々の骨折診療を実践していただく」ことを目的として構成するよう努めました。手術手技のみでなく,その年齢に対する骨折治療の全体像の把握をめざしていただければと思います。
専攻医にとって小児整形外科は「重要であるが症例数が少なく経験,学習しにくい分野」と認識されることが多いと思われます。しかし,その一方で,「骨折だけは自分でしっかり診療できなくてはならない」という思いもあるはずです。小児骨折は,成人,高齢者の骨折と比べると頻度が少なく,それでいてさまざまな特殊性があり治療には独特な難しさがあります。子どもたちの将来に問題を残さないよう,若い先生方にも適切に診断,治療していただく必要があります。
本書は,専攻医あるいは中堅までの一般整形外科医に「小児骨折についてはこの本があればひとまず網羅されている」と日常診療の参考書としていただけることを目標としました。一般的な小児骨折をなるべく多く網羅し,主な術式について解説するとともに,関連項目とりわけ生じうる合併症について治療開始時に適切に患者説明できることにもポイントを置きました。また,本シリーズの特徴を生かして写真やイラストを多用し,いくつかの項目ではストリーミング配信による動画も収載し読者に有益な紙面とするよう努めました。
構成は,骨折の診断と治療に入る前に理解しておいていただきたい基本的事項として3項目,上肢の骨折として7項目,下肢の骨折として7項目と合計17項目から成り立っています。各項目とも第一線でご活躍中の先生にご担当をお願いしました。いずれの先生も大変ご多忙の中,執筆をご快諾いただき素晴らしい内容に仕上げていただきましたことに対し改めて心より感謝を申し上げます。
本書が読者の皆様の日常診療の一助となり,骨折を受傷した子ども達が元気に回復していくことを心から願っております。
2025年7月
埼玉成恵会病院整形外科・関節外科センター長
大谷卓也
本書では,小児骨折の中からいくつかの術式をピックアップして手技をわかりやすく解説することと同時に,まずは読者に「小児の外傷・骨折全般の特殊性を理解していただく」こと,その上で「小児の成長に配慮した個々の骨折診療を実践していただく」ことを目的として構成するよう努めました。手術手技のみでなく,その年齢に対する骨折治療の全体像の把握をめざしていただければと思います。
専攻医にとって小児整形外科は「重要であるが症例数が少なく経験,学習しにくい分野」と認識されることが多いと思われます。しかし,その一方で,「骨折だけは自分でしっかり診療できなくてはならない」という思いもあるはずです。小児骨折は,成人,高齢者の骨折と比べると頻度が少なく,それでいてさまざまな特殊性があり治療には独特な難しさがあります。子どもたちの将来に問題を残さないよう,若い先生方にも適切に診断,治療していただく必要があります。
本書は,専攻医あるいは中堅までの一般整形外科医に「小児骨折についてはこの本があればひとまず網羅されている」と日常診療の参考書としていただけることを目標としました。一般的な小児骨折をなるべく多く網羅し,主な術式について解説するとともに,関連項目とりわけ生じうる合併症について治療開始時に適切に患者説明できることにもポイントを置きました。また,本シリーズの特徴を生かして写真やイラストを多用し,いくつかの項目ではストリーミング配信による動画も収載し読者に有益な紙面とするよう努めました。
構成は,骨折の診断と治療に入る前に理解しておいていただきたい基本的事項として3項目,上肢の骨折として7項目,下肢の骨折として7項目と合計17項目から成り立っています。各項目とも第一線でご活躍中の先生にご担当をお願いしました。いずれの先生も大変ご多忙の中,執筆をご快諾いただき素晴らしい内容に仕上げていただきましたことに対し改めて心より感謝を申し上げます。
本書が読者の皆様の日常診療の一助となり,骨折を受傷した子ども達が元気に回復していくことを心から願っております。
2025年7月
埼玉成恵会病院整形外科・関節外科センター長
大谷卓也
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目次
Ⅰ 基本的事項:骨折の診断,治療に入る前に
小児の骨折総論:診断と治療を始める前に知っておくべき基本事項 柿崎 潤
被虐待児症候群 中川敬介
肘内障の診断と治療 都丸洋平
Ⅱ 上肢の骨折
手,手指の骨折 西脇正夫
橈骨遠位骨折・骨端線損傷 永峯佑二ほか
Monteggia骨折:新鮮例,尺骨plastic bowing例,陳旧例 及川泰宏
前腕骨幹部骨折 山田俊之
上腕骨内側・外側顆部骨折と遠位骨端離開 根本菜穂
上腕骨顆上骨折 高木岳彦
上腕骨骨幹部骨折・近位骨端線損傷 齋藤太一
Ⅲ 下肢の骨折
足部・足趾の骨折(中足骨骨折) 垣花昌隆
足関節周囲骨折 木村 正
脛骨骨幹部骨折・近位骨端離開(裂離骨折を除く) 田村太資
大腿骨骨幹部骨折・遠位骨端離開 入江太一
大腿骨頚部骨折 中村幸之
膝周囲の裂離骨折 大島洋平
上前腸骨棘・下前腸骨棘・坐骨結節裂離骨折 佐久間昭利ほか
小児の骨折総論:診断と治療を始める前に知っておくべき基本事項 柿崎 潤
被虐待児症候群 中川敬介
肘内障の診断と治療 都丸洋平
Ⅱ 上肢の骨折
手,手指の骨折 西脇正夫
橈骨遠位骨折・骨端線損傷 永峯佑二ほか
Monteggia骨折:新鮮例,尺骨plastic bowing例,陳旧例 及川泰宏
前腕骨幹部骨折 山田俊之
上腕骨内側・外側顆部骨折と遠位骨端離開 根本菜穂
上腕骨顆上骨折 高木岳彦
上腕骨骨幹部骨折・近位骨端線損傷 齋藤太一
Ⅲ 下肢の骨折
足部・足趾の骨折(中足骨骨折) 垣花昌隆
足関節周囲骨折 木村 正
脛骨骨幹部骨折・近位骨端離開(裂離骨折を除く) 田村太資
大腿骨骨幹部骨折・遠位骨端離開 入江太一
大腿骨頚部骨折 中村幸之
膝周囲の裂離骨折 大島洋平
上前腸骨棘・下前腸骨棘・坐骨結節裂離骨折 佐久間昭利ほか
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No.15では,小児の四肢の各部位における外傷の全体像と特殊性,注意すべきポイントを解説したうえで,頻度,要度の高い,あるいは筆者が得意とする術式について写真やイラストを多用してわかりやすく解説。