新 癌の外科 -手術手技シリーズ 4

大腸癌

大腸癌

■編集 森谷 宜皓

定価 10,450円(税込) (本体9,500円+税)
  • A4判  164ページ  2色
  • 2002年1月10日刊行
  • ISBN978-4-89553-958-6

1992年の刊行以来,大好評をいただいてきた『癌の外科−手術手技シリーズ 大腸癌』の新版。大腸癌手術手技の新しい手技,自律神経温存術,腹腔鏡下切除術などの低侵襲手術・縮小手術を加え,多くのイラストを用いて各術式を解説した大腸外科医必携の書。

■シリーズ監修
垣添忠生


序文

 この「癌の外科−手術手技シリーズ」初版(通称,銀本)から10年が経過した。この間,大腸癌外科治療の分野での変革,進歩は著しい。そこで,全面的に書き換えることとなった。
 私共は現在,4人のスタッフで年間450例以上の原発および再発大腸癌の手術を行っている。幸い4〜5人のレジデント,研修医が常時ローテイションしてくれており,スタッフ同士で手術を行うことは極めてまれである。こうした中,若い外科医の予習・復習にとってこの銀本は大いに役立っていると聞いている。
 この10年間,拡大手術から縮少手術へ大きく流れが変わった。そこで,自律神経温存術,腹腔鏡下腸切除などの術式を新たに加えた。一方,難治癌に対する外科治療,すなわちT4症例に対する骨盤内臓全摘術や局所再発に対する仙骨合併骨盤内臓全摘術,また肝・肺転移に対する手術法にも相当の紙面を当てた。
 開院以来,大腸癌の治療成績向上,術後QOLの改善,安全な手術の確立に大腸外科グループは努力してきた。その過程の中ででき上がった標準的手術法を,図解を用いて解説した点が「癌の外科−手術手技シリーズ」の特徴である。
 本書が若い外科医の知識と技術の向上に役立てば望外の喜びである。

2001年11月
森谷宜皓
全文表示する

目次

大腸癌手術−とくに直腸癌手術の歴史と特性  (森谷宜皓)
手術に必要な局所解剖  (山口高史/森谷宜皓)
  大腸の区分
  結腸の脈管,神経系と周囲臓器
  直腸・肛門の脈管,神経系と周囲臓器
術前検査と臨床病期  (小出紀正/赤須孝之)
  直腸指診
  注腸X線検査
  大腸内視鏡検査
  経大腸超音波検査
  CT
  MRI
周術期管理  (藤田 伸)
  術前検査
  内科的な合併症と術前管理
  術前処置
  術後管理
  術前合併症がある場合の管理
  術式による術後管理のポイント
  術後合併症に対する管理
術式の選択  (森谷宜皓)
  結腸癌
  直腸癌
  患者および家族への説明のポイント
大腸癌術後のフォローアップ  (赤須孝之)
  定期的な術後フォローアップの重要性
  局所再発のスクリーニングと診断
  肝転移のスクリーニングと診断
  肺転移のスクリーニングと診断
  その他の転移
  異時性多発癌,重複癌
ileostomy,colostomy造設と閉鎖  (藤田 伸)
  目的と種類
  手術手技
  人工肛門閉鎖術
  人工肛門の術後管理
直腸局所切除術  (藤田 伸)
  経肛門的切除
  経仙骨的切除
  合併症
腹腔鏡下腸切除  (山本聖一郎/藤田 伸)
  腹腔鏡手術の特色
  手術適応
  術前処置
  術中体位
  手術手技
  治療成績
S状結腸切除術  (澤田守男/赤須孝之)
  治療方針
  傍大動脈リンパ節郭清を伴うS状結腸切除
  縮小手術
右半結腸切除術  (藤田 伸)
  手術適応
  手術手技
  合併症
左半結腸切除術  (山口高史/森谷宜皓)
  手術手技
大腸全摘術,大腸亜全摘術  (赤須孝之)
  手術適応
  術前管理
  手術手技
  術後管理
腹会陰式直腸切断術  (赤須孝之)
  手術適応
  術前管理
  手術手技
直腸癌に対する自律神経温存術  (森谷宜皓)
  骨盤内自律神経の外科解剖
  自律神経温存術の種類と手術適応
  手術手技
  自律神経温存術後の機能的予後
肛門括約筋温存術  (藤田 伸)
  手術適応
  下部直腸癌の低位前方切除の手術手技
  その他の手技
  合併症
  成績
骨盤内臓全摘術  (赤須孝之)
  手術適応
  術前管理
  手術手技
肝転移に対する肝切除術  (島田和明)
  手術適応
  同時性肝転移症例に対する肝切除術のタイミング
  術式の選択
  手術手技
肺転移に対する肺切除術  (近藤晴彦)
  大腸癌肺転移切除の適応
  肺転移巣に対する術式
  大腸癌肺転移切除術の実際の手術の要点
局所再発に対する骨盤壁合併骨盤内臓全摘術  (森谷宜皓/山口高史)
  局所再発癌の画像診断と手術適応
  手術手技
  手術侵襲と成績
全文表示する