2025年12月号 Vol.44 No.12

整形外科医の関節リウマチ診療

関節外科 2025年12月号
定価 2,750円(税込) (本体2,500円+税)
  • B5判  108ページ  
  • 2025年11月19日刊行


introduction

 1990年代まで関節リウマチの薬物治療は主として整形外科で行われていました。しかし1999年にメトトレキサートが,そして2003年に分子標的薬が登場して以降は,整形外科医にとってややとっつきにくい分野となり,地域によっては内科医主体で行われている場合もあります。しかし約100万人ともいわれる関節リウマチ患者の薬物治療を,内科だけ,もしくは整形外科だけで行うのは無理があります。これまでもそうですが,今後も互いに協力しながら診療体制を維持しなくてはなりません。
 そのためには多くの整形外科医に関節リウマチに対する興味をもっていただくことが必要であると同時に,世界標準レベルの診療を行うための知識をもっていただくことが重要です。特に初期治療では標準化が進んでいるため,安全管理面を含めて一定の知識さえもてば世界標準の薬物治療を行うことができる環境です。さらに関節リウマチは関節障害を起こす疾患であり,最終的には手術やリハビリテーションなど非薬物治療を必要とする患者が少なくないため,早期診断と早期薬物治療開始から一貫して整形外科医が関節リウマチ診療を行うことの患者メリットは大きいと考えられます。
 今回の特集では初心者からエキスパートまですべてのリウマチ診療医にとって勉強になる内容にしたいと考えました。「診断」「メトトレキサートの使い方」「分子標的薬の使い方」について,それぞれ3名の先生方にご執筆をお願いしました。2名の整形外科医に初級編と中~上級編を,1名のリウマチ膠原病内科医には内科医が考えていること編を論述いただきました。2010年代からは関節リウマチ診療もある程度標準化されてきて初学者にも学びやすい分野になりましたが,やはり知っておくべきことは多くあります。従って,まずは初級編を読み込むことから始めていただき,ある程度知識と経験を積んだ後に,あらためて中~上級編に読み進めていただくと無理なくステップアップできると思います。同時に内科医の考えていること編を読み込んでいただければ,自分の薬物治療が内科医からみても標準的に行えているのかという,内心気になっている点が確認できる構成になっています。
 本特集を通じて多くの整形外科医が,関節リウマチ診療を始めてみようか,もしくはもう一度やってみようかと思うきっかけになれば本当に嬉しく思います。是非診察室の傍らに常備していただき,世界標準の実践と患者の笑顔に向けてお役立ていただければ幸いです。

愛知医科大学整形外科
高橋伸典
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目次

■特集:整形外科医の関節リウマチ診療  企画・編集:高橋伸典
整形外科外来における関節リウマチ初期診断の基本−初診時に必要な視点とアプローチ−  鈴木望人
関節リウマチの診断−中~上級編  前山 彰
関節リウマチの診断−膠原病内科医の視点−  金子祐子
メトトレキサートの使い方−初級編  大橋禎史
副作用を把握したうえでのメトトレキサートの使用  近藤直樹
メトトレキサートの使い方−膠原病内科医が考えていること−  橋本貴子ほか
分子標的治療薬の使い方−初級編  安野翔平
分子標的治療薬の使い方−中~上級編  寺部健哉
分子標的治療薬の使い方−膠原病内科医が考えていること−  田中榮一
関節リウマチ治療における非薬物治療(リハビリテーション・手術療法)の意義  小嶋俊久
非薬物治療−リハビリテーション治療の実際−  松下 功
非薬物治療−関節内注射の実際−  神戸克明

●連載
・すっきりわかる 骨折の分類使い方講座(肩〜肘関節編 第6回)
「尺骨鉤状突起骨折,terrible triadに使われる骨折分類」  高橋信行

・人工膝関節 ~大切なのに誰も教えてくれない基本~(第13回)
「EBMを超えて考えるTKA機種選択 ①:Posterior stabilized(PS)型」  格谷義徳

・おもしろ 医人 ヒストリー(第41回)
「PETの歴史:浅いが深い画像診断~ディラックの陽電子~」  小橋由紋子
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