2025年10月号 Vol.29 No.10

ALL about TEE

Heart View 2025年10月号
定価 3,300円(税込) (本体3,000円+税)
  • B5判  112ページ  
  • 2025年9月9日刊行


企画にあたって
小室あゆみ (山口大学大学院医学系研究科器官病態内科学)
奥田真一 (山口大学大学院医学系研究科病態検査学教授)
佐野元昭 (山口大学大学院医学系研究科器官病態内科学教授)

 経食道心エコー図検査(transesophageal echocardiography:TEE)は1970年代に開発され,わが国もその黎明期から大きく貢献してきました。当初はMモード法から始まり,1980年代には2Dエコー法やドプラ法が導入され,診断精度と描出能力が着実に向上しました。1990年代には臨床現場で広く普及し,心疾患の診断や心臓手術中のモニタリングに不可欠なツールとして定着しました。21世紀に入ると3Dエコー法が登場し,画像の解像度と立体的な構造把握が飛躍的に進化し,TEEの臨床的価値はさらに高まりました。
 現在では,TEEは心臓の構造や機能を詳細に評価するための標準的な検査法として広く用いられています。構造的心疾患(structural heart disease:SHD)の診断はもとより,術者の「もう1つの目」としての役割を担い,TEEは臨床に不可欠な存在となりました。心臓手術やSHDカテーテルインターベンション中のリアルタイムモニタリング,さらには治療方針の決定においても重要な役割を担っています。
 本特集「ALL about TEE」は,TEEの歴史的背景から基本的な操作・描出法,そして臨床現場での応用に至るまで,幅広い視点からその魅力と可能性を掘り下げることを目的としています。各項目では,初心者にも理解しやすい基本断面の解説から,安全管理,エキスパートによるこだわりの描出・評価法,さらには術中モニタリングや治療支援におけるTEEの活用法まで,実践的かつ多角的な内容を盛り込んでいます。
 あらためてTEEの歩みを振り返ると,常識や限界にとらわれることなく,未知の領域に挑み続けたわが国の医師たちの情熱が浮かび上がります。臨床の現場に革新をもたらした先人たちの志は,今日のTEEの礎となっています。その歩みに敬意を表しながら,TEEの可能性をさらに広げていく読者の皆様の力となるべく,本特集では,明日からの診療に活かせる知識と技術をお届けします。
 本特集が,皆様の診療に新たな視点と確かな手応えをもたらす一助となれば幸いです。
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目次

■特集:ALL about TEE  企画・構成/小室あゆみ,奥田真一,佐野元昭
【識る】
1 TEEの歴史:開発から現在まで  小室あゆみ,奥田真一
2 TEEの基本断面と解剖  髙橋智紀,山口夏美,山田博胤
3 TEEの安全管理とアーチファクト  髙畑 葵,石津智子
4【Expertise】TEE検査におけるソノグラファーの役割  遠藤桂輔,三吉大地,丸尾 健

【診る】
5 TEE検査の進め方と現場の工夫  鬼頭健人,片岡明久
6 TEE検査の実際〜当院ではこうしています,2D描出こだわり編  宇都宮裕人
7 TEE検査の実際〜当院ではこうしています,M-TEER時代における僧帽弁3D構築と解析編  泉 佑樹
8 ESUS精査 こだわりのTEE  天野雅史
9 成人先天性心疾患 こだわりのTEE  島田衣里子
10【Expertise】TEE描出不良時のこだわりTips  宗久佳子

【治す】
11 左心耳閉鎖術 こだわりのTEE  町野智子
12 ASD・PFO治療 こだわりのTEE  髙谷陽一
13 心臓血管外科手術 こだわりのTEE  古堅あずさ
14 M-TEERを成功に導くTEE  山﨑誠太,岡田大司
15【Expertise】TEEと上部消化管損傷  小室あゆみ
16【Expertise】インターベンション医からみたTEE ここに注目!  久保俊介

●連載
・大切なことはすべて山下先生が教えてくれた 教え子達が伝えたい,心房細動診療の極意
 第9回 高齢心房細動患者の抗凝固療法  鈴木信也
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