抗加齢ドックの実際

動脈硬化と闘うために—愛媛大学医学部附属病院抗加齢センター編

抗加齢ドックの実際

■監修 三木 哲郎

■編集 伊賀瀬 道也

■著者 小原 克彦
田原 康玄

定価 3,960円(税込) (本体3,600円+税)
  • B5判  156ページ  2色(一部カラー)
  • 2009年2月2日刊行
  • ISBN978-4-7583-0299-9

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「抗加齢ドック」がサポートするサクセスフル・エイジングのための指南書

愛媛大学附属病院では国立病院初の「抗加齢センター」を2006年に開設した。「抗加齢ドック」は抗加齢センターの中心となる事業である。人間ドックといえば「がん」対策が大きな目的であるが,「抗加齢ドック」では動脈硬化,動脈硬化性疾患などの対策に特化し,暦年齢より若々しく豊かで質の高い「サクセスフル・エイジング」の実現を目指している。本書では愛媛大学抗加齢センターにおける,実際の検査・診断法などを紹介し,抗加齢ドックの役割を示した書である。


序文

「発刊によせて」

 アンチエイジング(=抗加齢)という言葉や概念は,平均寿命が延び多くの人が90歳前後まで長生きできる現代社会において,「病気に罹患した患者に対する医療」ではなく,「健康なあるいは病気の前段階の人に対して健康管理を行う予防医学」の考え方から,生まれたものと考えられます。約800万人の団塊の世代が老後を迎える2030年前後には,アンチエイジングは,さらに一般的な名称となってくると考えられます。
 私ども愛媛大学大学院加齢制御内科学(旧老年医学)講座は,昨年開設10周年を迎えました。この間,私どもは愛媛県における老年医学の浸透に,大きな貢献をしてきたものと自負しております。学術的な貢献もさることながら,地域の一般住民における啓発活動も積極的に行っており,その1つの形として平成18年2月14日に,全国の国立大学法人の医学部附属病院の中で初めて,抗加齢センターを開設しました。ここで行う「抗加齢ドック」は「動脈硬化に特化した人間ドック」として現在までに,約1,000名のドック受診者を数えております。これらドック受診者の中で同意をいただいた方のデータを用いた研究成果も多くの学会,論文で発表できるまでに成長いたしました。このような立派な施設に発展しておりますのも,開設に御支援・御尽力いただいた愛媛大学学長の小松正幸先生,愛媛大学附属病院長(現在は大学理事)の大橋裕一先生,臨床検査部,栄養部や事務系職員の方々をはじめ関係各位のおかげだと感謝しております。
 本書は,抗加齢センターがこれまで行ってきた抗加齢ドックのノウハウを少しでも多くの先生方に知っていただき,今後ますます重要になってくると思われる動脈硬化予防について,お役に立てていただくことを目的に編集いたしました。私をはじめ抗加齢ドック経営に携わる4名のスタッフが執筆に携わりました。この本が,先生方の日々の診療の一助になることを祈念して,まえがきと致します。

2008年12月
愛媛大学大学院加齢制御内科学講座教授
愛媛大学医学部附属病院抗加齢センター長
三木哲郎
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目次

1. アンチエイジングの考え方 三木哲郎
2. なぜ抗加齢ドックが必要か 三木哲郎
3. 抗加齢ドックの運営と管理
  背景と特徴・運営と管理 田原康玄
  検査のながれ 田原康玄
4. 抗加齢ドックにおける検査・評価法
  脳ドック(脳MRIおよびMRA) 伊賀瀬道也
  頚動脈エコー検査(IMT) 小原克彦
  認知症スクリーニング 三木哲郎
  全身性動脈硬化の指標 小原克彦
  骨検診 伊賀瀬道也
  重心動揺検査 田原康玄
5. 抗加齢ドックの検査結果の説明手順
  動脈硬化の評価 伊賀瀬道也
  メタボリックシンドロームの説明 伊賀瀬道也
  日常生活における注意点 伊賀瀬道也
6. 抗加齢ドックにおける臨床データの読み方
  MRIでよく見られる所見と対処 伊賀瀬道也
  未破裂脳動脈瘤 伊賀瀬道也
  頚動脈エコーで評価されるプラーク 小原克彦
  認知機能検査でみつかる治療可能な認知症と難治性の認知症 三木哲郎
7. 抗加齢ドックにおける遺伝子検査
  遺伝子検査の展開 田原康玄
  疾患感受性遺伝子・薬剤応答性遺伝子 田原康玄
8. オプション検査
  抗加齢皮膚ドック 伊賀瀬道也
9. 今後の抗加齢ドックの展望 三木哲郎

コラム
 愛媛大学医学部附属病院抗加齢センター 伊賀瀬道也
 愛媛県松山市およびその周辺のご紹介 伊賀瀬道也
 愛媛大学附属病院とその周辺 伊賀瀬道也
 抗加齢センターの運営および研究について 伊賀瀬道也
 遺伝子診断の裏表 三木哲郎
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