産婦人科手術
産婦人科手術 No.22

定価 7,700円(税込) (本体7,000円+税)
- B5判 208ページ オールカラー
- 2011年8月16日刊行
- ISBN978-4-7583-1074-1
序文
巻頭言
第33回日本産婦人科手術学会の主題講演を中心に本号を企画させていただきました。本学会の役目の1つとして,学会に参加して自由に意見交換し,次の時代を担う,産婦人科手術のエキスパートを養成することがあると考えています。そこで今回は原点に返り,主題1では「子宮全摘術」を取りあげ,エキスパートから各種術式を教育的視点に立って講演していただき,本号にも執筆いただきました。基本術式を多方面から見直すことにより,どの年代の人にも有意義な企画になったと思っています。さらにこの内容は,日本産婦人科手術学会の会員専用ホームページで見ることができるように準備中であります。
主題2の「機能温存手術」にも多くの新しい試みを応募頂きました。また,要望演題として「妊娠中の手術に対する工夫」をお願いしたところ,こちらへも多くの演題を応募いただきました。この中の代表的演題も取り上げ,掲載させていただきました。さらに,今回のもう一つの特徴として,解剖等の基礎的な演題が増えてきたことがあります。手術は正しい解剖に基づいて行うのが大原則であり,非常によい傾向だと思っています。
特別講演1では,Yonsei大学のYoung Tae Kim教授に“Roboticsurgery; evaluation of the learning curve and perioperative outcomes of robotic-assisted surgery for gynecology cancer”と題し,わが国でも次第に普及しつつあるロボット手術についてご講演いただきました。これを機会に,わが国の産婦人科領域におけるロボット手術が,益々発展することを切望しております。また,特別講演2では岡山大学大学院医歯薬学総合研究科形成再建外科の難波祐三郎准教授「性同一性障害(GID)に対する性別適合手術と半陰陽への応用」をご講演いただきましたが,本講演は我々産婦人科医が外陰部手術をするときに参考になる,いくつかの工夫をお話しいただけたものと思っています。
その他,一般演題として100題以上の応募をいただき,参加者も過去最高の528名の出席をいただきました。今回も学生,初期研修が20名以上参加してくれましたが,本学会が若い世代にとっても親しみのある,臨床に直結した身近な学会として益々発展することを祈念しております。
最後になりましたが,ご執筆いただいた先生,出版に協力いただきました方々に感謝いたします。
2011年5月
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科産科・婦人科学教室
平松 祐司
第33回日本産婦人科手術学会の主題講演を中心に本号を企画させていただきました。本学会の役目の1つとして,学会に参加して自由に意見交換し,次の時代を担う,産婦人科手術のエキスパートを養成することがあると考えています。そこで今回は原点に返り,主題1では「子宮全摘術」を取りあげ,エキスパートから各種術式を教育的視点に立って講演していただき,本号にも執筆いただきました。基本術式を多方面から見直すことにより,どの年代の人にも有意義な企画になったと思っています。さらにこの内容は,日本産婦人科手術学会の会員専用ホームページで見ることができるように準備中であります。
主題2の「機能温存手術」にも多くの新しい試みを応募頂きました。また,要望演題として「妊娠中の手術に対する工夫」をお願いしたところ,こちらへも多くの演題を応募いただきました。この中の代表的演題も取り上げ,掲載させていただきました。さらに,今回のもう一つの特徴として,解剖等の基礎的な演題が増えてきたことがあります。手術は正しい解剖に基づいて行うのが大原則であり,非常によい傾向だと思っています。
特別講演1では,Yonsei大学のYoung Tae Kim教授に“Roboticsurgery; evaluation of the learning curve and perioperative outcomes of robotic-assisted surgery for gynecology cancer”と題し,わが国でも次第に普及しつつあるロボット手術についてご講演いただきました。これを機会に,わが国の産婦人科領域におけるロボット手術が,益々発展することを切望しております。また,特別講演2では岡山大学大学院医歯薬学総合研究科形成再建外科の難波祐三郎准教授「性同一性障害(GID)に対する性別適合手術と半陰陽への応用」をご講演いただきましたが,本講演は我々産婦人科医が外陰部手術をするときに参考になる,いくつかの工夫をお話しいただけたものと思っています。
その他,一般演題として100題以上の応募をいただき,参加者も過去最高の528名の出席をいただきました。今回も学生,初期研修が20名以上参加してくれましたが,本学会が若い世代にとっても親しみのある,臨床に直結した身近な学会として益々発展することを祈念しております。
最後になりましたが,ご執筆いただいた先生,出版に協力いただきました方々に感謝いたします。
2011年5月
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科産科・婦人科学教室
平松 祐司
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目次
主題1 エキスパートに学ぶ子宮全摘術
腹式単純子宮全摘術 —基本術式— 小西郁生
剥離層を意識した準広汎子宮全摘術 櫻木範明ほか
腟式子宮全摘術 寒河江 悟
当院における腹腔鏡下子宮全摘術
Total Laparoscopic Hysterectmy (TLH) 安藤正明ほか
腹式単純子宮全摘術:Aldridge法 —野田変法— 渡部 洋ほか
逆行性子宮全摘術 平松祐司
ディスカッション
主題2 機能温存手術
筋層内筋腫に対する子宮鏡手術 頸管機能温存手術としての検討(筋腫核剥離向中心切削法による2期的TCR) 井上滋夫
子宮筋腫・子宮腺筋症に対する安全な腹腔鏡下子宮形成術 北出真理ほか
糸固定による仙棘靱帯子宮頸部固定術 中田真木
骨盤臓器脱に対するTVM手術の変法 木村俊夫
広汎性子宮頸部摘出術におけるneo-cervix形成の工夫 田中京子ほか
ディスカッション
特別講演
性同一性障害(GID)に対する性別適合手術と半陰陽への応用 難波祐三郎
会長講演
子宮筋腫核出術 平松祐司
投稿論文
横切開法による帝王切開時の腹直筋前鞘と腹直筋との癒着防止に対する当科の取り組み 吉本英生ほか
企画記事
ロボット手術の現状と今後の展望 井坂恵一
骨盤臓器脱(POP)に対する術式の選択 古山将康
日本産婦人科手術学会
第33回プログラム
第33回講演抄録
役員一覧
会則
役員選任規定
投稿規定
腹式単純子宮全摘術 —基本術式— 小西郁生
剥離層を意識した準広汎子宮全摘術 櫻木範明ほか
腟式子宮全摘術 寒河江 悟
当院における腹腔鏡下子宮全摘術
Total Laparoscopic Hysterectmy (TLH) 安藤正明ほか
腹式単純子宮全摘術:Aldridge法 —野田変法— 渡部 洋ほか
逆行性子宮全摘術 平松祐司
ディスカッション
主題2 機能温存手術
筋層内筋腫に対する子宮鏡手術 頸管機能温存手術としての検討(筋腫核剥離向中心切削法による2期的TCR) 井上滋夫
子宮筋腫・子宮腺筋症に対する安全な腹腔鏡下子宮形成術 北出真理ほか
糸固定による仙棘靱帯子宮頸部固定術 中田真木
骨盤臓器脱に対するTVM手術の変法 木村俊夫
広汎性子宮頸部摘出術におけるneo-cervix形成の工夫 田中京子ほか
ディスカッション
特別講演
性同一性障害(GID)に対する性別適合手術と半陰陽への応用 難波祐三郎
会長講演
子宮筋腫核出術 平松祐司
投稿論文
横切開法による帝王切開時の腹直筋前鞘と腹直筋との癒着防止に対する当科の取り組み 吉本英生ほか
企画記事
ロボット手術の現状と今後の展望 井坂恵一
骨盤臓器脱(POP)に対する術式の選択 古山将康
日本産婦人科手術学会
第33回プログラム
第33回講演抄録
役員一覧
会則
役員選任規定
投稿規定
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日本産婦人科手術学会機関誌。特集「エキスパートに学ぶ子宮全摘術」「機能温存手術」
日本産婦人科手術学会機関誌。
2011年2月12,13日に「エキスパートに学ぶ子宮全摘術」「機能温存手術」をテーマとして岡山で開催された第33回日本産婦人科手術学会の主題,会長講演,特別講演,企画記事などを掲載している。