作業療法学 ゴールド・マスター・テキスト
作業療法評価学(改訂第2版)
改訂第2版

定価 6,160円(税込) (本体5,600円+税)
- B5判 544ページ 2色(一部カラー),イラスト690点,写真190点
- 2015年12月22日刊行
- ISBN978-4-7583-1672-9
序文
本書は,『改訂第2版 作業療法学ゴールド・マスター・テキスト』シリーズ全11巻中の「作業療法評価学」である。作業療法士養成校における「作業療法評価学」の教科書として活用していただくことを目的に2012年に発刊され,4年が経過した。初版以来,今日まで多くの学生諸子にご愛読いただいたことに感謝している。このたび,4年の経過を機に改訂第2版を刊行することになった。
初版の編集コンセプトは「テストバッテリーにならないようにする」「他の教科書にはない特徴を出す」であった。そのために,①評価実習,総合臨床実習に役立つ実践的教科書とする,②国家試験ガイドラインに沿った組み立てと内容にする,③学生の理解を助けるためのイラスト,図表を多用する,の3点を主軸とした編集構成とした。今回の改訂においても初版の編集コンセプトはそのまま踏襲し,この4年間に寄せられた意見や反省,新たな情報を反映させることとした。特に,下記項目について加筆し,充実を図った。
▶全体像のイラスト化:学生が最初にタイトル項目を眺めることで学習内容がイメージしやすくなるよう,一目で理解できる全体像(イラスト)を追加した。
▶写真やイラストの充実:初版同様,改訂版においても写真・イラストを追加した。文章解説だけでは理解しにくい箇所を視覚的に理解しやすいようビジュアル化を図った。
▶用語アラカルトの追加:初版では多くの「用語アラカルト」を記載したが,改訂版でもさらに追加し,学習のつまずきの原因となる「専門用語がわからない」という問題の解消を図った。
▶人間作業モデルの追加:人間作業モデルは近年,急速に浸透してきており,関係図書も多数みられる。学会・研修会も開催され,臨床面での認知度も高い。2章「評価の基本と技術」に追加した。
▶囲み記事の追加:本文記載内容に対する読者の理解を助けるために,「Point」「MEMO」などの囲み記事を追加し,内容のさらなる充実を図った。
パソコンやスマホ,ゲーム操作に長ける一方で,活字離れが心配されるなど,ゆとり教育時代に育った学生を対象とした教科書作りは,いかに興味関心をもたせて理解に結びつかせるかがカギとなる。本書はこのような学生を意識しつつ,作業療法の知識・技術(評価学)の基本を順序立てて学習するのに最適な教科書として編集した。内容もわかりやすい解説・工夫に心がけ,臨床実習前の不安を少しでも軽減させ,成功体験に結びつけられる構成を目指した。この教科書が臨床実習,さらには国家試験,卒業後の臨床業務に有効活用されることを願っている。
執筆は,臨床および教育に携わっておられる経験豊かな先生方にお願いした。各先生には,業務多忙をいとわず寸暇を惜しんでご執筆いただきました。ここに感謝の意を表し,厚く御礼申し上げます。
2015年12月
大阪河﨑リハビリテーション大学 佐竹 勝
日本福祉大学 石井文康
初版の編集コンセプトは「テストバッテリーにならないようにする」「他の教科書にはない特徴を出す」であった。そのために,①評価実習,総合臨床実習に役立つ実践的教科書とする,②国家試験ガイドラインに沿った組み立てと内容にする,③学生の理解を助けるためのイラスト,図表を多用する,の3点を主軸とした編集構成とした。今回の改訂においても初版の編集コンセプトはそのまま踏襲し,この4年間に寄せられた意見や反省,新たな情報を反映させることとした。特に,下記項目について加筆し,充実を図った。
▶全体像のイラスト化:学生が最初にタイトル項目を眺めることで学習内容がイメージしやすくなるよう,一目で理解できる全体像(イラスト)を追加した。
▶写真やイラストの充実:初版同様,改訂版においても写真・イラストを追加した。文章解説だけでは理解しにくい箇所を視覚的に理解しやすいようビジュアル化を図った。
▶用語アラカルトの追加:初版では多くの「用語アラカルト」を記載したが,改訂版でもさらに追加し,学習のつまずきの原因となる「専門用語がわからない」という問題の解消を図った。
▶人間作業モデルの追加:人間作業モデルは近年,急速に浸透してきており,関係図書も多数みられる。学会・研修会も開催され,臨床面での認知度も高い。2章「評価の基本と技術」に追加した。
▶囲み記事の追加:本文記載内容に対する読者の理解を助けるために,「Point」「MEMO」などの囲み記事を追加し,内容のさらなる充実を図った。
パソコンやスマホ,ゲーム操作に長ける一方で,活字離れが心配されるなど,ゆとり教育時代に育った学生を対象とした教科書作りは,いかに興味関心をもたせて理解に結びつかせるかがカギとなる。本書はこのような学生を意識しつつ,作業療法の知識・技術(評価学)の基本を順序立てて学習するのに最適な教科書として編集した。内容もわかりやすい解説・工夫に心がけ,臨床実習前の不安を少しでも軽減させ,成功体験に結びつけられる構成を目指した。この教科書が臨床実習,さらには国家試験,卒業後の臨床業務に有効活用されることを願っている。
執筆は,臨床および教育に携わっておられる経験豊かな先生方にお願いした。各先生には,業務多忙をいとわず寸暇を惜しんでご執筆いただきました。ここに感謝の意を表し,厚く御礼申し上げます。
2015年12月
大阪河﨑リハビリテーション大学 佐竹 勝
日本福祉大学 石井文康
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目次
0 Introduction
1 作業療法における評価の位置づけ
1 医療・リハビリテーション・作業療法における評価とは
2 作業療法評価の目的は何か,なぜ評価が重要なのか
3 作業療法では何を評価するのか
4 作業療法評価の手段・技術
1 作業療法評価とは
1 評価の流れ
はじめに
評価の進め方
1 評価の時期と目的
2 作業療法評価の流れ
3 評価に対する心得
4 アラカルト
2 記録と報告
1 記録の目的
2 記録し保存しなければならない書類
3 記録を書くときの原則
4 記録の方法
5 管理運営記録
6 報告
2 評価の基本と技術
1 面接
1 面接とは
2 面接は何のためにするのか
3 面接場面はどのように設定し,時間はどのくらいにするか
4 面接にはどのような形態,種類があるのだろうか
5 面接の基本的な進め方
6 面接はどのように行うのか
7 面接で留意すること
2 観察
1 観察とは
2 観察は何のためにするのか
3 観察にはどのような種類があるのだろうか
4 全身状態の観察とは
5 観察はどのように行うのか
6 観察で留意すること
3 他部門や家族からの情報収集
1 情報の収集について
2 情報にはどのような種類があるのだろうか
3 情報をまとめ,問題をどのように明確化するのか
4 精神機能の評価
1 対人関係の観察と評価
2 コミュニケーションの観察と評価
3 気分調査表(The Mood Inventory)
4 SDS(うつ病自己評価尺度)
5 バイタルサイン
1 バイタルサインとは
2 バイタルサインの評価は何をみるのだろうか
3 バイタルサインの評価にはどんな種類,方法があるのだろうか
4 体温
5 脈拍
6 血圧
7 呼吸
8 意識
6 感覚
1 感覚とは
2 感覚の評価は何をみるのだろうか
3 感覚の評価の実際
4 表在感覚
5 深部覚
6 複合覚
7 関節可動域(ROM)
1 関節可動域とは
2 関節可動域測定の基礎知識
3 ROMの評価は何をみるのだろうか
4 ROMの評価にはどんな種類,方法があるのだろうか
5 具体的にどう評価するのだろうか
8 筋力
1 筋力とは
2 筋力の評価は何をみるのだろうか
3 筋力の評価にはどんな種類,方法があるのだろうか
4 どのような器具,評価表があるのだろうか
9 筋緊張
1 筋緊張とは
2 筋緊張の評価は何をみるのだろうか
3 筋緊張の評価にはどんな種類,方法があるのだろうか
4 具体的にどう評価するのだろうか
10 片麻痺の機能回復
1 片麻痺とは
2 上位運動ニューロン障害と下位運動ニューロン障害
3 片麻痺の様態
4 片麻痺の評価は何をみるのだろうか
5 片麻痺の評価にはどんな種類,方法があるのだろうか
6 実際の評価
7 最後に
11 姿勢と反射
1 姿勢と反射とは
2 姿勢と反射の評価は何をみるのだろうか
3 姿勢と反射の評価にはどんな種類,方法があるのだろうか
4 運動失調(ataxia)
12 体力と代謝
1 体力と代謝とは
呼吸機能の評価
1 呼吸機能の評価は何をみるのだろうか
2 フィジカルアセスメント
3 機器による詳細な評価
4 呼吸評価に使用されるスケール
5 全身持久力評価
6 日常生活動作スケール
7 呼吸リハビリテーションの中止基準
8 ADL動作時の観察
循環器の評価
1 循環について再確認しよう
2 運動時の血流配分
3 心不全
4 虚血性心疾患
5 循環のフィジカルアセスメント
6 聴診(心音)
7 心電図
腎機能の評価
1 運動療法が有効な腎疾患をどう治療するのか
2 運動療法の適応
3 運動療法の効果
4 腎疾患の運動療法の基本原則
5 METs
6 排尿・排便について
13 形態計測
1 形態計測の目的
2 形態計測の指標
3 長さの計測
4 周径の計測
5 皮下脂肪厚の計測
6 褥瘡の計測
14 上肢機能
1 「注視による位置の確認」を具体的にどう評価するのか
2 「リーチ」を具体的にどう評価するのか
3 「把握」を具体的にどう評価するのか
4 「動作遂行」を具体的にどう評価するのか
5 考察のポイント
15 義肢・装具
1 義手にはどのような種類があるのか
2 能動義手はどのように操作するのか
3 具体的にどうチェックするのか
4 装具にはどのような種類があるのか
5 掌側カックアップスプリントの作製と適合チェック
6 長対立装具(ランチョ型)の適合チェック
16 摂食と嚥下
1 はじめに
2 嚥下を行う器官について学ぼう
3 嚥下の位相(phase)と期(stage)とは
4 各期(stage)の摂食・嚥下の機能と障害像
5 摂食・嚥下障害:球麻痺と仮性球麻痺の特徴
6 嚥下障害の評価
17 高次脳機能障害
1 高次脳機能(障害)とは
2 評価を行ううえでのポイント
3 右大脳半球病変時に生じやすい高次脳機能障害の評価
4 左大脳半球病変時に生じやすい高次脳機能障害の評価
5 側頭葉内側病変時に生じやすい高次脳機能障害
6 前頭葉病変時に生じやすい高次脳機能障害
18 発達
1 発達とは
2 発達の評価における特徴
3 発達評価において注意すべきこと
4 発達の評価
19 日常生活活動(ADL)
1 日常生活活動(ADL)とは
2 ADL評価は何をみるのだろうか
3 具体的には,いつ・どこで・誰からどのように評価するのだろうか
4 ADL評価にはどのような評価表があるのだろうか
5 まとめ
20 福祉用具・自助具
1 福祉用具・自助具とは
2 福祉用具・自助具導入のための評価では何をみるのか
21 社会生活
1 社会生活の評価は何をみるのだろうか
2 社会生活の評価にはどんな種類,方法があるのだろうか
22 職業前評価,就労
1 就労と作業療法
2 評価
23 人間作業モデル(MOHO)
1 人間作業モデルとは
2 MOHO開発の背景
3 MOHOの特徴
4 MOHOでは何を評価するのか
5 MOHOにはどのような評価法があるのだろうか
6 MOHOに基づく評価法の選び方
7 MOHOの評価と他の実践モデルとの組み合わせ
8 MOHOを理解する方法
9 MOHOに基づく評価の実践
24 作業遂行能力
カナダ作業遂行モデル(CMOP)およびカナダ作業遂行測定(COPM)
1 カナダ作業遂行モデル
2 カナダ作業遂行測定
Assessment of Motor and Process Skills(AMPS)
1 AMPSとは
2 AMPSの課題数と項目
3 クライエントの能力判定
4 健常者の平均能力値
5 AMPS実施手順
6 課題を行う前の注意事項
7 キーポイント
25 QOL(quality of life)
1 QOL(quality of life)とは
2 QOLの評価では何をみるのだろうか
3 QOLの評価にはどのような方法があるのだろうか
4 具体的な評価尺度
26 ICFと作業療法評価磯貝理栄
1 ICFとは
2 ICFの作業療法評価への活用
3 ICFの評価以外への活用
4 ICFの今後の課題
3 評価事例
1 脳血管障害① 急性期
1 脳血管障害とは
2 脳血管障害 急性期の特徴
3 急性期での作業療法評価と目標
4 どのような評価方法があるのだろうか
5 初期評価のまとめ
2 脳血管障害② 回復期
1 回復期の作業療法評価の特徴
3 脳血管障害③ 生活期
1 生活期リハビリテーションと作業療法
2 まとめ
4 高次脳機能障害
1 左半側空間無視症例の高次脳機能障害の特徴
2 評価のポイント
3 作業療法目標
4 作業療法計画
5 再評価
6 高次脳機能障害(右大脳半球損傷時)にはどのような評価方法があるのだろうか
5 パーキンソン病
1 パーキンソン病とは
2 どのような評価方法があるのだろうか
3 正しいリハの選択と禁忌
6 関節リウマチ
1 関節リウマチ(RA)とは
2 どのような評価方法があるのだろうか
3 評価基準
7 脊髄損傷(C6レベル)
1 脊髄損傷とは
2 作業療法評価
3 正しいリハの選択と禁忌
8 骨折(上肢)
1 骨折とは
2 どのような評価方法があるのだろうか
3 橈骨遠位端骨折
4 橈骨遠位端骨折の評価事例
5 上腕骨骨折
9 廃用症候群
1 廃用症候群とは
2 評価の種類と方法
3 廃用症候群のリハビリテーション
10 認知症(Alzheimer型)
1 認知症とは
2 評価の種類と方法
11 脳性麻痺
1 脳性麻痺とは
作業療法評価
1 情報収集(保護者,カルテ,他職種などから)
2 観察・検査
12 知的障害
1 知的障害とは
13 自閉スペクトラム症(自閉症スペクトラム障害)
1 自閉スペクトラム症とは
2 作業療法評価
3 まとめ:評価の実践にあたって
14 統合失調症
1 はじめに
15 感情障害(うつ病)
1 はじめに
2 感情(気分)障害の評価
3 うつ病相での作業療法の実際
16 アルコール・薬物依存症
1 はじめに
2 アルコール依存症とは
3 評価項目
4 評価の留意点
5 評価法
17 悪性腫瘍
1 はじめに
2 悪性腫瘍・がんについて
3 がんの部位別評価
4 トピック
1 DSM
1 DSM-5
2 家族とキーパーソン
3 利き手とラテラリティー
4 産業構造と労働災害・職業病
1 労働災害をめぐる動向
2 求められる産業保健的介入
5 作業療法士と関係法規
6 評価と統計
1 数値の表す意味
2 測定結果には誤差がある
3 「個人」と「集団」に対する評価の違い
4 研究で統計を行う
1 作業療法における評価の位置づけ
1 医療・リハビリテーション・作業療法における評価とは
2 作業療法評価の目的は何か,なぜ評価が重要なのか
3 作業療法では何を評価するのか
4 作業療法評価の手段・技術
1 作業療法評価とは
1 評価の流れ
はじめに
評価の進め方
1 評価の時期と目的
2 作業療法評価の流れ
3 評価に対する心得
4 アラカルト
2 記録と報告
1 記録の目的
2 記録し保存しなければならない書類
3 記録を書くときの原則
4 記録の方法
5 管理運営記録
6 報告
2 評価の基本と技術
1 面接
1 面接とは
2 面接は何のためにするのか
3 面接場面はどのように設定し,時間はどのくらいにするか
4 面接にはどのような形態,種類があるのだろうか
5 面接の基本的な進め方
6 面接はどのように行うのか
7 面接で留意すること
2 観察
1 観察とは
2 観察は何のためにするのか
3 観察にはどのような種類があるのだろうか
4 全身状態の観察とは
5 観察はどのように行うのか
6 観察で留意すること
3 他部門や家族からの情報収集
1 情報の収集について
2 情報にはどのような種類があるのだろうか
3 情報をまとめ,問題をどのように明確化するのか
4 精神機能の評価
1 対人関係の観察と評価
2 コミュニケーションの観察と評価
3 気分調査表(The Mood Inventory)
4 SDS(うつ病自己評価尺度)
5 バイタルサイン
1 バイタルサインとは
2 バイタルサインの評価は何をみるのだろうか
3 バイタルサインの評価にはどんな種類,方法があるのだろうか
4 体温
5 脈拍
6 血圧
7 呼吸
8 意識
6 感覚
1 感覚とは
2 感覚の評価は何をみるのだろうか
3 感覚の評価の実際
4 表在感覚
5 深部覚
6 複合覚
7 関節可動域(ROM)
1 関節可動域とは
2 関節可動域測定の基礎知識
3 ROMの評価は何をみるのだろうか
4 ROMの評価にはどんな種類,方法があるのだろうか
5 具体的にどう評価するのだろうか
8 筋力
1 筋力とは
2 筋力の評価は何をみるのだろうか
3 筋力の評価にはどんな種類,方法があるのだろうか
4 どのような器具,評価表があるのだろうか
9 筋緊張
1 筋緊張とは
2 筋緊張の評価は何をみるのだろうか
3 筋緊張の評価にはどんな種類,方法があるのだろうか
4 具体的にどう評価するのだろうか
10 片麻痺の機能回復
1 片麻痺とは
2 上位運動ニューロン障害と下位運動ニューロン障害
3 片麻痺の様態
4 片麻痺の評価は何をみるのだろうか
5 片麻痺の評価にはどんな種類,方法があるのだろうか
6 実際の評価
7 最後に
11 姿勢と反射
1 姿勢と反射とは
2 姿勢と反射の評価は何をみるのだろうか
3 姿勢と反射の評価にはどんな種類,方法があるのだろうか
4 運動失調(ataxia)
12 体力と代謝
1 体力と代謝とは
呼吸機能の評価
1 呼吸機能の評価は何をみるのだろうか
2 フィジカルアセスメント
3 機器による詳細な評価
4 呼吸評価に使用されるスケール
5 全身持久力評価
6 日常生活動作スケール
7 呼吸リハビリテーションの中止基準
8 ADL動作時の観察
循環器の評価
1 循環について再確認しよう
2 運動時の血流配分
3 心不全
4 虚血性心疾患
5 循環のフィジカルアセスメント
6 聴診(心音)
7 心電図
腎機能の評価
1 運動療法が有効な腎疾患をどう治療するのか
2 運動療法の適応
3 運動療法の効果
4 腎疾患の運動療法の基本原則
5 METs
6 排尿・排便について
13 形態計測
1 形態計測の目的
2 形態計測の指標
3 長さの計測
4 周径の計測
5 皮下脂肪厚の計測
6 褥瘡の計測
14 上肢機能
1 「注視による位置の確認」を具体的にどう評価するのか
2 「リーチ」を具体的にどう評価するのか
3 「把握」を具体的にどう評価するのか
4 「動作遂行」を具体的にどう評価するのか
5 考察のポイント
15 義肢・装具
1 義手にはどのような種類があるのか
2 能動義手はどのように操作するのか
3 具体的にどうチェックするのか
4 装具にはどのような種類があるのか
5 掌側カックアップスプリントの作製と適合チェック
6 長対立装具(ランチョ型)の適合チェック
16 摂食と嚥下
1 はじめに
2 嚥下を行う器官について学ぼう
3 嚥下の位相(phase)と期(stage)とは
4 各期(stage)の摂食・嚥下の機能と障害像
5 摂食・嚥下障害:球麻痺と仮性球麻痺の特徴
6 嚥下障害の評価
17 高次脳機能障害
1 高次脳機能(障害)とは
2 評価を行ううえでのポイント
3 右大脳半球病変時に生じやすい高次脳機能障害の評価
4 左大脳半球病変時に生じやすい高次脳機能障害の評価
5 側頭葉内側病変時に生じやすい高次脳機能障害
6 前頭葉病変時に生じやすい高次脳機能障害
18 発達
1 発達とは
2 発達の評価における特徴
3 発達評価において注意すべきこと
4 発達の評価
19 日常生活活動(ADL)
1 日常生活活動(ADL)とは
2 ADL評価は何をみるのだろうか
3 具体的には,いつ・どこで・誰からどのように評価するのだろうか
4 ADL評価にはどのような評価表があるのだろうか
5 まとめ
20 福祉用具・自助具
1 福祉用具・自助具とは
2 福祉用具・自助具導入のための評価では何をみるのか
21 社会生活
1 社会生活の評価は何をみるのだろうか
2 社会生活の評価にはどんな種類,方法があるのだろうか
22 職業前評価,就労
1 就労と作業療法
2 評価
23 人間作業モデル(MOHO)
1 人間作業モデルとは
2 MOHO開発の背景
3 MOHOの特徴
4 MOHOでは何を評価するのか
5 MOHOにはどのような評価法があるのだろうか
6 MOHOに基づく評価法の選び方
7 MOHOの評価と他の実践モデルとの組み合わせ
8 MOHOを理解する方法
9 MOHOに基づく評価の実践
24 作業遂行能力
カナダ作業遂行モデル(CMOP)およびカナダ作業遂行測定(COPM)
1 カナダ作業遂行モデル
2 カナダ作業遂行測定
Assessment of Motor and Process Skills(AMPS)
1 AMPSとは
2 AMPSの課題数と項目
3 クライエントの能力判定
4 健常者の平均能力値
5 AMPS実施手順
6 課題を行う前の注意事項
7 キーポイント
25 QOL(quality of life)
1 QOL(quality of life)とは
2 QOLの評価では何をみるのだろうか
3 QOLの評価にはどのような方法があるのだろうか
4 具体的な評価尺度
26 ICFと作業療法評価磯貝理栄
1 ICFとは
2 ICFの作業療法評価への活用
3 ICFの評価以外への活用
4 ICFの今後の課題
3 評価事例
1 脳血管障害① 急性期
1 脳血管障害とは
2 脳血管障害 急性期の特徴
3 急性期での作業療法評価と目標
4 どのような評価方法があるのだろうか
5 初期評価のまとめ
2 脳血管障害② 回復期
1 回復期の作業療法評価の特徴
3 脳血管障害③ 生活期
1 生活期リハビリテーションと作業療法
2 まとめ
4 高次脳機能障害
1 左半側空間無視症例の高次脳機能障害の特徴
2 評価のポイント
3 作業療法目標
4 作業療法計画
5 再評価
6 高次脳機能障害(右大脳半球損傷時)にはどのような評価方法があるのだろうか
5 パーキンソン病
1 パーキンソン病とは
2 どのような評価方法があるのだろうか
3 正しいリハの選択と禁忌
6 関節リウマチ
1 関節リウマチ(RA)とは
2 どのような評価方法があるのだろうか
3 評価基準
7 脊髄損傷(C6レベル)
1 脊髄損傷とは
2 作業療法評価
3 正しいリハの選択と禁忌
8 骨折(上肢)
1 骨折とは
2 どのような評価方法があるのだろうか
3 橈骨遠位端骨折
4 橈骨遠位端骨折の評価事例
5 上腕骨骨折
9 廃用症候群
1 廃用症候群とは
2 評価の種類と方法
3 廃用症候群のリハビリテーション
10 認知症(Alzheimer型)
1 認知症とは
2 評価の種類と方法
11 脳性麻痺
1 脳性麻痺とは
作業療法評価
1 情報収集(保護者,カルテ,他職種などから)
2 観察・検査
12 知的障害
1 知的障害とは
13 自閉スペクトラム症(自閉症スペクトラム障害)
1 自閉スペクトラム症とは
2 作業療法評価
3 まとめ:評価の実践にあたって
14 統合失調症
1 はじめに
15 感情障害(うつ病)
1 はじめに
2 感情(気分)障害の評価
3 うつ病相での作業療法の実際
16 アルコール・薬物依存症
1 はじめに
2 アルコール依存症とは
3 評価項目
4 評価の留意点
5 評価法
17 悪性腫瘍
1 はじめに
2 悪性腫瘍・がんについて
3 がんの部位別評価
4 トピック
1 DSM
1 DSM-5
2 家族とキーパーソン
3 利き手とラテラリティー
4 産業構造と労働災害・職業病
1 労働災害をめぐる動向
2 求められる産業保健的介入
5 作業療法士と関係法規
6 評価と統計
1 数値の表す意味
2 測定結果には誤差がある
3 「個人」と「集団」に対する評価の違い
4 研究で統計を行う
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改訂に当たり,さらにわかりやすくなった講義用テキスト!! 臨床への橋渡しにも活用できる!
本シリーズは,作業療法学について知識のない学生さんでもわかりやすいように,読みやすく解説した作業療法学専門分野の講義用テキストである。
今回,改訂第2版では,「全体像」のページを見直し,本文の流れとよりシンクロさせ,全体像の中のイラストにも解説を盛り込んで理解しやすいように工夫した。また,国試関連のポイントも押さえられるよう「Point!」を新設し,さらに「用語アラカルト」「Case Study」「MEMO」については初版よりもさらに多く盛り込み充実させ,学生さんの理解の助けとした。「まとめのチェック」も各項目間のバラツキを是正し,全体的に統一感をもたせた。
「作業療法評価学」については,臨床で用いる評価法を一通り解説しており,さらに「評価事例」で実際の症例を基に具体的な評価の流れ,用いる評価法,作業療法の適応といった,実臨床をシミュレーションできるように工夫している。養成校の授業だけではなく,国試から卒後の臨床まで,長く使える書籍となっている。
ぜひ,本書を通じて,臨床にもつなげられる作業療法の知識を身につけてほしい!