画像解剖 徹頭徹尾

腹部画像解剖 徹頭徹尾

画像解剖を極め 診断能を向上させる

腹部画像解剖 徹頭徹尾

■編集 桑鶴 良平
蒲田 敏文

定価 8,250円(税込) (本体7,500円+税)

「画像解剖を臨床解剖に直結」「正常変異や構造の複雑な局所解剖」を意識した新しい画像解剖書

画像解剖を臨床解剖に関連づけ,わかりやすくイラストを多用。また解剖を理解するうえで必要な発生学的観点からも適宜解説を加え,正常変異や構造の複雑な局所解剖など臓器別に詳細に扱っている。
画像診断に役立つ画像解剖の実用書である。

  • B5判  248ページ  オールカラー,イラスト125点,写真645点
  • 2014年9月29日刊行
  • ISBN978-4-7583-0892-2

序文

 今年で100回目を迎える北米放射線学会(Radiological Society of North America:RSNA)は,放射線科医になったら一度は出席して,できれば研究成果を発表したい世界で最大の放射線医学の学会である。現在は放射線科の中でも各分野の専門の学会が充実しており,1年に何度も海外出張が難しい場合は専門の学会への出席を優先することもあるが,新たな診断機器やソフトの開発はまずRSNAで発表するのが企業の慣例であり,そういった最新の情報をいち早く得るという点でも,魅力のある学会である。
 RSNAの会場には必ず新刊やベストセラーの本が販売されているコーナーがあり,そこで新たに出版された放射線医学の本に眼を通し,時にはその場で購入し持って帰ったり,船便で送ったり,日本に帰ってから注文をする。現地で購入した方が安く,更に重い本をスーツケースに入れて持って帰ると帰国してすぐに日常現場で使用できるので,どうしてもすぐ使用したい本は現地で購入して持ち帰ることもある。10年以上前に会場で見つけたS. J. Pomeranz著のMRI Total Body Atlasもそういった本の1つで,全身をNeuro,Orthopedic,Bodyに分けた3冊組みの黒カバーの本で,MRIの横断像,矢状断像,冠状断像とカラーイラストを見開き両ページに対比して掲載してある。カラーイラストは細かい臓器まで省略せずに記載してあり,解剖の理解に役立ち,人気が高い本であった。
 同じ画像解剖の本であるが,本「徹頭徹尾」シリーズは単なる正常画像解剖だけでなく,CT,MRI画像を中心に,正常画像解剖,解剖学的なバリエーションの画像,解剖学や発生学の知識が病態の理解に役立つ疾患などの画像を数多く掲載して,画像診断能の向上に役立つように企画されている。特に,今回の「腹部編」は腹部・骨盤部の主たる臓器を網羅して,臓器ごとに章組みがしてある。まず興味のある臓器の章を読んで戴き,正常画像解剖と解剖学的バリエーションや臓器の発生などを把握して戴きたい。
 時代の変遷により,医学や医療が発達し,臨床で行っている診療内容も大きく変化した。その中で画像診断の果たす役割は大きく,画像診断が確定診断となる症例も多い。更に種々の画像診断機器や画像診断支援ソフトの開発により,空間分解能やコントラスト分解能が向上し近年は3D,4Dの画像診断も定着し,われわれ画像診断を専門とする放射線科医にもより詳細で正確な診断が求められる。そういった臨床医が満足する画像診断レポートの作成にあたり,腹部・骨盤部領域で特に注目するのは,「血管」,「腹膜・間膜・靱帯」,「発生」である。血管の走行,支配領域,側副血行の成り立ち,腹膜などによる腔の理解,発生過程の異常により起こる病態などを知ることにより,本領域の多くの病気の理解に役立つ。
 本著では,臓器によって記載されている重点が異なっており,血管解剖が詳細に記載されている臓器や,発生から生じる異常が詳細に記載されている臓器など診断にとって重要な点を中心に記載されており,日常臨床の画像診断の一助となれば幸いである。

2014年8月
桑鶴良平
蒲田敏文
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目次

消化器
Ⅰ.肝臓
 1. 肝の肉眼解剖
 2. 肝の発生
 3. 門脈の解剖
 4. 肝動脈の解剖
 5. 肝静脈の解剖
 6. 肝の微小循環
 7. 肝区域

Ⅱ.胆道・膵臓
 1. 肝外胆管の分類(解剖学的分類と臨床的分類)
 2. 肝外胆管の解剖・画像
 3. 胆嚢・胆嚢管の解剖・画像
 4. 膵臓の解剖・画像

Ⅲ.脾臓・消化管
 1. 脾臓の解剖・画像
 2. 食道の解剖・画像
 3. 胃の解剖・画像
 4. 十二指腸の解剖・画像
 5. 小腸の解剖と画像
 6. 大腸
 7. 腹膜

骨盤内臓器 
Ⅳ.腎臓・尿管・副腎
 1. 腎・尿管
 2. 腎血管
 3. 腎周囲腔
 4. 副腎

Ⅴ.膀胱
 1. 膀胱の解剖と発生
 2. 膀胱の正常画像
 3. 膀胱の発生過程の異常

Ⅵ.前立腺・精嚢
 1. 前立腺の解剖・画像
 2. 精嚢・射精管の解剖とMR像

Ⅶ.精巣・精巣上体・精索・陰嚢
 1. 精巣・精巣上体などの解剖と画像

Ⅷ.子宮
 1. 子宮の解剖・画像
 2. 子宮の発生異常

Ⅸ.卵巣
 1. 卵巣の解剖・画像
 2. 機能性嚢胞など

Ⅹ.卵管
 1. 卵管の解剖
 2. 卵管のMRI所見

Ⅺ.腟
 1. 腟の解剖・画像
 2. 腟の疾患
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