画像診断の勘ドコロNEO

産婦人科 画像診断の勘ドコロNEO

産婦人科 画像診断の勘ドコロNEO

■編集 藤井 進也

定価 5,940円(税込) (本体5,400円+税)
  • B5変型判  196ページ  2色(一部4色),イラスト20点,写真636点
  • 2021年2月19日刊行
  • ISBN978-4-7583-1616-3

基本がわかる! 全体像が見える! 大切なことだけスッキリ・コンパクトにまとめました

好評を博した「勘ドコロ」シリーズがスケールアップして帰ってきた!
第3弾は,産婦人科領域の画像診断の要点をギュッとコンパクトにまとめた一冊。「どこから学び始めたら良いか,基本がわからない」「産婦人科は専門外だけど全体像を押さえておきたい」などの声にお応えします。スペシャリストがとっておきの画像をとともに,わかりやすく解説。
知識を深めるための論文紹介や,要点をまとめた「ここが勘ドコロ」など,囲み記事も豊富。身につきやすくまとめました。通読できる,何度でも読み返したくなる入門書です!


序文

科書は厚すぎて通読できない,と思っておられる先生,おられませんでしょうか。私はその1人です。自分が専門としている分野であればまだしも,専門としていない分野であれば,通読するのにはかなりの時間と労力を要します。私が医師になった約20年前に比べて画像所見を覚えておくべき疾患は飛躍的に多くなりました。加えて,疾患単位でも覚えておくべき画像所見は増加しています。これらのことは産婦人科領域の画像診断にも当てはまり,以前はフィルムリーディングに出題されていたようなまれな疾患であっても,最近では教科書に詳しく書かれていることもあります。とても勉強になるのですが,いざ分厚い教科書を目の前にすると,通読することはとても難しいなあ,と思ってしまいます……。
 一方,産婦人科領域の画像診断を敬遠されている先生は少なくないように思います。研修医の先生にも産婦人科からの検査を読影するように促すことはまれなことではありません。苦手意識を取り除くには,まずは全体像を大まかにつかむことが必要だと思います。初学者であっても一から通読できるような本があればと思い,この教科書を編集させていただきました。
 このコンセプトを基にご執筆下さいました先生方には,非常に練られた文章とともにとっておきの画像をご提示いただききました。お忙しいなかお時間を割いていただき,素晴らしい原稿をご執筆くださいました先生方に心より感謝申し上げます。
 このように産婦人科領域の画像診断の概略を抑えるという目的でこの教科書は編集されているため,なかには扱われていない疾患もあります。まずは概略を押さえていただき,この分野に興味をもっていただければと思います。この本を通じて産婦人科領域の画像診断への道を歩んでいただける先生方が少しでも増えればと願っています。

2021年1月
鳥取大学医学部統合内科医学講座画像診断治療学分野
藤井進也
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目次

01 CTの撮影技術を理解して検査に活かそう [岸本淳一]
  CTの役割
  CT装置
  CTの撮影パラメータ
  造影
  CT画像処理
  アーチファクト
  被ばく
  CT最新技術の応用

02 MRI [山下栄二郎]
  MRI装置
  撮像シーケンス
  安全性

03 PET—CTの原理を知り,読影に役立てよう [﨑本翔太]
  原理
  検査の前処置
  PET—CT検査手順
  撮像
  画像処理
  SUV(standardized uptake value)
  被ばくと注意点

04 妊娠中のCT,MRIの安全性 [本田有紀子]
  CT被ばくについて
  CT造影剤(ヨード造影剤)について
  MRIについて
  MRI(ガドリニウム)造影剤
  造影剤投与と出産後の授乳

05 正常子宮 [森畠裕策,木戸 晶]
  子宮解剖の基本知識
  MRI画像上の子宮解剖
  月経周期による子宮の変化
  年齢による子宮の変化
  薬剤・内因性ホルモンによる子宮の変化
  そのほかのホルモン分泌による子宮の変化
  帝王切開による子宮の変化

06 正常卵巣 [眞鍋知子]
  正常卵巣
  機能性囊胞
  傍卵巣囊胞
  腹膜封入(貯留)囊胞

07 子宮筋層腫瘤 [中井 豪,山田隆司]
  良悪性を判別するための所見
 良性疾患
  平滑筋腫
  そのほか,特徴的画像所見を示す筋腫
  筋腫の位置による分類
  子宮腺筋症
 悪性疾患
  平滑筋肉腫
  類粘液平滑筋肉腫
  内膜間質肉腫

08 子宮内膜疾患 [蟹江悠一郎,三森夫人]
  子宮体癌
  体癌の病期診断
  内膜ポリープ
  ポリープ状腺筋腫
  異型ポリープ状腺筋腫
  子宮腺肉腫
  子宮癌肉腫

09 子宮頸部病変 [大彌 歩,木戸 晶,藤永康成]
  囊胞の有無
 充実性病変
  子宮頸癌(絨毛腺管癌,胃型粘液性癌,腸型粘液性癌を除く)
  絨毛腺管癌
  高異型度神経内分泌腫瘍
  子宮頸部原発悪性リンパ腫
  悪性黒色腫
  頸部筋腫
 囊胞を伴う/伴うことがある病変
  ナボット囊胞
  トンネルクラスター
  分葉状頸管腺過形成(LEGH)
  胃型粘液性癌
  腸型粘液性癌
  頸管ポリープ

10 子宮内膜症 [藤井進也]
  これだけはおさえる基本知識
  MRIで評価すべきポイント①~④
  まれな部位(腸管,膀胱など)に発生した子宮内膜症:稀少部位内膜症
  癌化を疑うとき:チョコレート囊胞内の充実性部分の評価

11 卵巣囊胞性腫瘍 [藤井進也,椋田奈保子]
  卵巣腫瘍の良悪性を判別するための所見
  漿液性囊胞腺腫
  粘液性囊胞腺腫
  粘液性境界悪性腫瘍・粘液性癌
  漿液性境界悪性腫瘍
  漿液粘液性境界悪性腫瘍
  腺線維腫
  成熟奇形腫
  成熟奇形腫の悪性転化
  卵巣甲状腺腫
  未熟奇形腫
  卵黄囊腫瘍
  類内膜癌,明細胞癌
  転移性腫瘍
  卵管卵巣膿瘍

12 卵巣充実性腫瘍 [藤井進也,椋田奈保子]
 良性腫瘍
  線維腫・莢膜細胞腫
  ブレンナー腫瘍
 悪性腫瘍
  顆粒膜細胞腫
  漿液性癌
  未分化胚細胞腫/ディスジャーミノーマ
  転移性腫瘍

13 卵巣癌の病期分類 [藤井進也]
  病期診断における注意点
  画像診断による病期診断のポイント

14 外陰癌・腟癌の病期分類 [藤井進也]
  外陰癌
  腟癌

15 婦人科腫瘍と紛らわしい骨盤部病変 [星合壮大]
  骨盤部病変の由来を考える
 婦人科腫瘍と鑑別を要する消化管由来の腫瘍性病変
  消化管間質腫瘍(GIST)
  腹膜偽粘液腫(pseudomyxoma peritonei)
 婦人科腫瘍と鑑別を要する間葉系組織由来の腫瘍性病変
  神経鞘腫
  悪性腹膜中皮腫
  孤立性線維性腫瘍(solitary fibrous tumor)
  デスモイド型線維腫症
 婦人科腫瘍と鑑別を要する炎症性疾患
  結核性腹膜炎
 婦人科腫瘍と鑑別を要するそのほかの疾患
  腹膜封入囊胞(peritoneal inclusion cyst)
  仙骨前部髄膜瘤(anterior sacral meningocele)
  骨盤内動脈瘤

16 周産期異常 [樋本祐紀,尾谷智史]
  周産期疾患のMRI
  前置胎盤
  癒着胎盤
  胎盤遺残,胎盤ポリープ(RPOC)
  絨毛性疾患

17 発生異常 [木戸 晶,西尾直子]
  MDA診断における画像の役割
 【ClassⅠ】Müller管の発育・発達不全(hypoplasia/agenesis)
  Mayer—Rokitansky—Küster—Hauser(MRKH)症候群
 【ClassⅡ】単角子宮(unicornuate uterus)
 【ClassⅢ and Ⅳ】Müller管の癒合障害(fusion anomalies)
 【Class Ⅲ】重複子宮(uterine didelphys)
 【Class Ⅳ】双角子宮(bicornuate uterus)
 【Class V and Ⅵ】Müller管の癒合後隔壁の吸収障害(resorption anomalies)
 【Class V】中隔子宮(septate uterus)
 【Class Ⅵ】弓状子宮(arcuate uterus)

18 産婦人科救急疾患 [坪山尚寛]
  産婦人科救急疾患(妊婦を除く)の画像診断ストラテジー
 骨盤内血性腹水の鑑別診断
  卵巣出血
  異所性妊娠
 骨盤内脂肪織混濁の鑑別診断
  骨盤内炎症性疾患(PID)
 骨盤内腫瘤の鑑別診断
  付属器捻転
  卵巣腫瘍破裂
  卵巣卵管膿瘍
  子宮筋腫の赤色変性
  漿膜下筋腫の捻転

19 産科出血とIVR [伊良波裕子,我那覇文清]
  産科出血に対する造影CTの役割
 Primary PPH
  弛緩出血
  産道裂傷(腟壁裂傷・会陰裂傷)
  癒着胎盤
  子宮破裂
  Bladder flap hematoma
 Secondary/late PPH
  胎盤遺残,胎盤ポリープ(RPOC)
  子宮仮性動脈瘤
  腹直筋鞘血腫
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