産婦人科手術

産婦人科手術 No.28

産婦人科手術 No.28

■編集 日本産婦人科手術学会

定価 7,700円(税込) (本体7,000円+税)
  • B5判  180ページ  オールカラー,写真100点
  • 2017年6月12日刊行
  • ISBN978-4-7583-1744-3

日本産婦人科手術学会機関誌。特集「腟式操作の習得と伝承」「ハイリスク症例への対応—肥満症例への対応」ほか

日本産婦人科手術学会機関誌。
2016年11月に仙台で開催された「第39回日本産婦人科手術学会」の,主題から「腟式操作の習得と伝承」「ハイリスク症例への対応—肥満症例への対応」というテーマにて選出した論文や企画記事,投稿論文,会長講演「日本産婦人科手術学会の軌跡と手術の学び方」などを掲載している。
本号の企画記事テーマ「自己血輸血の現状:総説」「自己血輸血についての実態調査」


序文

巻頭言

 平成28年11月12日(土)〜13日(日)の2日間,第39回日本産婦人科手術学会学術集会を仙台国際センター展示棟(宮城県仙台市)にて開催させていただきました。今回は例年と異なり,日本産婦人科手術学会単独ではなく,第4回のASGO(Asian Society of Gynecologic Oncology)International Workshopも併催いたしましたので,韓国,中国,台湾,フィリピン,シンガポール,タイ,インドなどのアジア圏から多くの医師・研究者に参加いただき,国際色豊かな学会となりました。 本学会が仙台で開催されるのは矢嶋 聰先生が第16回を開催された平成5年以来となります。そのときは一会場で会期も一日でしたので,本学会の隆盛ぶりに感慨深さを感じました。前回のテーマは「腹式」子宮全摘術でしたが,今回はそれに呼応して「腟式手術」をテーマの一つに取り上げました。もう一つは現代の日本の問題ともいえる「肥満症例」を取り上げることにしました。また,産婦人科手術学会の原点に帰り統計データなどではなく,「手術手技の教育・伝達」,「他施設や先達たちの手術手技を学ぶ」といったことに主眼を置き種々の講演を企画いたしました。
 プレコングレスセミナーでは若手医師を対象に,古山将康先生と竹田 省先生に「骨盤臓器脱に対する適切な外科的戦略」,「手術習熟への道─熟知し創意工夫して─」の講演をいただきました。熟練された両先生の手術戦略・手技に関する御講演は若手医師にとって大きな刺激となったようでした。理事長講演では平松祐司先生に本学会の軌跡と手術の学び方について御講演をいただきました。手術は術そのものだけでなく,術前から始まっていること,よって術前の外診・内診から日々鍛錬することが必要であることなど普段忘れがちな手術への取り組み方の重要性について改めて認識させていただきました。招請講演では創傷治癒の第一人者である夏井 睦先生に「外傷・熱傷の湿潤治療」と題して御講演いただき,創傷管理にける湿潤保持の重要性,また創面の感染管理の認識についてお話しいただきました。主題の1つ目は「腟式操作の習得と伝承」とし,初日に「経腟的回収方法のコツ」と「教育と悪性腫瘍」,2日目に「頸管縫縮術」と「骨盤臓器脱・他」を企画し,Keynote Lecture 3題を含む18題にお話しいただきました。もう1つの主題は「ハイリスク症例への対応」といたしました。初日に「困難な症例─腹腔鏡下手術─」と「困難な症例─産科領域と悪性腫瘍」,2日目に「肥満症例への対応─腹腔鏡下手術─」と,「肥満症例への対応─開腹術─」としてKeynote Lecture 4題を含む20題を企画いたしました。その他,本会の目玉の一つでもあります第一人者達のビデオセッション,101題もの一般演題が発表されました。各会場において非常に白熱した議論が交わされ,大変盛況のうちに終了することができました。
 日本産婦人科手術学会は他の学会とは異なり,データなどではなく,純粋に手術手技向上に特化した学会です。手術の基本となる解剖学や手技,安全な手術を行うための工夫などについて新たな知見や古くから受け継がれる匠の技術に出会うことができる本学会は,私自身にとっても非常に重要な会です。今回は6年前に起きました東日本大震災後,仙台で開催する初の全国的な産婦人科関連学会でしたが,約600名もの方々に御参加いただき,お陰様で非常に有益な会とすることができました。関係したすべての方々に改めまして感謝申し上げます。
 本書では第39回の学術集会で取り上げましたテーマを中心として「産婦人科手術 No.28」の執筆をいただきました。少しでも諸先生方の日常臨床の一助になりましたら幸いです。

第39回日本産婦人科手術学会会長
東北大学大学院医学系研究科婦人科学分野
八重樫 伸生
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目次

腟式操作の習得と伝承
 経腟回収法のコツと注意点  安藤正明ほか
 早期子宮体癌に対する全腹腔鏡下子宮全摘術施行における検体回収のピットフォール  楢山知明ほか
 腹腔鏡下筋腫核出術における経腟回収方法  小島龍司ほか
 科腫瘍に対する腟式アプローチ  齋藤 豪ほか
 Thiel 法固定遺体献体を用いた腟式子宮全摘術の習得  辻 圭太ほか
 子宮筋腫手術と併せて行う尿失禁手術について  中田真木ほか

ハイリスク症例への対応(肥満症例への対応)
 高度肥満症例に対するロボット支援手術  井坂惠一
 肥満子宮体癌症例の対応 〜ロボット手術の特性を生かして〜  太田啓明ほか  
 肥満子宮体がんに対する腹腔鏡下手術の安全性評価の検討  寺井義人ほか
 一般病院でも可能な肥満患者への下腹部開腹手術の工夫  吉永浩介
 ハイリスク症例への対応 −肥満女性に対する産科手術−  杉山 隆

理事長講演
 日本産婦人科手術学会の軌跡と手術の学び方  平松祐司

企画記事
 自己血輸血の現状:総説  正岡直樹ほか
 自己血輸血についての実態調査  寺尾泰久ほか

投稿論文
 当院で開発したダイレーターを用いた自宅で行う腟形成Frank 法  田島恭子ほか
 腹腔鏡下子宮体癌根治術にて臍ヘルニア修復術後・高度肥満のためにfirst  中川智絵ほか

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