OS NEXUS(電子版付き) 13

高齢者上肢骨折に対する手術

高齢者上肢骨折に対する手術

■担当編集委員 岩崎 倫政

定価 12,100円(税込) (本体11,000円+税)
  • i_ebook.jpg
  • A4判  180ページ  オールカラー,イラスト220点,写真100点
  • 2018年2月3日刊行
  • ISBN978-4-7583-1392-6

高齢者の上肢骨折に対する整復と固定術について,さまざまな角度から解説した1冊

No.13では高齢者の上肢骨折に対する手術として「橈骨遠位端・手関節骨折」,「肘関節周囲・肘関節骨折」,「肩関節周囲・肩関節骨折」の3つを取り上げた。
Ⅰ章「橈骨遠位端・手関節骨折」では,高齢者人口の増加に伴い手術件数も増加している橈骨遠位端骨折についてのキャスト固定を用いた保存療法をはじめ,ピンニングやプレート固定,矯正骨切り術などさまざまな治療法の手技を解説。
Ⅱ章「肘関節周囲・肘関節骨折」では,近年その好発年齢の高齢化が見られる肘関節周囲・肘関節骨折に対する観血的整復固定術,人工橈骨頭置換術,プレート固定術など,骨折のタイプに合わせた手術法について解説している。
Ⅲ章「肩関節周囲・肩関節骨折」では,治療方針についての解説をはじめ,髄内釘や人工肩関節を用いた手術法,肩関節脱臼骨折に対する徒手整復など,高齢者の肩関節骨折に多くみられる病態についての治療法を解説。
どの項目も多数のカラーイラストを使い,各手技のポイントやコツはもちろん,ピットフォールに対する対策を交えつつ,詳細に解説している。電子版も付いているので,いつでもどこでも,繰り返し本書を見て手術に臨んでほしい。

※電子版は,ご購入いただいた本人の方に限りご利用いただけます。

■電子版の対応機器/OS
・iOS: iOS 9.0 以降をインストールできるiOS端末
・Android:RAM1GB以上搭載,Android OS 4.0 以降をインストールできるAndroid端末(Kindle Fireには対応しておりません。恐れ入りますが,他のデバイスをご利用ください)
・Windows PC
 OS:Windows 7/Windows 8.1/Windows 10(Mac OSには対応していません)
 CPU:Core i3以上
 メモリ:4GB以上
 ディスプレイ:1,024 x 768以上の画面解像度

※電子版の閲覧にはメジカルビュー社ホームページの会員登録が必要です。また,iOSやAndroid等に専用のアプリをインストールし,その後書籍データをダウンロードする必要があります。


序文

 今回,『OS NEXUS』No.13「高齢者上肢骨折に対する手術」の企画・構成を担当させていただきました。わが国は,人類史上例をみない超高齢社会を迎え,骨粗鬆症に伴う骨折が急増しています。今後も高齢化は進み,この流れに拍車がかかると予想されます。高齢者骨折のなかでも橈骨遠位端骨折や上腕骨近位端骨折をはじめとする上肢骨折は,日常診療において遭遇する機会の多い骨折であります。受傷機転は立位からの転倒など低エネルギーなものが多い反面,骨強度の低下により転位が大きい,粉砕が強いといった例が多く見受けられます。このように骨粗鬆症による骨脆弱性を背景とした骨折に対する治療戦略は,青壮年期に生じる骨折に対するそれとは当然異なってきます。
 手関節,肘関節,肩関節を中心とする上肢関節は複雑な解剖学的構造をもち,これらが密接に連動することで,他の動物にはないヒト特有の高度な手および上肢機能が発揮されます。従って,上肢骨折後に各関節の障害が生じると上肢全体の機能が低下し,これにより日常生活動作(ADL),さらには社会的活動が阻害されます。特に,高齢者では上肢機能の障害は健康寿命延伸の阻害要因にもなります。これを防止するためには,上肢骨折に対する正確な診断と的確な治療を行うことが必要となります。
 近年,骨粗鬆症に対する強力な治療薬の誕生や健康寿命延伸の必要性など,高齢者骨折治療に多大な影響を与える要因が出現しています。最近の骨折治療において,診断技術の進歩,関節鏡視手術手技の開発,内固定用材料の改良,各種人工骨の開発と普及は,われわれが想像する以上のものであります。さらに,最近の上肢各関節に対する人工関節置換術や骨頭置換術(橈骨頭,上腕骨頭など)の成績向上や普及は目を見張るものがあります。これらを背景として高齢者上肢骨折に対する治療法は,現在,大きな転換期を迎えていると思います。
 上述したように高齢者上肢骨折は,発生頻度が高く日常診療で治療する機会が多い骨折です。さらに,治療成績が健康寿命に大きく影響してきます。これらを背景として,若い世代の先生方を中心に本骨折治療に対する理解を深めていただく目的で本書を企画・立案いたしました。本書では高齢者上肢骨折で遭遇する機会が多い骨折に関して各エキスパートの先生に,理解しやすい内容で手術の基本手技を中心に適応や後療法も含めて執筆していただきました。読者の皆様には,本書を参考にして実際の手術に臨まれるのもよいですが,ぜひとも通読していただき,高齢者の上肢骨折に関する系統的知識を深めてもらいたいと思います。
 最後になりますが,本書が読者の皆様に対し有益な指南書となることを願いつつ,ご執筆の労をとっていただいた各先生に心から御礼申し上げます。

2017年12月
北海道大学大学院医学研究院整形外科学教授
岩崎倫政
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目次

I 橈骨遠位端・手関節骨折
 橈骨遠位端骨折の治療方針  酒井昭典
 背屈型橈骨遠位端骨折に対する変形治癒防止のためのキャスト固定  髙畑智嗣
 橈骨遠位端骨折に対する経皮ピンニング  西尾泰彦
 橈骨遠位端骨折に対する掌側ロッキングプレート固定術  坂野裕昭
 橈骨遠位端骨折後変形治癒に対する矯正骨切り術  村瀬 剛
 背側転位型C3骨折に対する掌側ロッキングプレート単独使用による鏡視下整復・固定術  安部幸雄ほか

II 肘関節周囲・肘関節骨折
 橈骨頭・頚部骨折に対する観血的整復固定術(ORIF)  河村太介ほか
 橈骨頭・頚部骨折に対する人工橈骨頭置換術  今谷潤也
 肘関節脱臼骨折(terrible triad)に対する手術  山崎 宏
 上腕骨遠位端関節内骨折に対するプレート固定術  岡田貴充

III 肩関節周囲・肩関節骨折
 上腕骨近位端骨折の治療方針  玉井和哉
 上腕骨外科頚骨折に対する骨接合術  山根慎太郎
 上腕骨近位端骨折に対する人工骨頭置換術(HHR)  西中直也
 肩関節脱臼骨折の治療方針  井手淳二
 肩関節脱臼骨折に対する人工肩関節置換術(RTSA)  橋口 宏ほか
 鎖骨骨幹部骨折に対する髄内スクリュー固定  水掫貴満ほか
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