外科専門医への検査・処置手技のfundamentals

外科専門医への検査・処置手技のfundamentals

■監修 北野 正剛

■編集 白石 憲男
二宮 繁生

定価 9,900円(税込) (本体9,000円+税)
  • B5判  424ページ  2色(一部カラー),イラスト120点,写真100点
  • 2018年9月29日刊行
  • ISBN978-4-7583-1535-7

外科専門医のための検査・手技はこの1冊で完ペキ

外科専門医に求められる診断技術や外科的処置の手技を1冊にまとめたテキストがついに完成!
本書は,外科修練を開始してすぐ活用できるように,超音波やCT検査,消化器内視鏡検査,救急手技など「外科専門医修練カリキュラム」に含まれる検査や手技について基本から丁寧に解説している。また,何をどこまで習得しなければならないかを「コンピテンシー」として明確に表示しているため,自身の習得度を評価することができる。これらの検査や手技の習得に際し,卒後10年以上を経た執筆者らが自らの経験に基づいたコツや落とし穴も紹介しており,効率良く学習することができる。さらに詳しく学びたい読者には,執筆陣からお薦めの本も紹介している。外科専門医をめざす先生には必携の導入書として,指導医の先生には指導内容のリファレンスとして活用できる1冊である。


序文

監修者ご挨拶

 2017年10月から一般社団法人「日本専門医機構」による新しい専門医制度の専攻医一次登録が始まった。専門医制度の目的は,「国民及び社会に信頼され,医療の基盤となる専門医制度を確立することによって,専門医の質を高め,もって良質かつ適切な医療を提供すること」である。ご存知のように現行の専門医制度においては,「基本領域専門医」と「サブスペシャリティ専門医」の2階建てにより構築することとし,「基本領域専門医」のあり方が論議されてきた。このような制度改革は,臓器別診療の推進という時代の変化によって引き起こされた専門医制度の乱立や,総合的な知識や技術を有する医師の減少に対する反省から生じたものであると考えられる。
 一方,外科領域では,これまで「基本領域」を担当する日本外科学会と「サブスペシャリティ」を担当する臓器別の学会から構成されており,すでに2階建ての外科教育が実践されてきたように思われる。さらに日本外科学会では,早い時期から「外科専門医修練カリキュラム」を策定し,総合的外科医として必要な知識や技術を示している。もちろん,「修練カリキュラム」には外科手術のみならず,診断技術や外科的処置なども含まれている。手術に関する書物は数多く出版されている。しかしながら,診断技術や外科的処置に関して網羅的に掲載した書籍はない。
 本書は,『外科専門医への知識のfundamentals』の姉妹品として,大分大学医学部総合外科・地域連携学講座の白石憲男教授が,若き外科医たちを対象として外科専門医に求められる診断技術や外科的処置の手技を簡便にまとめた書籍である。項目ごとに一般目標や行動目標を提示し,何を習得しなければならないかが提示されており,これまで多くの教育書を編集されてきた先生ならではの書籍になっている。若き外科医が診断技術や外科的処置の手技を習得するための導入書としてのみならず,指導者による若き医師への指導書として,ぜひ一読いただければ幸いである。
 最後に,このような書物を出版していただいたメジカルビュー社編集部の吉田富生氏,宮澤進氏,長沢慎吾氏に心から感謝いたします。

平成30年9月
大分大学長 北野 正剛

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 外科医は忙しい。しかし,外科はやりがいのある仕事である。「外科専門医修練カリキュラム」に示されているように,外科医の仕事の大半は手術や周術期管理であるものの,幅広い診断技術やさまざまな外科的処置に関する技能も要求される。
 外科医になりたての頃,これらの技術の習得は,先輩の手技を見よう見まねで行ってきた。―どのような技術が外科医に求められるのだろうか?どのようにすれば安全に行うことができるのだろうか?―そのようなことを考えながら,先輩の手技をみては,「先輩はこれらの技術をどのようにして習得したのだろうか」と不思議に思う日々であった。
 2017年から新専門医制度が始まり,基幹施設が「外科専門医修練カリキュラム」に従って作成した独自のプログラムに沿い,連携病院との協働で総合的外科専門医を育成するようになってきた。これまでと最も異なる点は,専攻医が自分の受けたいプログラムを選択することができるようになったということである。これは,新研修医制度と同様,「開かれた競争」の第2弾のように思われる。すばらしいプログラムには多くの志願者が集まるが,逆は厳しい状況になることが想像される。
 このような専門医の育成システムに備えて,質の良い総合的外科専門医教育を行うために,「外科専門医修練カリキュラム」に沿った外科知識について外科専門医取得者と勉強会を行い,書籍『外科専門医への知識のfundamentals』としてまとめた。おかげさまで,多くの方々にご利用していただいている。一方,総合外科専門医に必要な診断技術や外科的処置について,良き指導者を育成する目的で卒後10年以上の外科医たちと勉強会を進めてきた。今回の書籍『外科専門医への検査・処置手技のfundamentals』は,その集大成である。個々の診断技術や処置手技については,多くの成書が出版されている。本書は,若き外科医がこれらを習得する際の必須事項や手技上のコツや落とし穴を解説した導入書である。本書を利用し診断技術や外科的処置に興味をもっていただければ幸いである。
 最後に,情熱を失わず,ともに勉強してきた9名の外科指導者として活躍している執筆者に心から感謝いたします。また,事務業務やイラスト描きを手伝ってくれた教室秘書の安東徳子さんに心から感謝いたします。本書の作成にご理解をいただき,本書を出版していただいたメジカルビュー社編集部の吉田富生氏,宮澤進氏,長沢慎吾氏に心から感謝申し上げます。

平成30年9月
編者 白石 憲男
   二宮 繁生
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目次

はじめに
Ⅰ. 検査・診断
 1 血液/ 生理検査解析の手技
  (1) 周術期に必要な血液検査の解読ができる!(1):血算・生化学検査
  (2) 周術期に必要な血液検査の解読ができる!(2):凝固・輸血
  (3) 呼吸機能検査と血液ガス検査の解読ができる!
 2 体外撮影の画像読影手技
  (1) 心臓超音波検査ができる!
  (2) 乳房超音波検査ができる!
  (3) 腹部超音波検査ができる!
  (4) 胸部CT検査の読影ができる!
  (5) 腹部CT検査の読影ができる!
 3 体腔内観察手技
  (1) 気管支鏡検査ができる!
  (2) 上部消化管内視鏡検査ができる!
  (3) 下部消化管内視鏡検査ができる!
 章末問題
  
Ⅱ. 処置
 1 血管確保の手技
  (1) 中心静脈ルート確保の手技ができる!
  (2) 動脈穿刺ができる!
 2 体腔穿刺の手技
  (1) 心嚢穿刺ができる!
  (2) 胸腔穿刺と胸腔ドレーン留置・管理ができる!
  (3) 腹腔穿刺ができる!
 3 切開・縫合の手技
  (1) 皮膚切開/縫合ができる!
 4 呼吸・循環管理のための特殊手技
  (1) 気管切開・輪状甲状靭帯切開ができる!
  (2) 人工呼吸器管理ができる!
  (3) スワンガンツ・カテーテル検査の手技と読影ができる!
 5 麻酔手技
  (1) 局所・浸潤麻酔ができる!
  (2) 脊椎麻酔と硬膜外麻酔ができる!
  (3) 気管挿管による全身麻酔ができる!
 章末問題
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